齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

4月のことば 看却下(かんきゃっか)

2012年04月08日 | 今月の言葉
今日はほんとに春らしいお天気で何より。

さて、少し遅くなりましたが、今月のことばです。

最近ちょっと言葉も説明も難解だというお声をいただきました。

確かにそうかもしれない、と思いまして、
以前に一度書いたことばですが、ここでもう一度。

今月のことばは、「看却下(かんきゃっか)」

「足下を見よ」という言葉で説明され、禅寺の玄関によく掲げられています。


四月になると、進級する人、職場が変わる人、新しい進路を踏みだす人

多くの方が希望に胸を膨らませて新しい日々を送られることでしょう。

しかし、ちょっとお待ち下さい。

新天地で他人に評価されようとか、良く見られたいとか思って「背伸び」をしていませんか。

「つま先立って」いませんか?

足下をしっかり見つめてゆるぎない自己の心を保つこと。

大切だと思います。

「背伸び」をしていると、だんだん本当の自己と乖離が始まり、

結果、大変つらい状況に陥ること必定です。

ちょっと、立ち止まって足下を見つめてみませんか。