齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

1月のことば 龍吟雲起(龍、吟ずれば雲起きる)

2012年01月22日 | 今月の言葉


はやいもので1月ももう後半に突入ですね。

さて、小正月を迎えた1月15日に、掲示板も1月のことばになりました。

今月のことばは、「龍吟雲起」りゅうぎんずればくもおきる

「龍吟雲起虎嘯風生」(りゅうぎんずればくもおこり、とらうそぶけばかぜしょうず)という句があります。

「龍」は九つの動物の特質をかねそなえた聖獣・霊獣と云われています。

仏法を守護する天部八部衆の中でも、八大龍王は仏法を護る八体の龍神です。

本山妙心寺の「法堂」の龍雲図のように、寺院の障壁や天井に
よく龍が描かれるのはそのためです。

古くより「龍」が一度鳴けばにわかに空がかき曇り、雷雲、嵐を呼ぶといわれています。

昨年は大震災、台風禍、経済不安などなど多くのことがありました。

「人」の在り方が問われ、「人」の智恵の未熟さや傲慢さを痛感したり、反面人情の機微に触れることもできました。

今年の干支は「辰」(龍)

龍が吟じて、世界中に慈しみの雨を降らせ、悪気を打ち払い、仏道が興隆することを、

そして人々が幸せであることを祈念したいものです。


今年は龍にちなんで、京都禅寺龍巡りが企画されているようです。
スマートフォンアプリ「京都禅寺巡り」にも「龍巡りスタンプ」機能が追加されたそうです。
ぜひ、迫力ある龍の拝観にお出かけください。