手帳なわたし

手帳オタクな私。若い時からその時々の生活のスタイルに合わせて手帳を選び、使い方を工夫してきました。私の今の究極をご紹介。

本を読んで落ち込む自分・前を向く自分

2021-01-29 | 読書・勉強





和辻哲郎の『鎖国』を読み始めて数日。

少し前まで、スペインのメキシコ、ペルー侵略の部分を読んでいました。




とにかくひどいことをしたというのは知ってましたけど、

今回読んでいて気持ち悪くなった。

途中で読み進めるのをやめちゃった日もあったくらい。


どの時代にもこういうことはある、

どこの民族でもこういうことをやっていると言いたいところだけれど、

今、いろんな葛藤が自分の中にあります。


これまでスペインやポルトガルの当時のことは、

自分とは全く関係ないと思ってました。

国も違うし、時代も違う。

でも、クリスチャンとしての立場で、

同じ神様を信じてた人たちがやったこととなると、

自分とも繋がってくる。

「どうしてそうなる??」と言い返したくなる。


この本の話ではないですけど、

例えば日本のアジア侵略のことを取り上げても、

「過去の日本人のやったこと、今の自分たちではない」と思える人と、

「同じ血が流れている日本人がやったこと」と考える人とでは全然違う。


その時その時の大義名分があって、

自分のやっていることを正当化していくのは世の常、人の常。


でも、

どんな立場にいようと、

どんな信仰があろうと、

どんな時代に生きようと、

人である以上、

自分を価値のあるものとしつつも、

自分と同様他の人も同じ価値を持つ人と受け止め、

日々自分を相対化し、

歩んでいきたいし、そう生きるべきだと思います。


歴史を学ぶと、

そういう人間の性、業、罪が目の当たりにさせられ、

そして同時に、

自らの生きている時代、場所、立場が、

その大きな歴史の流れの一コマにすぎず、

自分の存在のちっぽけさを実感させられ、

謙虚さを学ばされます。


同時に、

時代に翻弄されながらも、

たくましく生きてきた名もなき先達の息遣いも感じ取ることができ、

同じく自分も弱さを持ちながらも、

前に向かって歩んでいこうという気持ちにもさせられ、

目の前のことだけにあたふたしないで、

生きることの大切さも学ばされます。


わたしが高校生の時代は、

世界史や日本史は選択科目になっていましたが、

今はどうなんだろう・・・。

やはりこういう勉強は、ただ最初だけをかじるだけでなくて、

全員がきちんと通して学んだほうがいいと思います。

歴史を学ぶって本当に大事です。


さらに話を広げて言えば、

最近は英語ばかりに注目がいってますけど、

古典や漢文はちゃんとやらなくなってきてる。



大学入試科目の選択から、

必要科目を取るような選択の仕方ではなくて、

高校終了までは、

全員が古典や漢文、現代文、歴史の習得をまず第一にして、

きちんとした教養を身につけることが大事なのではないでしょうか。

そこから真の愛国心も生まれますし、

グローバルな視点も身につけられると思うからです。


あ、

色々考えてると、

だんだん話が大きくなってしまいました。

大変失礼いたしました。



さて、

勉強のために使い始めた「紳士なノート」は、

ただいま28ページに入ったところ。





『鎖国』の方は、

いよいよ、(下)巻

内容的には後篇「世界的視圏に置ける近世初頭の日本」に入っています。



戦国の乱世を生きた日本人の賢さ、熱心さ、勤勉さ、謙遜さが

ぐんぐん伝わってきて、

ここでは逆に心強められるまんじゅう顔なのでした。



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7 コメント

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Unknown (ポテト姫)
2021-01-29 17:54:15
 私の通った高校には、名物的な倫社の先生がいて、必ず「グループ研究」→発表→レポート提出が義務付けされてました。(・・;) その先生に当たると、超スパルタだし、決して「逃げる」ことも「言い逃れ」することもできない。前半はニコりともしない…。
 でも、結果的に、ただ「受け身で」授業を受けているよりと、自分にとって、ものすごく?印象に残った一年だったと思いました。苦労した分、悩んだり、考えたり、…それこそが、先生の狙いだったのかも? と、大人になってから思いました。(^^;
 クラス全員の発表が終わってからは、授業でも、少し笑顔を見せるようになり、話し方も柔らかくなったように感じました。
 「倫社」は、受験科目とかよりも、心の問題や、生き方など、とても大切な学問だけど、やはり、高校生の年頃に学ぶには、大切な学問じ「ないかと、歳を重ねるほど、思うようになってきましたね。(^.^)
 そういえば、最近、NHKで、土曜の深夜にやってるドラマ「ナントカ倫社です」(みたいなタイトル)が、なかなか面白いので、お勧めです。^_−☆
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Unknown (ポテト姫)
2021-01-29 18:46:47
 スミマセン、いい加減なことを書きました。(^^;
 前述のNHKのドラマのタイトルは、夜ドラ「ここは今から倫理です。」でした。^_−☆
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Unknown (まんじゅう顔)
2021-01-29 19:32:10
ポテト姫さん、倫社、うちの高校では必修ではありませんでした。とにかく学校が世界史と日本史が必修だったので。でも1年だけ勉強した倫社は面白かった。これも高校時代しっかりやるべき内容ですね。
受験科目とは関係なく、しっかり勉強したらかなりいいと思います。教養としての勉強をもっとしていかないといけないのではと思うのです。点をうまく取るだけの勉強は、どうなんだろうと思うからです。
へえ、NHKではそんな番組もやってるのですか?機会があったらのぞいてみたいと思います。情報をありがとうございました。
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Unknown (ポテト姫)
2021-01-29 22:10:35
 そのドラマの舞台は、とある高校。若き倫社の先生と、高校生とのやりとりを、さりげなく表現してます。第一話は、性に奔放な女子高生の巻。第二話は、母子家庭で、家に帰っても深夜まで誰もいないので、毎日夜遊びしては、昼間の授業中、いつも寝ている男子高校生の巻。明日が第三話です。
 その若き先生と、高校生たちとの関わりが「さりげなく」て、結果的に「改心」していく高校生たちの様子に、見ていて癒されます。
 良質のドラマだと思うので、お勧めです。^_−☆
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Unknown (ちかこーん)
2021-01-30 11:53:20
読み手がしんどくなって手を止めてしまうほど。
作者のワナワナした思いがそのまま本の一文字一文字に乗り移っているかのようです。
きっと色んな史実を調べてもはや達観した気持ちで書かれているのでしょうが,表現の一つにやっぱり思いって本に現れるような気がします。
「ここは今から倫理です」,
横からですが私も興味を持ちました。チェックしてみます。
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Unknown (まんじゅう顔)
2021-01-30 17:03:43
ポテト姫さん、チェックしました。
土曜の深夜番組なんですね。予約して見ますね。
情報をありがとうございました。
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Unknown (まんじゅう顔)
2021-01-30 17:06:24
ちかこーんさん、和辻さんはさらっと書かれているんだと思うんです。彼はジャーナリストのように、歴史を描かれる。決して学者さんっぽい難しい言葉ではないのです。だからこそ、歴史小説を読んでいるかのように引き込まれ、まんじゅう顔は感情移入もしちゃってる。
もう一気に読めそうな本です。
ご指摘のドラマ、今夜深夜です〜〜。
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