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ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年三月二十一日]

2008年03月21日 | fine arts
今日は曇天の肌寒い一日でしたね。風が強い為か世間的には遅いかもしれませんが、自分は今日から花粉症全開です....。くしゃみを何回したか!? で、何だか今日は沢山歩きました。まず新宿から初台まで歩き、それから下北沢へ帰るのに京王新線で新宿まで戻って小田急に乗り換えるのも面倒臭く、時間もそれ程、変わらないと思えたので勢いで歩いてしまいました。ってことは、結局、新宿-下北沢間を歩いたことになります。まぁ日頃、運動不足の自分にはかなりイイ運動になりました。(写真: 歩いていて見つけた、丈が短くてかわいい、たぶんチューリップの一種。道端ですが、綺麗に咲いて素敵でした。)

熊谷守一展 於: 埼玉県近代美術館
まずは朝イチで北浦和へ。独自の画風を確立した名画家、熊谷守一氏、没後30年の作品展です。油彩画、そして日本画や書まで相当数の作品が展示され、とても見応えがありました。氏の絵の対象を朱の墨 (かな?) や木炭で描いた輪郭線で区切る手法「守一様式」による絵画の数々、確立された独自のスタイル、素晴らしいです。美しい色彩、色の調和、そして縁取られた中のベタ塗り部分の筆目による光線の反射による微妙な見え方の違い、シンプルな絵なのに高い表現力、イラスト的なポップさ、凄いと思いました。特に自分は草花や昆虫を描いた作品が好きです。自然を愛でた熊谷氏ならでは、まるで子供の眼から見た様な感覚で描いているみたいですね。今回、展示されている日本画、彩墨で描かれている数々の作品も良かったです。シンプルな筆使いながら題材の特徴を捉えていて、とても味がありました。
ところで、当館の収蔵品常設展示の方で、大正・昭和初期に活躍された挿絵画家・舞台美術家の小村雪岱氏の特集展示がされています。こちらの展示もなかなかでした。江戸情緒をモダンに表現したかの様な画風はとても良いです。小村雪岱氏のその繊細な作風は林静一氏などのイラスト等に受け継がれていると感じました。

↓ 埼玉県近代美術館 ↓
http://www.momas.jp/

池田満寿夫 知られざる全貌 於: 東京オペラシティーアートギャラリー
池田満寿夫氏による様々な創作活動と作品を紹介した展示です。自分は池田満寿夫氏をマルチなアーティストとして全体が好きですね。なので、どの活動、どの作品と言う様な特化した思い入れはありません。今回、あらゆる芸術を手掛けた池田氏、その全貌を見ることが出来て、さらに氏に対するそう言う自分の意識は強くなりました。ここまで、精力的にいろいろな芸術活動をした力、そして発想力、素晴らしいです。そんな多種多様な展示作品の中で特には1960年代末から70年代初頭にかけての時代を反映している様なポップ・アート的な作品に魅かれました。

↓ 東京オペラシティーアートギャラリー ↓
http://www.operacity.jp/ag/