五十坂・登りきらずに下り坂

とうとう56才になりました。
ほとんど年寄りと女子供しか
回りにいません。
そんな日常を綴っています。

リテイクシックスティーン

2010-01-19 16:21:18 | 

たいていの人は、人生やり直せるなら・・・
あの時、こちらを選んでいたら・・・
もう一度高校生をやり直したい、と思っている人も多いはず。

この物語は、小峰沙織と同級生の貫井孝子の衝撃的な告白で始まる。
彼女は、2009年からやってきた27歳。ニート。
高校1年生からやり直そうと未来からやってきた。
そんな孝子と接するうちに自分の未来を身近にとらえていくようになる沙織。

16歳のとき、27歳の自分なんて想像すらつかないことでしょう。
16歳と27歳ってずっと繋がっていることすら頭では理解しても、
素直に受け入れる事ができない年頃だと思う。
しかし、未来からきたという孝子の存在が「未来へ繋ぐための現在」と気づかせてくれる。

まあ、そのような内容なのですが、
豊島ミホは、ごく普通の女子高生を書かせたら天下一品だと思う。
あの年代特有のあやうさや残酷さ。

個人的には、作者はうちの娘と同じ高校出身なので、あまりに描写がリアルで、
母親目線で教室を覗き見しているような、後ろめたいような気分で読んでました。

あ~、私も過去に戻れるなら、高校生がいいな。

もっと勉強していたら、私の人生変わっていたかも。