11月28日(土)
おとといの3年国語「ちいちゃんのかげおくり」の授業です。
「物語を読んで感想文ブックを作ろう」という目標(ゴール)や、そこに向かう単元計画を、子どもたちと一緒に設定して授業を進めています。
こちらのクラスでは、「かげおくり」をしている2つの場面の情景描写を対比することで、ちいちゃんの心情を考えました。
もうひとつのクラスは、最後の場面があるのとないのとではどう違うだろうと考えることで、物語の構成に目を向け、そこから作者の伝えたかったことを読み取る授業でした。
どちらのクラスも、司会団の子どもたちが進める授業でした。
しかし、先生は教えないのではなく、必要な出番ではしっかりと指導をしています。
では、どこが先生の出番なのでしょう。
授業の初めに、この時間のめあてや学習の進め方を伝えます。
することが分かった子どもたちは、ひとりでどんどん学習を進めていきます。
このとき、先生は必要最小限の支援にとどめます。
簡単に手を貸し過ぎると、子どもがいつまでも簡単に先生を頼り、ます自分の力で学ぼうとする構えや力が育たないからです。
グループタイムになっても同じです。
先生は、どの子がどのように考えたり意見を出したりしているか、しっかり見とります。
この見とりがうまくできるかどうかで、この授業の最後を先生がしっかり押さえることができるかどうかが決まる、大事な時間です。
みんなでタイムになりました。
ここでも先生は、司会団のサポートに回ります。
そして、話し合いの方向づけをしたり発言を促したりすることが必要な場合のみ出ます。
みんなでタイムが終わりました。
子どもたちによる学び合いで、ある程度、ひとり学びの時点での子どもたちの考えが、広がったり深まったりしました。
さあ、ここで、先生の大事な出番です。
実は、子どもたちが考えていてグループやみんなの中で出せていなかったり、学び合いの中で出てきていてもうまく取り上げられないでいたりした光る言葉や考えに、見とりをしっかりしていれば気づくものです。
また、ここまでは押さえておきたいというところに子どもたどり着けなかった場合もあります。
こうしたポイントとなるところを補いながら、子どもたちの力で学び合えた成果や、光る考えを出せた子どもやグループをほめたり認めたりします。
このような「価値づけ」を行うことで、子どもは自分の力や自分たちで学び合うことに自信を持ち、学ぶ意欲を高めていくのです。
教師主導になり過ぎていたこれまでの授業スタイルから、教師の出番を大事にしながら子どもが主体的に学ぶ授業スタイルへ改善していこうと、大志小の先生たちは、今、本気で取り組んでいるところです。