私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

「超高速! 参勤交代」

2015-03-26 21:05:48 | 映画(た行)
 
優秀な映画向けの脚本に与えられる城戸賞に輝き、小説化されるやベストセラーとなった土橋章宏の同名作を映画化したコミカルな時代ドラマ。幕府から無理難題を押しつけられた小藩の藩主が藩と領民を守るため、知恵を絞って、逆境に立ち向かっていくさまが描かれる。
監督は本木克英。
出演は佐々木蔵之介、深田恭子ら。




タイトルがちょっとふざけた感じだったので、コメディタッチの作品を思い描いていたのだが、どちらかというと、勧善懲悪のわかりやすいエンタメ時代劇だなという印象を受ける。
ベタだな、と思う個所もそこここにあったのだけど、退屈せずに見ることのできる作品だった。


舞台はいわきにある、湯長屋藩という極めてマニアックな小藩だ。
その藩主内藤政醇は英明な君主である。
しかし幕閣から金山を不正に隠し持っているというあらぬ疑いをかけられ、五日の短日で、江戸に出府せねばいけなくなる。

当時の参勤交代は見栄もあるので、人数少なく進めることもできず、苦労している。
その苦労はなかなか涙ぐましく、当時の苦労に思いをはせてしまう。


また藩主と家臣のチームは参勤交代の成功だけでなく、刺客の襲撃からも身を守らねばならないから厄介である。
実に波乱万丈なことだ。
それだけにちょっとやり過ぎ感はあるけれど、エンタテイメントとしての盛り上がりはあると言えよう。


そんな映画だけあり、ラストもわかりやすいくらいの大団円でまとめられている。
だがこの展開も決して悪いとは思わない。
佐々木蔵之介も、武術もできて、農民や家臣思いのすぐれた君主を演じていて悪くない。

純粋エンタテイメントとして、楽しく見ることのできる作品だった。

評価:★★★(満点は★★★★★)

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