私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

「メン・イン・ブラック3」

2012-06-03 20:22:50 | 映画(ま行)

2012年度作品。アメリカ映画。
月面のルナマックス銀河系刑務所から、凶悪S犯のアニマル・ボリスが脱獄し、地球に逃亡した。超極秘機関“MIB”のエージェント“J”と“K”は、ボリスが関係する犯罪の捜査を始める。しかしある日、出勤した“J”は、相棒の“K”が40年前に死んでいると聞く。どうやら、ボリスは40年前に自分を逮捕した“K”を恨み、過去に遡って“K”を殺してしまったらしいのだ。“J”は40年前にタイムスリップし、若き日の“K”とボリスの阻止に乗り出す。
監督はバリー・ソネンフェルド。
出演はウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズら。




「メン・イン・ブラック」シリーズは、1も2も鑑賞済みだ。
ファンと言うほど映画にのめりこまなかったが、つまらなかったイメージはない。
だがストーリーを覚えているか、と聞かれると、正直微妙。大雑把に覚えていても、細かい部分は覚えちゃいない。
そんな感じである。

そして大半の人は、僕に限らず、概ねそんなところではないだろうか。

「メン・イン・ブラック3」は、そんなゆるい観客でも、充分楽しめる作品に仕上がっている。
これぞ、ハリウッド映画のシリーズものの美点だろう。


今回の最大の敵ボリスは、典型的な悪役である。
多少グロくて、スケールも小さめだが、冒頭の脱獄からしてわかりやすくヒール。
勧善懲悪のシンプルな内容に、見合った敵だ。
おかげで、良くも悪くも深く考えずに鑑賞できる。


ではストーリーはそれに見合ったテンプレ内容か、と言ったら、そうとも言い切れない。
少なくとも本作はオチに向けて、丁寧に物語を組み立てており、印象は悪くない。

Kが感情をめったに現さない理由、Jの父親に関するさりげないエピソードなど。
物語の端々には、丹念に伏線が張られていことに見終わった後に気づかされる。
よくつくり込まれた作品ではないだろうか。

もちろん先述した通り、僕は前作の内容を結構忘れているので(特にKがJを仲間に引き込む流れを)、ラストの展開は、あれで矛盾はないのか、わからない。
だが、この映画単品で評価するなら、これは一本取られたな、とすなおに感心できた。


絶賛するほどすばらしいわけではないが、少なくとも楽しめるし、物語にも感心させられる。
ハリウッドらしい娯楽作品と思った次第だ。

評価:★★★(満点は★★★★★)

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