ある方から、このような基板を頂きました。(今は次のシリーズになっているので、このHPAの記事がわかりませんでした)
オペアンプ1個ながら、単3ニッケル水素電池2本から±12Vに昇圧させた電源で動作させるヘッドホンアンプの基板でした。
昇圧用ユニットを都合よく持っていたので、さっそく作る事にしました。
しかし、製作者の方がせっかく仕様を固めていらっしゃるのに、作っていくうちにどんどんとずれていってしまいました。
これを「魔改造」と呼ばれる魔物に取り付かれた結果の報告です。
幸いな事に部品点数が少ないので、2時間程度でできてしまいました。
動作確認していくうちに、奇妙な事に気づきました。
最初4556という、4個?5個で200円というオペアンプで動作テストをしたのですが、オフセット電圧が出力の所で以外と高いことに気づきました。
最悪値では50mVという物まであって、100mV以下であればイヤホンをすぐに壊すことはありませんが、直流を流すのはあまり気持ちが
良いものではありません。
それから手持ちのオペアンプをいくつか差し替えてみると、何故かOPA2277Pだけはオフセット電圧が3mv程度という低い事が分かりました。
そうこうしているうちに、単3ニッケル水素電池の電圧が低下してくるとノイズが出ることに気づきました。
安定動作させるならコンデンサを追加すればいいじゃないかという事でこうなりました。
秋月電子で買った、能書きが多い少し大きめのチップコンデンサでした。
気になっていた高域でのチーッというノイズが消えました。さすがです。
あとはZebel回路を無理やり追加。たいした差は感じませんでしたが、高域が滑らかになったような「気」がしたまでです。
ケースは手持ちの関係上、アルトイズ缶に入れてみましたが、基板固定用の穴が基板にないので、別の方法を取ることにしました。
基板そのものを端で押さえようという方法でした。それも絶縁素材として木材、それもヒノキ材とベーク板にしました。
音的には非常に滑らかに聞ける物になりました。しかし、またもややってしまったな、というのが本音です。
オリジナルどおり作っているはずなのに、どうしてこうも違う物になってしまうのでしょうかねぇ。
そして、何日かエージングさせた後で聞くと。あれ?どこかで聞いたような感じに。
変な話ですが部品構成も基板も電圧も違うのに、今まで作ってきたヘッドホンアンプに似た?似せた音になっていました。
結局、手持ちの部品を使うと、好みの音になってしまう、という事なのかもしれません。
これはこれでで好きな音として鳴るので、個人的には満足しています。