アイルランド調の音楽、最初の大きなジュッテ・アントルラセ、頭のなかで『ビューティフル・ゲーム』がよみがえります~(6月3日の「決勝戦」イラストはこの跳躍です)。かっこよかったですよね~。この作品中、「決勝戦」は文句なしの素晴らしさだったのですが、アイルランド的な音楽で青山航士さん達が踊るシーンが殆どなく、少し残念な感じがしました。でも今回の『うたっておどろんぱ! プラス』、その憂さを忘れさせてくれます
「ボクサー」とは180度違う軽やかさで、『夏の夜の夢』の妖精パックのよう~(妄想とまらず)
最初のシルエットがまたとても綺麗! いつも思うことですが欧米のダンサーの上体の引き上げ具合とちょっと違う、どこにも無理がなく、重力にまったく逆らっていないような立ち姿ですねえ。おどる君こと明羽美姫さんとのデュエットで、軽やかで滑るようなステップを見ていると、アイスダンスみたいに見えてきます。といっても氷のうえでなく、アイルランドの深い緑の草原をすり抜けていく風みたいな感じです。不思議なもので、他のダンサーを見ていてもあまり屋外で踊ってほしいと思わないのですが、なぜか青山さんのダンスを見ていると、スタジオを抜け出て、太陽の光の下で、地面の上で踊るところを想像してしまいます。やっぱりonly oneな存在、と改めて思いました。
バレエ、モダンダンス、コンテンポラリー・・・とかくダンスは日常から少し遠いところにおかれているような気がしますが、今回のおどろんぱ、その距離をしっかりと埋めていますよね。こんなに自然にクラシックの技術が盛り込まれたダンスが、子どもも大人も見るテレビで放映されるなんて、今までなかったことなんじゃないでしょうか。また、私はコンテンポラリーを見ていると、なんだか知らない人の部屋を覗いているような気がすることがよくあるんですが、森川次朗さんの「月」には、観客のほうを向いた、すごく誠実な感じを受けました。
・・・ううむ、なんていい番組なんでしょう
NHK様、続行(できれば拡大)お願いいたします。