platea/プラテア

『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

The Acid Queen

2006-12-01 | TOMMY
 青山航士さんのブログでQueenの曲で構成されたミュージカル”We will Rock You”のことが話題になっていたので私もQueen話を・・・といってもフレディ・マーキュリーのではなく、『TOMMY』のQueenです。
 映画版『トミー』でティナ・ターナーが演じているThe Acid Queen, 当時36歳というのに素晴らしい美脚、そして家のテレビでも充分迫力あるアップです~、スクリーンだとなおさらだったでしょうね。いずれ劣らぬギラギラの「個性派」の共演者たちを押さえ込んで(?)DVD裏ジャケットにトミー役のロジャー・ダルトリーとともに写真があるのも納得です。
 当初彼女の歌う”The Acid Queen”は”Gypsy Song”とよばれていたそうです。ピート・タウンゼント曰く「これは自分がはじめて書いたアンチ・ドラッグ的な曲だ。麻薬密売の娼婦として描かれているが、彼女は体というよりは魂を売っている。当時のアメリカ副大統領のSpiro Agnewが、アメリカの若い奴らの頻繁なドラッグ使用にロックが悪い影響を与えている例として使おうと曲を探し、この作品を挙げたんだ。情報を掴んでいない、わかってない、なんて馬鹿な政治家がたくさんいるんだっていうことを痛感したね。」
 ・・・こういうインタビューを読むたびに欧米の音楽シーンの社会性に気付かされます。ティナ・ターナー自身、夫が麻薬中毒で大変な苦労をしたと言われていますが、彼女の体ごと投げかけるような演技は、確かにドラッグにおちいることの醜さをまざまざと見せてくれます。アメリカの元副大統領、ちょっと分が悪いですね。