ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

せめて俺だけには、と彼氏に泣かれちゃった。

2006-10-11 01:34:10 | Weblog
この連休中、彼氏くんといろいろ過ごしたけれどこんなことがありました。

俺たち、デパートとかの試食なんかがあると、大喜びで貰っちゃう方です(笑)

ケーキとか小さく切られ、楊枝が刺さっていますよね。

弱視の彼氏くんにはその楊枝を摘むことは大変なことなので、
俺が2つとって彼氏に差し出すか、口に掘り込みます。

まあ、ほのぼのとした風景と言うか、仲良すぎと言うか・・。
俺たちにとっては、いたって普通の光景なんですねー。

今回、立ち寄った松山三越では地元のスウィーツの名店が集まっていて、
なんとも楽しそうだったんだ。

てなことで、毎度変わらず次々と試食めぐりをしていた俺たちですが、
そこで「どら焼き」の試食に出会いました。

薄墨羊羹で有名な店が「どら焼き」も出していたんですね、
「どら焼き」がこれでもかという細さでケーキカット?されて
360度時計のように切られ楊枝が刺さっていました。

喜んで2本の楊枝を摘み、彼氏くんにも上げました。
そのとき彼氏くんが「あっ!どら焼きみたいだね!」と声を上げたのです。

お店のおばさん、近くでいっしょに摘んでいたお客さん、そして俺も
そのことに大笑いしました。

どうみても「どら焼き」なのに彼は食べてから「どら焼きみたい!」と
きたもんだから、それが可笑しくて皆笑ったのでした。

俺もその時は同じ気持ちで一緒に笑ってしまったんですね。


はい、その後で彼から長いことミーティングを受けることに!

「見えてないんだから分からないじゃん!俺は食べるまで分かんなかったんだから!」

そうなんです、俺ももっと情報を彼に与えて、しゃべりながら歩いていれば
よかったんですけどね~。

後でよく聞くと、俺が「薄墨羊羹やん!」ってそのブースに行ったのに、
なぜか俺が彼氏に食わしたのは「どら焼き」
彼にしたら羊羹を試食するのだろうと思ってたようなのです。

そら驚くよね~!

彼いわく、今回のように見えて当然という容赦の無いこの社会の中で
頑張って生きているけど、せめて俺にはそこのところは分かっていてほしい!
と懇願されてしまいました(泣)

その通りでした。
そのときの俺は何も考えてなかったんだな・・悪気はないんよ。

彼の話では、日頃お弁当を食べたりしても自分が何を箸にとっていて、口に
持っていっているのかよく分からないことも多いのだそう。
食べてから、これは何だったんだと思うんだって。

これって結構びっくりでしょうね。

彼がよく見ようとしたら数センチの至近距離まで近づかねばならないのです。

健常者なら食べる前から味を想像して楽しんだり、期待したりするでしょう?
彼はそうじゃないんですね。

こんなキツイ話も聞きました。
お刺身を食べる時に、あの「わさび」の塊をそのまま口に入れてしまったり
することもよくあるんだと!!

そういう話を俺には笑い話で語ってくれる彼です。

俺と二人のときはね、わざと黙って妙なお菓子を食わして遊んだりもするんだけどね~。

何もかもを想像力を持って対応することは難しいことだけど、
心がけていきたいなと思っています。

先の試食での笑いは、テレビでお笑い芸人がゲイねたをした時に、
ここは笑う所だ!とばかりに多くの人が無邪気に笑っていることと
まったく一緒のことでした。

ごめんね!
またひとつ、彼に教えてもらって
気がついてよかったな~と思った出来事だったよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする