♪木更津ツァー♪

この週末は暖かい・・・
との予報だったが、期待したほど気温は上がらず。
如何せん1月だしね。
それでも、春を探しに久しぶりの遠出をしてきた。


夜明け前。
まだ眠っている私を、いつものようにJが起こしにかかる。

「ほら、行くよ。」
「え～～？　どこに？？」
「昨日、気温が上がるからどこかに行きたいって言ってただろ？」
「ん～～～　言ってたけど・・・どこ行くの？」
「き・さ・ら・づ！」

いっぺんで目が覚めた☆

Jのドライブエリアは広い。
亡くなった大親友と、関東周辺各地の釣りスポットに出かけていた為、覚えてしまったとか。
私と出会う7年くらい前までは、大親友といろいろ出かけていたらしい。
もし私と出会わず、もし大親友が亡くならず・・だったら、Jの老後は私がいなくてもその大親友と出かける事で、充分間に合ったかもしれない。
しかし、Jは私と出会い、大親友は亡くなってしまった。
おかげで私は、グルメドライブの美味しいとこ取りができるわけ♪
それにしても千葉は初めてだ。

元夫はサーファーだったので、千葉のポイントにはよく行った。
しかし飯岡や御宿など外房が主だったので、木更津は行った事が無い。
元夫と不仲になってからは、遠出もしなくなってしまっていた。
通るであろう東京アクアラインも、4000円の高速代時代に一度通ったきりだ。
木更津は、近年アウトレットもできて開発の進んでいる地域。
ましてJとのドライブは楽しいしね♪

「あれ～～～　こんなだったっけ？」
木更津金田ICを下りて一般道に入った途端、Jが道に迷った。
「どうしたの？」
「俺が来ていた時と周辺の様子が変わっているんだよ。
　浦島太郎か～～～！？」
「え～～～☆」
Jはわざと私を不安にさせるような事を言う。
そうやって私を不安がらせて楽しんでいるようだ。
実際のところ、カーナビはあるし、方向もわかっているので心配ないらしい。
案の定、ほどなくして目的地に着いた。

「まずはここね。
　この市場の食堂で、めちゃめちゃ美味しい＜穴子天丼＞をご馳走するよ♪」
過去にTVでも取り上げられ、店内の壁には芸能人の色紙がたくさん貼られていた。
昔ながらの魚市場。
今はどことなく閑散としている。
セルフでお茶を取りに言った時、お店の老婆が話しかけてきた。
「道は混んでた？」
「そうでもないです。」
「ここは3月で終わっちゃうんだよ。」
「え！？」
「国の方針でね。」
「移転の話は無いのですか？」
「無いよ。
　だから今日はしっかり食べてってね。」
さっそくJに報告。
「そうだったのか・・・
　今日ここに来る事にして良かったな。
　ムシが知らせたのかな？
　・・これで俺と大親友の思い出の場所が、ひとつ消えていくのか・・」
「寂しくなるね。」
閑散としてるのは、そんな理由もあったりするのかも。
終わっちゃう前に食べれて良かった。

「そういう事なら・・・」
と、Jは穴子天丼を食べ終わって、すぐ次の店に入る。
「ちょ・ちょっと・・こんなすぐに次のお店？
　お腹いっぱいで入らないよ。」
「大丈夫、食べきれなかったら俺が食べてやるよ。
　これを喰わなきゃ心残りだからな。」
そう言って注文したのが、あさりラーメン。
ちょっと無理・・・☆
と思ったのに、スープのさっぱりした美味しさの為か、なんと完食してしまったのだ☆
恐るべし＜あさりラーメン＞　(*_*;

昭和の匂いを残す市場から一転して、たくさんの家族連れで賑わうおしゃれなアウトレット。
広大な敷地に、100を越える店舗数。
これが時代の変化なんだろうね。
アウトレットでは、Jにインソールのスニーカーを買ってもらった。
お礼にクア・アイナのBLTバーガーとクリームブリュレパンケーキをご馳走する。
ん～～～～ハワイの味♪　し・あ・わ・せ　（*^_^*）

帰りは、人気のデートスポット＜海ほたるパーキング＞に寄り道。
日が沈み、だんだんに夕闇に変わっていく空のグラデーションを眺めていると、とても満ち足りた気持ちになっていく。
元夫と不仲で過ごしていた黒歴史の果てに、こんな充足感ある時間が待っていたなんて。
・・・人が空くのを待って、Jと一緒に＜幸せの鐘＞を鳴らした。
ふたり一緒の幸せが、ずっとずっと続くように。

ラウンジで一緒に海を眺めていた時、うしろで同年代くらいの主婦集団の会話が聞こえてきた。
「もう20年も若かったら、カップルでもう一度来るのにね。」
思わずJと顔を見合わせた。
「・・・俺たち50代カップルで来ちゃってる☆」
「いくつになってもデートしたいよ♪」
夫婦でロマンティックな気分に浸れたら最高だと思ってしまう。
そんな老後を夢見たい。

そんな幸せな週末だったんだけど・・・
実は、昨年の秋くらいからJ家では問題が勃発しているらしい。
遡ればもっと前から抱えている問題なのだが。
・・それは姑の介護・・
在宅で看るには、もういっぱいいっぱいなんだとか。
私には慣れている認知症老人の介護でも、家族で抱えるとなると想像を越える苦労だろう。
婚家となかなか話が進まず、妻も別居中で押し付けたまま話にならず。
老親と同居している世帯なら、誰でもが抱える問題かと思う。
これがJの両親の介護だって言うなら、手伝ってあげられるのにね。
若気の至りで結婚したツケを、払う時が来たのかしら？

どちらにしても・・・
それを乗り越えなければ、本当の幸せは来ないだろう。
今はただ、ふたりの幸せを願うだけ。。。