「アイシュワリア・ラーイ」 という名を聞いたことがあるだろうか。ローマ字表記は 「Aishwarya Rai」。
インド人のトップモデル・女優なのだ。1994年のミス・ワールドに輝いた経歴を持つ。
そして、地球上で最も美しい女性である。
というのは僕の意見じゃなくて、メディアの主観なのだ。まあ、美しいことに関しては異議がないとしても、「最も美しい」 かどうかは各自の美的感覚に任せることにいたす所存でござる。
そんな彼女が今ちょっとした騒動に巻き込まれている。
これが彼女が最近飾った問題の表紙。女性ファッション誌「エル」のインド版だ。
一見なんの変哲もないように思えるかもしれないが、この写真が過剰なデジタル処理によって白くなりすぎているという。
そんなの良くある事じゃないの? と言いたくなった方もいると思う。実は僕もそう言いたくなった。ただ、もともと彼女が色白であるにもかかわらず、あからさまに白く処理されることに関してインドで非難の声が上がっている。アイシュワリア・ラーイ自身も今度ばかりは怒っているとかいないとか。そして、それをきっかけに、写真で肌が白くなきゃだめなのかという議論が起きているとかいないとか。
そもそも、多くのインド人が潜在意識として白い肌に憧れているのは事実だろう。かといって、美白や白い肌に対する憧れはインドに限って見られる現象ではない。日本でだって、白人が比較的ちやほやされやすいところがある。まあ、それは僕の見解だから、異論があっても良い。
要するに、インド人だけが異質ではないということ。ただ、一方では白い肌に憧れるが、他方ではプライドがあってその憧れを公表したくないというジレンマもインドでは存在する。だから、上記の写真騒動みたいなことが起きるのだ。
それに、「美白」 が女性にまつわる話しにとどまらない。実は、最近では男性の方が神経質になっているように思う。理想の男性像として、英語では良く 「tall, DARK, and handsome」 という言葉が使われる。でも、今のインドでは 「tall, FAIR, and handsome」 が理想の男性像なのかと思わされることがある。テレビを観ていても男性用美白品のCMが驚くほど多くなっている。かつてはそんなことがなかった。しかも、それらCMの内容が嫌みたらたらなのだ。こんな感じの
言葉が理解できなくても、嫌みが伝わったんじゃなかろうか。あからさまに人の劣等感を煽るこういうCMが平気で放送されている。でも、それに対してはあんまり非難の声が聞こえてこない。騒がれるのは女優の写真処理問題だけだ。そんなのは、僕に空疎な議論にしか思えない。
こんなにだらだらと書いていたら、本当は何を言いたかったかを忘れちゃった。とにかく、上記のようなCMには腹が立ってたまらない。それに惑わされている人が現にたくさんいるのだ。だから、それに比べたら、アイシュワリア・ラーイの写真処理なんかはどうでも良いことだ。
そういうふうにも考えられますね。その辺をもう少し考えてみようと思います。
日本でいう「美白」は、場合によって本当に顔を白く塗ることを意味しますもんね。
本音と建前とも関係してくるかもしれないという気がします。
「美白」ってフレーズはよく聞きますんで。
まあ、現実的には自分の肌の色合いに合ったものを使うんでしょうけど。
「色の白いは七難隠す」...
メイクに対する日本人の考え方にもそれが反映されているのでしょうか?
それにしても、日本ではそこまで嫌味なCMがないのは幸いなことですね。
まあそれはともかく、たしかに嫌味なCMですね。
こういうのを見ると、僕なんかはかえって買いづらくなるんですけども、そういう層は相手にしてないってことかな?