日々の生活にみる驚きの中国

単身赴任中の中国(大連)で日々発生する“驚き”を強引かつ身勝手な比較文化で紹介。

無駄な見栄

2013年02月19日 | 比較文化

新聞の報道では、中国では毎年食料の無駄、500億キロが発生しているそうだ。 これは、農家の生産量(耕地面積)から言えば、黒竜江省全体の1年の産出量との事。 ものすごい量だ。

内訳は、収穫から貯蔵、輸送、加工の過程で350億キロ以上、害虫、カビ、ネズミ、スズメなどの害による損失は200億キロ以上。 確かにうなずける。 私が農家で見たのは、収穫したブドウを暑い場所で保管し、おんぼろ車でゆさゆさ揺さぶりながらブドウを運んでいた。 保管も、輸送も技術、設備の遅れがあり当然の結果かもしれない。 今後改善していくしかないだろう。 

問題はここから。 しかたないではなく、悪い文化になっている。 食卓の残飯として浪費される食品は、金額にして2000億元あるとの事。 日本では『もったいない』という貴重なお言葉がある。 子供のしつけならずとも、日本人はよく使用する。 中国では、ど~んと出して豪快に食べ、(飲み、しゃべり)太っ腹を出すのが当たり前。 彼らにしたら、日本食は何とみみっちい事やら。 完食はほとんどない。 たくさん残ると“ダボする。”(持ち帰る)

例えば、結婚式。 これでもかと皿を段々に積み上げる。 日本人の席ならば30%程度食べるだろうか? 中国人のお客様の接待となると似たようなもの。 “もったいない”と思うのだが、まさかそんなところで持ち帰りもないだろうし、持ち帰ってもたぶん二度食いはしない。

かつては食べ物で苦労もあっだろう、田舎では今もそうかもしれない。 その反動で、目の前に食べ物を並び立てる事は見栄、面子? 悪しき文化となっている。 結果、政府も『派手な食事会は止めなさい。』とのお達しを出すほど。 無駄でこんな大きな数字を見ると実に情けない。



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