陰りは出ていると言えども、中国は世界一の消費市場であり、さらに拡大する市場。 世界の企業が中国に製品を投入、あるいは現地で生産する。 しかし、ここに来て、日本企業の苦戦が目だつ。 理由は、“高品質すぎる”という皮肉な結果。
ならば、中国向けの製品を開発しよう。 掛け声は上がるが、これは言い換えれば、『質は悪いが安いもの』となる。 しかし、質の悪いものを作れと言われても、日本人技術者は許せない。 技術者として恥ずかしいと感じ、プライドもある。 結果、中国市場にある低価格商品の開発が進まない。 その時はすでに、中国、他国企業が先を行くことになる。
全てそうか? そうではないから複雑だ。 高級品、高いものから売れる世界(商品)がある。 その市場も小さくはない。
神戸に大型クルーザーが入港、3,000人の中国人が入国したニュースを見た。 受け入れる側は高級品を品揃えして待ち受けていたところ、ドラッグストアーで安い物を探していた。 このクルーザーは安さを売りにしたもの、一般とは言わないが、会社で言う課長・部長クラスの収入の人の集団。
上海からに豪華クルーザーで、日本、韓国を7泊8日で旅をする人。 日本人は富勇者と思うだろう。 私でも超高級品(要は高いもの)を準備する。 結果はそうではなかった。 ここでも格差があった。 中国向け商品と一概に言えないところ。 確かに中国人は旅行に日本人以上の開放感を感じているようだ。 無理してもとは言わないが、結構思い切った旅行をしている。
中国市場の開拓は単純ではなさそうだ。 問題は、日本から来るバイヤーだ。 品質は高く安くを求める。 日本人として品質は下げない。 もう少し理解して欲しいもの。
私は? 安い物を買っていつも後悔している。
