Burning Pavilion Part3

日常のもろもろ

Paul & Me part1.5 ~ ビデオ ポール・マッカートニー・スペシャル

2007-05-31 21:32:49 | 私的ポール・マッカートニー史
<ビデオ ポール・マッカートニー・スペシャル 1989年1月購入>

All The Bestで始めてポールソロに触れたのが1988年11月くらい。しかし相変わらずビートルズの方が聴いていた。
また、ラジオでは例年恒例のジョン・レノン追悼特番が流れていたり、テレビでもジョージのトラベリング・ウィルベリーズのプロモが紹介されていたりポール以外のビートルズソロに触れる機会も多かった。特にセット・オン・ユーの大ヒットが記憶に新しいジョージは現役感がとてもあった。

年が明け、なぜだか覚えていないが、ポールのビデオを買った。お年玉をもらい金を持っていたからかもしれない。また、ビートルズの曲をある程度聞き、今現在のビートルズのメンバーの活動が気になっていたのもあったと思う。

そのポールのビデオはズバリ、「ポール・マッカートニー・スペシャル」。
あのアビーロードスタジオでポールが語らう、ザ・ビートルズからウイングスまでのミュージックヒストリー、と書いてある。
オール・ザ・ベストの映像版的なものかと思いきや、あまり重複してない。実際は、86年のアルバム、プレス・トゥ・プレイ発表時にイギリスで放送された番組をビデオ化したものである。

そのプレス・トゥ・プレイについては冒頭に若干触れるのみ。ポールが新作を語る時はいつも謙虚だ。あまり良くないかもしれないけど僕は気に入ってるよ、みたいな…。
その後はソロ活動を年代を追って語り、その時期その時期の曲をレア映像によって紹介するという内容。

まずビートルズ時代、デビュー間もないポールが出てくる。で、いきなりI Saw Her Standing Thereを歌う今のポール。これは衝撃的だった。
メチャメチャ老けた!!。目尻のシワに完全な白髪。無知とは怖いもので、今のポールはAll The Bestのジャケで見た以上に老人だったのか…。と思った。
実際はそんなことはなく、照明の加減で白髪に見えたりしていたのだった。スタジオで語るポールはそれほど老けてないし、Pressを踊るように歌うポールはやたらと格好いい。

まずこの2曲での格好良さにやられた。I Saw Her~はまろやかな声で歌い、歌い方が格好いい。
動くポールがこんなにすごいとは。

そして、Maybe I'm Amazed。これは映画Rock Showから。こんなにいい曲があるのか!といたく感激した。なぜAll The Bestに入ってないのだろう…とガッカリもした。とにかくこのビデオのこの場面を見るために何度見たことか。
ピアノを弾くポールの動きもまた格好いい。そしてこのステージ衣装。この時期のポールは髪も長く、現役バリバリ。全キャリアを通しても格好良さ満点だと思う。

つづく、Helen Wheelsは時代を感じさせるプロモで、良さがわかるまで10年くらいかかった。デニー・レインもこのビデオでかなりポイントが下がった。

この後の映像がすごい。未だにこのビデオでしか見たことがないのが、72年ツアーのHi Hi HiとWild Life。
HiHiHiはポンキッキで聴いたことがある曲だとわかり驚く。初期アレンジのバージョンである。Wild Lifeもこのビデオを見たからこそ好きになったんだと思う。ポールのよどみのないシャウト系ボーカルの格好良さをこの曲で覚える。
後に買いそろえ始めるポールのオリジナルアルバムはこのビデオに入っている曲をフルで聴きたいというの動機になっているくらい、このビデオで好きになった曲が多い。

JetはAll The Bestで聴いた時よりも格好良く聞こえた。Rock Showの半音分回転数の早い映像だからだと思う。あのベースを弾く姿。全身でリズムを取るポールが非常に格好いい。そしてパワーで押し切るボーカル。
Goodnight Tonightもこの時すでに聴いていたのだった。この時はまだCDで聴く術がなかった。

Waterfallsでは、年齢不詳の、永遠に若いポールが出てくる(笑)。
Take It Awayもいい。All The Bestよりもすんなり入ってきたのは、映像が付いていたからであり、曲の趣味も合ったからだと思う。

どちらかといえば、通好みの内容だと思う。これが20年近く続いている趣向の原点だ、と今気づきました。

エンディング近く、Long Tall Sallyがまたすごい。ビートルズのバージョンより、こっちの方が気に入ってしまった。恐るべき中年パワーといったところ。なぜかエレアコを弾きながら歌っているという、今ではかなり異常な映像だが、当時はこればかり見ていたので、これがスタンダードだった。

あまりに大団円的だし、結構歳だし、ベスト盤で活動を総括しちゃったように見えたし、ポールはもう引退してしまうのか?。
と思ったりしたのも、当時ならではの無知から。無知状態で触れて、思ったことは、今から振り返るととても面白い。
そんな状態なので、それから数ヶ月後、新曲発表のニュースを聞いた時は非常に驚き、喜んだ。その衝撃からポール中心生活が始まるのだった。

ビデオのラストを飾る、Tug Of War。この曲も気に入った。バラードでもなく、力強く、スケールの大きいサウンドは始めて聴くものだった。映画音楽的な感じもした(PV映像の影響かもしれない)。


格好良い、ばかり書いたが、このビデオを一言で言うなら、動くポールの格好良さだろう。
今でも珍しい映像が入っており、入門者からマニアまで納得の内容だろう。完奏してないまでも、いいところまで曲が入っているのも良い。
初めて聴いたポールのアルバムがAll The Best!だったら、ハマったきっかけはこのビデオである。

とにかく多くポールの曲を聴いてみたい。そう思い、聴いた次なるアルバムは…。

つづく




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