Burning Pavilion Part3

日常のもろもろ

トラヴェリング・ウィルベリーズ

2007-06-16 11:42:22 | ビートルズ

トラヴェリング・ウィルベリーズの遺した2枚のアルバムがDVD付きセットになって再発されました。札幌タワレコでは限定ボックスバージョンは売り切れと書いてあったが、初めから置いてなかったんじゃないか?。

トラヴェリング・ウィルベリーズとは、ジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、ジェフ・リン、トム・ペティ、ロイ・オービソンから成る、トップミュージシャンによる所謂スーパーバンドである。しかし、企画から力を入れていたわけではなく、偶然が重なり、流れから産まれたバンドなのだそうだ。
それぞれに親交や尊敬の念があったわけだから、それを思えば構想ウン十年という言い方もできるのかもしれない。

ジョージとディランの共演は71年バングラディシュ・コンサートが有名だが、ウィルベリーズでは遙かにリラックスした状態の二人が見られる。そんな状態で、メンバーみんながアイディアを持ち寄って、好きなことをやって出来たのが、こんなに良い音楽だった。
肩の力を抜いて出来たアルバムが大ヒットしたり、グラミー賞をとったりしたのだから、幸せな話だ。

DVDでは、映像や証言から、まず作業の楽しさが伝わる。金のことは頭になく、好きなメンバーと好きなことをしただけ、人生の中でもあんなに楽しい経験はなかった、、等々の言葉が印象に残った。
そんな中、完成後間もなく、ロイ・オービソンが心臓病で突然亡くなってしまう。急遽作成されたプロモからも悲しみが伝わってくる。
セカンドアルバムのVol.3も素晴らしいが、その後パッタリと活動が途絶えたのは不思議だった。メンバーそれぞれ大物なのでスケジュール調整が合わないこともあるのかもしれないが、ロイが亡くなってしまったこともあるのかな、とDVDを見て思いました。ツアーの予定もあったそうだが、5人でウィルベリーズ、ロイとの楽しい思い出とその後の悲しみから、断念したのかもしれない。

ジョージの「バンド内の友情を守る」ことに気を払った、という言葉には深く感銘を受けた。全くそう思う。

ちなみに、始めにこのアルバムが発売された88年。覆面バンドということになってはいるが、正体はバレバレで、テレビでも本名で出てました(笑)。
偶然、新聞でG・ハリスンという文字を見つけ、NHKの音楽番組で見たら、やはりジョージではないですか!(G・ハリスンて、いっぱいいそうな感じがしてました)。
すぐさまバンド名をメモって、レコード屋で購入しました。ビートルズのソロでは割と早い内に聴いた、ていうかリアルタイムでした。でもこれ、ビートルズファンの中ではそんなに聴いてる人いないんじゃないですかね。

ジョージが亡くなった時、輸入盤を取り扱うレコード屋では、ウィルべリーズのCDが入荷していた時期があったが、最近は全く見なくなった。日本盤に至ってはは90年代中盤にはもう売ってなかったと思う。ということで、今回の再発はかなりめでたいです。リマスターされて音が圧倒的に自然な感じになってるし、未発表曲も噂どおりいい曲でした。アンソロジーから入った世代にとっては幻の名盤だったのでは?。

どっちかといえば、よりメンバーの個性が1曲の中にゴチャゴチャに混在しているVol.3の方が好きですが、どちらも名作です!。