「今回は、消費増税の影に隠れてしまっているTPPについて、語りたいと思います」
「賛成派は平成の開国とか、グローバル化に乗り遅れるとかばかりで全くと言っていいほど愚弟的なメリットを提示しないのよね。そもそも今の日本は江戸時代の時のように鎖国なんてしてないわよ」
「そりゃ、具体的なメリットなんて言えるわけがありません。経団連は関税で安くなった分をそのまま企業の利益にまわしたいだけだと思いますから」
「それって、関税が撤廃されて価格が1000円下がることになっても、売るときは500円しか値下げしないって感じかしら？」「そうです。TPPに参加すれば、大手企業は何の努力もせずに、利益を拡大することができるんですよ。
さらに、そのことで業績が伸びれば役員報酬の値上げを要求して、さらに儲けることでしょう」
「大手企業って言っているけど、中小企業は儲からないの？」「自社で海外に販売網を持っていない、独自の技術を持っていない中小企業以外は厳しいでしょうね。関税撤廃によるメリットを享受できませんから。
メリットは享受できないのに、今まで以上に海外企業との価格競争にさらされることになるというデメリットはついてきますから、倒産する中小企業は増えると思います」
「確かに中小企業って、親会社に製品を供給するところばかりだものね。関税の撤廃なんて、あまり関係が無いわね」
