2019年10月25日は、Cuddly Toysの日本先行デビューから40年の節目でした。
1979年のこの日、テイチクからアルバム『倒錯のギロチン・シアター』、シングル『狂った抱擁(Madman)』を同時リリースしました。
きっかけは、この年の春頃、日本に一時帰国したパディがデモテープを持って各レコード会社を回って売り込んだこと。金髪&ピンクの頭のド派手なファッションの少年が、アポなしで現れても、企業が対応してくださる時代だったのですね。結果、テイチクと契約の話が進み、デビューに向けて熱心なプロモーションを展開してくれました。


当時の宣伝資料には、『80年代へ舞い降りる噂のニュー・グループ 倫敦からトーキョーへ…… カドリー・トイズ 衝撃の日本デビュー』というキャッチコピーが躍り、『★何んとドラマーは日本人だった!!』という見出しの下、「狂気の天才日本人ドラマー”パディ”が率いる噂のカドリー・トイズが遂に日本のファンの目の前にその全貌を明かすことになった」と。……なんか、すごいことになっています!


RAPED時代から応援してくれた大貫憲章さんも、『ニュー・ウェイヴの新勢力、「カドリー・トイズ」』と題した推薦文を寄稿。パディのことを、こんな風に書いてくれています。
「ぼくは彼に何度か会っているけど、とても気のいい音楽の大好きな若者だった。彼は、いつの日か、世界に通用する一流ミュージシャンになるべく一生懸命、コトバの壁をのり超えてイギリスで頑張っている。(中略)同じ日本人として彼の努力が報われる日の近いことを祈らずにはいられない。(中略)ともかく、カドリー・トイズのこれからの成長と活躍をファンのみんなとともに期待したい」

アルバム『倒錯のギロチン・シアター』のジャケ写は、バレエ「白鳥の湖」からインスパイアされたもので、パディとショーンがバレエ衣装を着用。悪者たち(トニー、フェビアン、ビリー)がギターやベースに剣を仕込んで、2羽の白鳥を迫害しているイメージ。発案者はショーンで、さすがのパディも「あの格好、恥ずかしかったよ〜」と今でも苦笑しています。実際にバレエ公演などを行うロンドンのどこかの劇場で撮影したそうです。

シングル『狂った抱擁』は、1977年にマーク・ボランとデビッド・ボウイが共作した『Madman』。ボランが事故で亡くなったあと、一部で出回った未発表テープの中に含まれていて、ボウイの事務所から許可をもらうことができたので、デビュー曲になりました。邦題は当時のテイチク宣伝部の人が考案。B面は日本盤が『倒錯のギロチン・シアター』、英国盤は『Join The Girls』です。

Cuddly Toysは日本先行デビューだったので、日本盤を欲しがるイギリスのファンが多く、『倒錯のギロチン・シアター』をイギリスに輸入したら輸入盤チャートで1位を獲得! 1980年に出た英国盤『Guillotine Theatre』もインディ・アルバムチャートで1位になりました。 2007年には未発表音源などを追加して「スペシャル・エディション」としてCD化され、今は廃盤ですが、誰かがYoutubeにアルバムごとアップしてますね。

https://youtu.be/Bfh0j1v8gPQ
『Madman』はプロモ映像があります。BBCのスタジオを借りて、一日で何曲分か撮影したそうです。これもYoutubeで見ることができます。
https://youtu.be/w52Yc8LhopA
なお、テイチクの資料だと、パディは1958年生まれになっていますが、実は未成年だったので、日本でもイギリスでも年齢を上にサバ読んでいて、本当はバンド内で最年少です。
デビューから40年、今、バンドやってるのはパディだけになっちゃったけど、今年は日本のCuddly ToyZでアルバム『Tracy 〜The Beginning〜』を制作できたし、来年は2枚目を作る気満々です!

* * *
そして、10月25日はジョン・ピールの命日でもあります(2004年没)。

1960年代からイギリスの音楽界に大きな影響を与えたDJで、BBCラジオの名物番組『ピール・セッションズ」等で知られていますね。
パンクロックにもいち早く理解を示し、アンダートーンズの「ティーンエイジ・キックス」を気に入ったあまり、ラジオで2回連続で流すという放送事故みたいなことをやってのける(笑)、かっこいい大人です。

そのジョン・ピールは、Cuddly Toysの名付け親でもあります。
前身のRAPEDが1977年に4曲入りシングルを出して大バッシングされていた時、意に介さず「Moving Target」をラジオでかけてくれて、偶然それを聞いたパディは「ラジオから自分のバンドの曲が流れてきて、うれしくて舞い上がった!」と。 そこから繋がりができて、バンド名の変更の相談にも乗ってくれたということです。


10月25日は、いろいろな意味で原点回帰の日です。

1979年のこの日、テイチクからアルバム『倒錯のギロチン・シアター』、シングル『狂った抱擁(Madman)』を同時リリースしました。
きっかけは、この年の春頃、日本に一時帰国したパディがデモテープを持って各レコード会社を回って売り込んだこと。金髪&ピンクの頭のド派手なファッションの少年が、アポなしで現れても、企業が対応してくださる時代だったのですね。結果、テイチクと契約の話が進み、デビューに向けて熱心なプロモーションを展開してくれました。


当時の宣伝資料には、『80年代へ舞い降りる噂のニュー・グループ 倫敦からトーキョーへ…… カドリー・トイズ 衝撃の日本デビュー』というキャッチコピーが躍り、『★何んとドラマーは日本人だった!!』という見出しの下、「狂気の天才日本人ドラマー”パディ”が率いる噂のカドリー・トイズが遂に日本のファンの目の前にその全貌を明かすことになった」と。……なんか、すごいことになっています!


RAPED時代から応援してくれた大貫憲章さんも、『ニュー・ウェイヴの新勢力、「カドリー・トイズ」』と題した推薦文を寄稿。パディのことを、こんな風に書いてくれています。
「ぼくは彼に何度か会っているけど、とても気のいい音楽の大好きな若者だった。彼は、いつの日か、世界に通用する一流ミュージシャンになるべく一生懸命、コトバの壁をのり超えてイギリスで頑張っている。(中略)同じ日本人として彼の努力が報われる日の近いことを祈らずにはいられない。(中略)ともかく、カドリー・トイズのこれからの成長と活躍をファンのみんなとともに期待したい」

アルバム『倒錯のギロチン・シアター』のジャケ写は、バレエ「白鳥の湖」からインスパイアされたもので、パディとショーンがバレエ衣装を着用。悪者たち(トニー、フェビアン、ビリー)がギターやベースに剣を仕込んで、2羽の白鳥を迫害しているイメージ。発案者はショーンで、さすがのパディも「あの格好、恥ずかしかったよ〜」と今でも苦笑しています。実際にバレエ公演などを行うロンドンのどこかの劇場で撮影したそうです。

シングル『狂った抱擁』は、1977年にマーク・ボランとデビッド・ボウイが共作した『Madman』。ボランが事故で亡くなったあと、一部で出回った未発表テープの中に含まれていて、ボウイの事務所から許可をもらうことができたので、デビュー曲になりました。邦題は当時のテイチク宣伝部の人が考案。B面は日本盤が『倒錯のギロチン・シアター』、英国盤は『Join The Girls』です。

Cuddly Toysは日本先行デビューだったので、日本盤を欲しがるイギリスのファンが多く、『倒錯のギロチン・シアター』をイギリスに輸入したら輸入盤チャートで1位を獲得! 1980年に出た英国盤『Guillotine Theatre』もインディ・アルバムチャートで1位になりました。 2007年には未発表音源などを追加して「スペシャル・エディション」としてCD化され、今は廃盤ですが、誰かがYoutubeにアルバムごとアップしてますね。

https://youtu.be/Bfh0j1v8gPQ
『Madman』はプロモ映像があります。BBCのスタジオを借りて、一日で何曲分か撮影したそうです。これもYoutubeで見ることができます。
https://youtu.be/w52Yc8LhopA
なお、テイチクの資料だと、パディは1958年生まれになっていますが、実は未成年だったので、日本でもイギリスでも年齢を上にサバ読んでいて、本当はバンド内で最年少です。
デビューから40年、今、バンドやってるのはパディだけになっちゃったけど、今年は日本のCuddly ToyZでアルバム『Tracy 〜The Beginning〜』を制作できたし、来年は2枚目を作る気満々です!

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そして、10月25日はジョン・ピールの命日でもあります(2004年没)。

1960年代からイギリスの音楽界に大きな影響を与えたDJで、BBCラジオの名物番組『ピール・セッションズ」等で知られていますね。
パンクロックにもいち早く理解を示し、アンダートーンズの「ティーンエイジ・キックス」を気に入ったあまり、ラジオで2回連続で流すという放送事故みたいなことをやってのける(笑)、かっこいい大人です。

そのジョン・ピールは、Cuddly Toysの名付け親でもあります。
前身のRAPEDが1977年に4曲入りシングルを出して大バッシングされていた時、意に介さず「Moving Target」をラジオでかけてくれて、偶然それを聞いたパディは「ラジオから自分のバンドの曲が流れてきて、うれしくて舞い上がった!」と。 そこから繋がりができて、バンド名の変更の相談にも乗ってくれたということです。


10月25日は、いろいろな意味で原点回帰の日です。
