旨い処探索同好会

アトリエ葉神 公式 ブログ・サイト

画家のツブヤキ 026 レディーメード そのー7 Readymade

2012年02月10日 20時07分23秒 | 画家のツブヤキ


ジャコブ・カミーユ・ピサロ:Jacob Camille Pissarro, (1830年7月10日 - 1903年11月13日)

絵画は好みの問題でどうしても好き嫌いがありますね、でも印象派の画家の作品は日本人のみならず世界中で人気があります、なぜでしょう? それは印象派の画家が、人の心に通じる絵を描き始めたからです。 そのおかげで今まで頭で見ていた絵画が、ハートで感じられる絵になって来たのです。


ジャコブ・カミーユ・ピサロ:Jacob Camille Pissarro.

この頃の画家は、今までの時代の作家達とは絵を描く観念が違います、わかりやすく言うと絵を描く理由と目的が違うので、自ずと制作された作品も違ってくるのです。 バルビゾン派、印象派の時代になると、印象派の作品を見て「ワァーいいなぁー」と感じてしまうあの感覚、素晴らしい景色を見て「ステキ」と感じる感覚を初めて絵画の中に描き込もうとしたのです。


エドゥアール・マネ:Édouard Manet, (1832年1月23日 - 1883年4月30日)

絵画は、余り詳細に描きすぎるとイラストになってしまい絵としてはつまらないものに成るのです。 そんな細かい事を描くよりは、その場の雰囲気、ムードを描き込むことの方が重要ではないかと言う考え方です。


エドゥアール・マネ:Édouard Mane

今風に言えば、イメージと言う言葉が近いかもしれません。 単に人の外観をただ描くのではなく、内面的なものが感じられるイメージを描き上げようと試みたのです。 


エドガー(エドガール)・ドガ:Edgar Degas (1834年7月19日 - 1917年9月27日)

自然の中にインスピレーションを求め存在感、実存感のあるリアル主義も自然主義もいいけれど、もっと大事なのは人の感情や印象で、それを重要視した方が絵画としてより意味深いものになると言う考え方が出てきます、印象主義です。


フルネームはイレール・ジェルマン・エドガー(エドガール)・ド・ガ(Hilaire Germain Edgar de Gas)

印象主義で絵画のテーマが目に見えない雰囲気や印象の表現に移った事、この点は意外と指摘されていませんが、画期的な事だったと思います。


アルフレッド・シスレー:Alfred Sisley, (1839年10月30日 - 1899年1月29日)

絵画は長い間、目に見えるものや頭の中で考えたこと両方のイメージを描いてきました。
ロマン主義では、夢などの目に見えないものも描いています。 それ以前の宗教画も同様に、厳密に言えば画家の想像で描いていたので抽象画です。 


アルフレッド・シスレー:Alfred Sisley, (1839年10月30日 - 1899年1月29日)
フランス生まれのイギリス人の画家。

ミケランジェロの「アダムの創造」も実際にあったかのように写実的に描かれていますが、厳密に言えば画家が頭の中で作り上げた抽象画です。 印象主義と宗教画の抽象は、目的も意味も違います。 宗教画の抽象は実際には無いものをあるように表現しようとしていますが、印象派の抽象的表現は実際に有る感情や印象を表現しようとしたことです。


ポール・セザンヌ:Paul Cézanne、(1839年1月19日 - 1906年10月22日)

誰もが感じる普遍的な美しさや驚き感動する心、水面に輝き踊る日の光、その印象や目に見えないけれど肌で感じる雰囲気を絵の中に入れて表現しょうとしたのです。 そして受けた印象を表現するのみならず、絵画によってみる人に新しい印象を与えようともし始めたのです。


クロード・モネ:Claude Monet, (1840年11月14日 - 1926年12月5日)

では目に見えないものを、どの様にして表現しようとしたのでしょう?
これは今までにないことですから誰も方法は知りません、それぞれ試行錯誤を始めた訳です。 おかげで表現方法が自由になったので、発想や表現に既成の制約もきかなくなり、顔の中にブルーがあって、水面や空がブルーでなくても受け入れられるようになって来たのです。


ピエール=オーギュスト・ルノワール:Pierre-Auguste Renoir(1841年2月 - 1919年12月3日)

全く新しいこのチャレンジの時期、混沌としていたこの期間が、印象主義の時代と言ってもよいでしょう。 ですから印象主義や時代を特定できる特別なスタイルはありません。 しいてあげれば、表現方法が自由になったので、絵が一般的に明るくなりました、そしてユニークなアングルと複雑になった構図かもしれません。


ウジェーヌ・アンリ・ポール・ゴーギャン:Eugène Henri Paul Gauguin (1848年 - 1903年)

形や詳細よりも全体のイメージの持つ雰囲気の表現が重視され、時代の流れと相まって筆の使い方や動きがダイナミックで力強くなって来たのです。 色も明るくなりキャンヴァスの上に重く塗っていた技法からは考えられないほど薄くサァーと塗った技法も使われました。


ウジェーヌ・アンリ・ポール・ゴーギャン:Eugène Henri Paul Gauguin (1848年 - 1903年)

処でアーティストは、駆け出しの頃、働き盛りの壮年期、そして熟年期、体力気力も弱くなった老年期と異なったステージがあります、それぞれの作品は、作風や完成度それぞれ違うでしょう、なのにアーティストを一つの時代や主義に当てはめてレーベルを付けようとすると例外が出てきて旨くいきません。


ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ:Vincent van Gogh、( 1853年3月30日 - 1890年7月29日)

印象主義の後は、後期印象主義と呼ばれるのですが、余り主義の名前にこだわらないで、一応の目安程度でよいと思います。 このページに登場したアーティスツは、バルビゾン派、印象主義、後期印象主義、点描主義と区別しないで、アーティストの生年月日順にしました。


ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ:Vincent van Gogh、( 1853年3月30日 - 1890年7月29日)

そのうち印象を与える元の色をもっと純粋にしなければならないと考えた画家も出てきます。 点描主義(Pointillism)のスーラやシャニヤックです。 点描のテクニックを現在でも利用する作家は多いでしょう、誰が描いてもそこそこの面白い絵になるので受けるのかもしれません。 


ジョルジュ・スーラ:Georges Seurat 、(1859年12月2日 - 1891年3月29日)

点描による独特の雰囲気を持つ絵は、一見魅力的ですが、残念ながら技法に拘(こだわ)りすぎと言うか頼りすぎの感があります。 


ジョルジュ・スーラ:Georges Seurat 、(1859年12月2日 - 1891年3月29日)

現在のプリンターこそ究極の点描画でしょう。 まさかロイ・リヒテンシュタインのような作家が出て来るとはスーラーも思いもよらなかったでしょうね。


ポール・ヴィクトール・ジュール・シニャック:Paul Victor Jules Signac, (1863年- 1935年)

その混迷の中で、色々の表現方法の試みがなされます。 キュービズム、フォービズム、シュールレアリズム、ダダイズムと新しい表現方法の試みとして色々なスタイルの絵画が出てきます。


ポール・ヴィクトール・ジュール・シニャック:Paul Victor Jules Signac, (1863年 - 1935年)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 画家のツブヤキ 025 レ... | トップ | 画家のツブヤキ 027 レ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。