日本語教師の見た中国とか…

日本語教師が見た中国をつらつらと綴ろうとはじめました。帰国後、大学院生を経て今はとうとう専任日本語教師だ~。

映画を見てて考えた。

2007-01-08 11:32:24 | 日本語
 「タナカヒロシのすべて」という映画を見ました。日常生活がとんとんとんと進んでいくタイプの映画が好きな人には超おすすめです。おもしろかった~、

 満足度は星・・みっつ!!

 な~んていう映画評論を書くのがこのブログの主旨ではありません。あくまで言葉や文化を扱いますよん。


 映画の途中で主人公が会社をズル休みするシーンがあります。セリフはだいたい以下のようなことを述べるのです。

 「すみません、昨日病気になってしまい病院に泊まりました。」

正確にはもうちょっと長いんですが、正確さはここではあまり大事じゃないので適当です。実はこの発話、自分が飼っている猫について述べているのです。ところが電話相手には主人公の話として伝わるんですね~。ここがこのセリフのおもしろいところ。こんなところでも主語のない日本語の特徴をフル活用しております。映画を見ててふと思ったのは、

 これって、英訳するときたいへんやろな~ってこと。

翻訳を自分に頼まれたらどうしようどうしようと、考えてしまいました(絶対に頼まれることはないから心配はいらないんだけど)。

 I had a sick yesterday then I stayed the hospital.

な~んて訳したら、完全に主人公をウソツキ少年にしてしまいます。翻訳の仕事って大変やなあっとしみじみ思いました。


 まあ、頼まれてもいない仮定の話で盛り上がるだなんて、ちょっとさぶいワ・タ・シ