日本語教師の見た中国とか…

日本語教師が見た中国をつらつらと綴ろうとはじめました。帰国後、大学院生を経て今はとうとう専任日本語教師だ~。

スキーマの隙間

2006-09-28 19:31:28 | 日本語教育
「鳥を定義しろ」っていわれたらどうしますか?

飛べる・くちばしがあるとか、いろいろ思いつくのですが、それだけでは鳥のすべてを定義したことにはなりません。

飛べる←ぺんぎん・キュウイはどないやねん。

くちばしがある←カモノハシにもありまんがな。

細かく言おうとしてもうまく定義できないのですが、それでもわれわれは鳥という動物がどういったものか漠然と理解しています。モモンガは鳥じゃないとわかるのです。このようにはっきりとは定義できないけどなんとなく持っている抽象的な知識の枠組みをスキーマと言います。スキーマがあるから、鳥の定義はなんとなくわかるのです。もちろんスキーマは拡張して変化していきます。

また、鳥の典型例はなんだ?と聞かれたら、多くの人はスズメとかの小鳥を挙げます。これをプロトタイプと呼びます。人間はものごとのカテゴリーをこのようにぼやっと流動的に理解しているんじゃないかというのが最近の認知言語学では言われております。

話は変わって、試験の話。テストで四択とかが出されるとやたらに強い奴がいます。団塊の第二世代である私にはよくわかるのですが、四択があるとなんとなく答えがわかってしまうのです。出題者の意図とかもなんとなく見えてしまう。

これを私は試験のスキーマと呼んでいます。

スキーマは多くの事例にあたっていけば強化されていきます。つまりはね、場数を踏めってことですよ。

ちなみに私の弟は試験のスキーマが悲しいくらいにない。

ちょっと本屋さんに行けばわかりますが、認知言語学はいまの流行です。日本語教育能力検定も流行に敏感なんで、ちょこちょこ専門用語が出てきています。

ちなみに私にとって女優さんのプロトタイプは市毛ヨシエさん。

         俳優さんのプロトタイプは永瀬マサトシさん。

ちょっと年齢差があるなあ。