3月の終わりごろ、静岡県立静岡東高等学校の前を通り掛かった時、違和感を感じた後、確か4月2日に窓ガラス等が取っ払われ、建て替え?と思ったのが最初の写真で、その後の、かなり取り壊された建物の写真が2番目の写真です。校舎の建て替えが終われば新しい居心地の良い建物になるのでしょうが、その前は仮校舎でのやや不便な日常。仕方ないのでしょうが学校の関係者でもないのに、寂寥感を感じてしまう私でした。
4月24日から27日の日程で、LPGAツアーにおけるメジャー大会第1戦、
シェブロン選手権が行われました。
LPGAツアー(女子)での日本人の優勝は、
過去には20人が優勝し、通算で60勝を挙げていました。
優勝回数は17勝の岡本綾子選手が最多。
9勝の宮里藍選手、6勝の畑岡奈紗選手、4勝の小林浩美選手となっているようです。
その中でもメジャー大会はハードルが高く、
1977年に樋口久子選手が全米女子プロで優勝を果たして以降、
渋野日向子選手が2019年に全英女子オープンで優勝するまで、
42年間も日本人は優勝出来ませんでした。
そして、渋野選手以降、
2021年と2024年に笹生優花選手が全米女子オープンに優勝し、
同じく2024年に古江彩佳選手がエビアン選手権で優勝。
メジャータイトルはシェブロン選手権を残すのみとなっていました。
この大会の優勝者は池に飛び込むことが一つの儀式となっており、
日本人の誰が飛び込むのかが個人的に気になっていました。
そして等々、今回、西郷真央選手が優勝し、
見事日本人が5大メジャー大会に名前を刻むことが出来ました。
さて、今回西郷選手がシェブロン選手権に優勝しましたが、
私が言わずとも、ファンの方は知っていることですが、
文字通り奇跡的な優勝でした。
奇跡の理由を簡単に説明します。
先ず、最終日を1位タイ9アンダーで迎えた西郷選手。
いきなりボギースタートから前半は2バーディ2ボギーで回るも、
後半1バーディ3ボギーで4日目は2オーバー、トータル7アンダーで終了しました。
ただ、途中、
LPGA通算10勝、メジャーも2勝している、
アリヤ・ジュタヌガーン選手が10アンダーまで伸ばし、
優勝はジュタヌガーン選手という雰囲気が強くなっていました。
そして西郷選手も9アンダーで踏ん張っていましたが、
後半6アンダーまでスコアを落とす中、
ジュタヌガーン選手も7アンダーンまでスコアを落とし、
西郷選手が18番ホールに立ったときには7アンダーが3人ホールアウト済み。
最終組に
西郷選手とリンディ・ダンカン選手が6アンダーでプレーしていました。
そして、最終ホールこの二人がバーディを取ったため
7アンダーが5人のプレーオフとなりました。
通常、ゴルフは多くても4人でラウンドするので、
5人が同時にプレーする姿はゴルフサバイバルしか見たことはありませんでした。
実は最初の奇跡は既に起こっていました。
ジュタヌガーン選手は最終ホールを8アンダーで迎えており、
パーで優勝という状況でした。
最終ホールがパー5のホールで、
ジュタヌガーン選手は、2打でグリーン奥まで来ており、
ここから寄せて2パットのパーでも優勝でした。
第3打のアプローチは下りラインのやや深いラフではありましたが、
まさかのダフリで数センチしか動かず、
そこから寄せきれず2パットでボギーとなり7アンダーで5人が並ぶことになりました。
これが最初の奇跡でした。
プレーオフは5人での争いなので、2ホール3ホールに及ぶことが予想されていました。
ティーショットで、
キム・ヒョージュ選手とリンディ・ダンカン選手がファーストカットに止まって、
そこからレイアップをチョイス。
西郷真央選手とアリヤ・ジュタヌガーン選手と、イン・ルオニン選手が、
フェアウェーをキープしてのツーオン狙いでした。
そしてイン・ルオニン選手は4m程度にツーオン成功。
イーグルが狙えるスーパーショットでしたが、かなり強い下りのパットは、
難易度は相当高いパットが必要な位置に止まっていました。
西郷真央選手とアリヤ・ジュタヌガーン選手は
最終ラウンドとほぼ同じような場所までグリーンオーバーしました。
第3だとなったダンカン選手はショートして池の淵に止まり、
ラフだったこともあり、寄せきれずボギーとなりました。
キム・ヒョージュ選手の第3打は、
イン・ルオニン選手よりほんの少し近い位置に止まりましたが、
やはり難しい下りのパットが残りました。
西郷選手の第3打は最終ラウンドと似たような場所だったので、
上手く寄せて1m程度、ほぼ上りのストレートラインに止まりました。
ジュタヌガーン選手は、西郷選手より遠く
2m弱の距離でそれほど曲がらない上りのラインでした。
さて、イーグルパットとなったイン・ルオニン選手のパットは、
下りのフックラインでしたが、
強めだった上にややラインを膨らませ過ぎて3m程度オーバーしました。
通り過ぎたので今度は上りのスライスラインになるのかな?
次はキム・ヒョージュ選手のバーディパットでしたが、
ルオニン選手の近くから打ったパットは、
ボールはカップにまっすぐ向かいましたが、
フックラインのために左に外れパーとなりました。
続いてイン・ルオニン選手のバーディパットは、
先程外したイメージが残っていたのか、
強めにカップを外さずに打ったのですが、
スライスラインのためにカップに蹴られ、
右縁をくるりと回って外し、パーとなりました。
アリヤ・ジュタヌガーン選手は、ほぼ真っすぐのラインでしたが、
何故かルオニン選手と同様にカップに蹴られ、
右縁をくるりと回って外してパーとなりました。
そして、西郷選手は本人いわく、手だけではなく、全身が震えている中、
見事に沈めてバーディを取り優勝となりました。
5人中1人がイーグルチャンス、3人がバーディチャンスの中、
西郷選手以外の全員がパー以下になるとは。
しかも二人がカップに蹴られるとは。
奇跡としか言いようがありません。
そう言えば渋野選手の優勝のときも
リゼット・サラス選手が、
50センチくらいのパットをカップに蹴られて外したんですよね。
やっぱり最後まで諦めなければ奇跡が起きることも有るんですよね。
おめでとう西郷選手でした!
優勝賞金も1億7千万円らしいですね。
西郷選手にとって、価値ある初優勝でした。
さて最後のお話です。
こんなに長いブログをここまで読んでくれている人は殆どいないでしょうが、
西郷選手は確か2019年のプロテストに合格。
カットラインギリギリの1オーバー、18位タイでの合格。
翌年の2020年はQTで1回目6位、2回目5位と出場権を確保し、
その中で活躍はするも、2位が7回とシルバーコレクターと呼ばれていました。
連続アンダーパー試合数歴代最多の試合数23試合でシーズン終了し、
翌年で30試合で途切れましたが素晴らしい成績を残しています。
何故、当時優勝に手が届かなかったのかは明白で、
重要な場面での大事なパットが悉く(ことごとく)、
カップを舐めるように、一筋ズレて入らない日々が続き、
この頃の西郷選手を見るたびに、
「どれかのパットが1回でも入れば」とずっと思っていました。
だからこそ、
シェブロンでのファイナルラウンドの最終ホールのバーディパットや、
プレーオフのバーディパットをねじ込んだ時の、
あのガッツポーズの意味が伝わってきた気がします。
もちろん西郷選手の心の中まで見えませんが、
本人も、「大事な時のパットが入りさえすれば優勝出来る。」
と、絶対思っていたのではないでしょうか?
私は勝手にそう思っています。
今や、日本人選手にとってメジャーは手の届かない存在ではなくなりました。
頑張れ日本です!
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