前回のバンクーバーオリンピックで準優勝だった日本。
メンバーは、田畑・小平・穂積。優勝のドイツのタイムが3分02秒82。
その時の日本は3分02秒84。
今回の3位決定戦でのロシアが2分59秒73。
日本も3分02秒57と前回よりはいいタイムで滑ったが、
おそらく各国もパシュートに力を入れ始めているので、
今後3分を切らないと、メダル圏内に入れないと思われる。
■3位決定戦 日本vs.ロシア
スタート。日本は高木が先頭で引っ張る。最初のラップは日本リード。押切が先頭に出る。残り4周で日本が0.43秒リード。残り3周半、日本のリードが0.30秒に縮まる。3周で日本のリードは0.22秒に。ロシアに抜かれる。ロシアにリードを広げられる。ロシアが2分59秒73でゴールし、銅メダルを獲得。日本は3分02秒57で4位となった。
例えば1500でも300でもいいが、
ベスト10に入る選手でのチーム。
できれば最低でも一人は5位以内に入れる選手がいないと、
これからのパシュートは上位に入れないのではないだろうか?
オランダの強さは当分揺るぎそうもない。
それに対抗できる選手の育成。
優勝は難しくても入賞できる選手を育成しないと、じり貧の日本となりそうだ。
今回上院顔を出せたのは小平選手のみ。
彼女もそういつまでも日本代表にいてくれるかはわからない。
次世代の成長を期待したいのだが。
バンクーバーオリンピックの成績
パシュート
ドイツ (GER)
ダニエラ・アンシュッツ=トームス
ステファニー・ベッケルト
カトリン・マットシェロット
アンニ・フリージンガー
3分02秒82
日本 (JPN)
穂積雅子
小平奈緒
田畑真紀
3分02秒84
ポーランド (POL)
カタジナ・バフレダ=クルス
カタジナ・ボズニアク
ルイザ・ズウォトコフスカ
3分03秒73
最後に、私が言いたかったことをそのまま書いたコラムがあったので、
引用します。
メダルなしの屈辱、求められる抜本的改革
女子パシュート、埋められなかった実力差
(スポーツナビ)2014/2/23 8:38
前略・・・・
「チームワークはすごく良かったと思うんですけど、スピードは(優勝した)オランダや(準優勝の)ポーランドと比べても1周目のラップが全然違うし、すごい楽に滑っている。1500メートルのときもそうですけど、自分たちももっと楽に速いタイムで入って、キープできるようにしないと、チーム力だけでは勝てないと思います」
悔しさをあらわにしながらも、高木は日本の現状を冷静に分析した。前回大会で銀メダルを獲得したメンバーは、個人でも世界とまだ対等に戦える実力を有していた。穂積雅子(ダイチ)は3000メートルで6位、5000メートルで7位、小平奈緒(相沢病院)も1000メートルと1500メートルでそれぞれ5位と、両者は2種目で入賞を果たしている。田畑は1500メートルで19位と振るわなかったが、今より4歳若かった。少しの差であれば、チーム力で埋められる。しかし、今回はあまりに上位国との差が大きかったということだ。
■この惨敗を決して無駄にしてはいけない
「金を含む3つ以上のメダル」というのが、今大会におけるスピードスケート陣の目標だった。しかし、最も期待された男女の500メートルで加藤条治、長島圭一郎(ともに日本電産サンキョー)がそれぞれ5位と6位、小平も5位に終わると、そのほかの選手は個人戦で全く世界のレベルに対抗できなかった。
今大会は17人中10人が初出場だが、多くは20代半ば。10代で出場したウィリアムソン師円(山形中央高)、近藤太郎(専修大)は世界の分厚い壁に跳ね返された。21歳の高木と押切にしても、パシュートでは健闘したが、個人戦では32位と22位に終わっている。石幡忠雄強化部長は「若手を育てられずに残念です。違う形で強化していかないと次はない」と危機感を募らせたが、抜本的な改革は急務だ。
田畑も警鐘を鳴らす。
「オランダがなぜあんなに強いのかを真剣に考えていかないといけないですし、自分たちのやり方に固執しているのも良くないと思うので、まずは強い国を見て、みんなで考えていかなければいけないと思います」
高木と押切はすでに次の五輪を見据え、個々のレベルアップを誓った。「最高の滑りができる自分を見つけていけるように、この4年間で世界からいろいろなことを吸収して強くなりたいと思います」(高木)、「4年後は『自分がメダルを取ってやる』と言えるような選手になって戻ってきたいと思います」(押切)。メダル0個に終わった屈辱。この惨敗を決して無駄にしてはいけない。
<了>
(取材・文:大橋護良/スポーツナビ)