極意のありか

2011年07月12日 17時43分41秒 | B地点 おかか

 

 

若き柔道家 おむ さん四郎 は、悩んでいた……。


(※参照、「おむさん四郎」

「柔の道とは、何なのか……」
「柔道の極意は、一体、どこにあるのだろうか……」
「あまり悩むな、さん四郎」

さん四郎の師、やな正五郎 である。
「お前は既に、柔道の極意をつかんでいる筈……」
「そうでしょうか、先生……」
「理論より実践だ! お前の必殺技で、この私を投げてみよ!」
「さすれば、柔道の極意が奈辺に存するか、おのずと理解できよう……」
「では、恐れながら、今から先生に技をかけます……」
「とうっ」

さん四郎の必殺技、「天地無用」が炸裂した。
「ぐはあーーっ」

ドサーッ
よろよろ

「さ、流石だな、さん四郎……。して、極意を見出したか?」
「はい、何となく解ってきました!」
「極意は、この中にあるような気がします」

ごそごそ
「……」
「ありません」
「いや、そんな所にはないよ……」