人生論・幸福篇

2010年09月23日 21時13分32秒 | 一期一会

 

「ここから出してくれえ~っ」
「お~い、誰か~っ」
「ううっ。もう一生、ここから出られないのか……」
しかし、その時、私は気付いた。
扉は最初から、開け放たれていたのだ。

「な、な~んだ……」
「よ~し、脱出だ!」
「うまうま~!」
「ふふふ。人生なんて、こんなもんだぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


人生論・不幸篇

2010年09月23日 07時37分38秒 | 一期一会

 

 

ぴーちゃんは、閉じ込められるのが嫌いだ。

外に出たくてたまらない。

ケージの柵の隙間から出られるわけはない。

だが、出ようという努力をする。凄まじい努力だ。

決して、諦めない。

もう必死だ。

無我夢中である。
だから、扉が開けられても、気付かない。

ほら! そこから出られるじゃないか。

これでもまだ、気付かない!

扉が開かれているのに、気付かずに、努力し、悩み、苦しんでいる。
きっと、人間も、同じことをしている。

これを書いている私も、読んでいるあなたも、同じことをしている。

ただ、それに気付いていないだけなのだ……。