にんぎょひめ

2008年07月18日 18時48分01秒 | B地点 おむ

 

見ておくれよ この水たまりを
篠を突くような雨だったね
まるで海の中にいるみたいだったよ
あたりが酷くジメジメしているので
サラサラの椅子がとても心地良く感じられたのさ
おかか先生に見守られて
僕はいつしかぐっすり寝入ってしまった
そして
人魚姫の夢を見たんだ……
艱難辛苦を経て僕は人魚姫と結ばれる……あっ?
ああ……
夢だったのか……
いや 夢じゃない!

驚いたことには
目覚めたら本当に
麗しいお姫様がいたのさ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


社長決裁

2008年07月18日 18時11分57秒 | B地点 おむ

 

(承前)

「いやあキミィ、ずいぶん降ったねえ」

「おむ社長! お忙しいところご足労をお掛けして、誠に恐縮です」

「ほらほらキミィ、何してるのかね。社長のイスを早く組み立ててくれたまえよ」

「申し訳ございません、直ちに」
「で、何かね、この書類は?」

「はっ、副賞の件でございます」

「愚考いたしますに、今般の賞品、戸外で用いるものではありませんし、野良猫であらせられる社長におかれましては、人工の玩具ではなく自然界の動植物で遊ばれるのが至当かと」

「うん、そりゃそうだよ、キミィ」

「つきましては、ご縁の深いキジトラ兄弟様への贈り物になさっては如何でしょう?」

「キミィ、そりゃまさに、私が以前から考えていたことだよ」

「恐れ入ります。では、社長、ご決裁を!」

「よろしい!」

ばーん

「じゃ、キミィ、宜しく頼むよ。くれぐれも丁重にな」

「はっ、心得ております。お任せ下さい」

「じゃ、私は寝るからね」

「はっ、社長におかれましては、おこころ安らかに御寝あそばされますように」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


副賞はもちろん福祥である

2008年07月18日 12時03分25秒 | B地点 おむ

 

荷物が届いた。何だろう、もしかして……?

おお、賞品! ……ではない。
副賞だけが先に来たようだ。

(参照、「おむの快挙」

おお、シャカシャカチューブ!
おお、ボンボリ付き!
では注意をよく読んで、
本体を出してみましょう。

拡げてみましょう。……で、でけーっ!

……早速、おむに報告しなくては。
けど、大雨が降ったから、いるかな?

いた!

(つづく)