土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

朝焼けを、夕焼けと言い張る財務官僚。

2013-10-03 13:46:05 | 増税亡国論

土佐のくじらです。

さて、記事上の写真は、朝焼け画像でしょうか?
それとも、夕焼け画像でしょうか?

答えは・・・わかりません。(笑)

一応、Yahooの画像検索で、「朝焼け」と入力して出てきた写真ではありますが、それが本当に朝焼けなのか、本当は夕焼け画像なのかを照明する術はありません。

朝焼け画像と夕焼け画像には、それ単独では区別は付きません。
画像というデーターに、方位や時刻などがわかるようにしていれば、このようなことにはなりませんが・・・。

さて、財務省主導でこのたび決定した、来年4月からの消費増税には数多くの、増税しなければどうしようもないと思われる、現代日本が抱えている様々な諸問題が、マスメディア等で報道されております。

しかし私は、それらの財務官僚側、そして既存政治家が使う、至極もっともらしい増税の動機が、言い訳けを通り越して、詐欺に聞こえるのです。

それはこの写真が、朝焼け画像なのに、さも「これは、夕焼け画像だ。」と証しているように。

日本の未来が、どうしようもなく下り坂で、困難も多く、それらの解決には多大なる財政が必要で、そのためには国民には、我慢をお願いしなければならないし、日本の将来を考えるならば、国民は我慢する以外ないのだ・・・と言った論調で。

たとえば、日本が今抱えていることと言えば、東日本大震災の復興事業があります。
日本の東半分が被災し、今も尚、多くの被災民が、不自由な暮らしを余儀なくされています。

これを財政面だけで言えば、途方もない金額の復興資金が必要なのは、誰の眼にも明らかです。

昨年、民主・自民・公明三党は、復興増税法案を可決いたしましたが、それを踏まえてのものだと思います。
多大な復興資金を国家が捻出するべく、至極当然のように、可決成立いたしましたね。

多大な資金が必要な、復興事業・・・。
しかし普通は、大災害があり、復興事業が必要となれば、その後は確実に好景気になるのです。

最近では、阪神淡路大震災の時がそうであり、復興資金は、復興特別国債で賄われました。
復興に必要な資金さえ、潤沢に事業に供給されていれば、仕事は無限にあるのですから、復興景気に必ずなるのです。
今回民主・自民・公明三党は、復興増税により、復興事業に流れる資金を絞り、市場を増税で好景気になる前に冷えさせました。

アベノミクスというのは、一種の金融緩和政策ですが、事実上政府国債を日銀が買い取る仕組みであり、つまりは政府が円を刷りだせるのですね。
アベノミクスで資金を作れば、税金によって復興資金を調達する必要はもはやありません。

また日本は海外に260兆円貸し付けていますし、外貨準備金も100兆円あります。これらを担保にして国債を発行すれば、イザとなれば政府が返さなくて良い国債で復興できます。

先月決まった東京オリンピックも、首都東京への投資が確実です。
首都東京への投資は、心臓へ直接輸血するようなものです。
全身(全日本)に、素早く血液(お金)が流れます。

オリンピック開催に向け、東京の基本インフラが向上すれば、心臓強化と同じです。
日本は、今以上に強い経済力を保持できます。

しかし、オリンピック招致が決まれば、必要な予算の増税を。
招致に失敗すれば、オリンピックで得られたであろう利益補填のための増税を、財務省は考えていたはずです。

さて日本の将来で、最も問題視されているのが社会福祉です。

社会福祉と税の一体改革と言われ、国民が不安に思う年金等の問題においても、税金を上げるための口実として諸問題の解決を、敢えて遅らせているとしか思えません。
財務省等は、社会福祉問題の、本来の解決策を知っているはずです。

社会福祉制度は、既に破綻しています。
底の抜けた風呂に、いくら水(税金)を注ぎ込んでも、無限に水が必要なだけです。
これは、税金を投入することでは、問題解決にはなりません。

年金支給額は、この月から減額され、更に年々減っていきます。
保険料は上がり、投入する税金も上がり、なおかつ支給額は減っていく。
国民を馬鹿にするのも、いい加減頤使なさい。

恐らく財務省側は、解決策は持っているはずです。
そのシナリオも、もうちゃんと描いていて、イザとなればそれをするはずです。

社会福祉は破綻しているのですから、破綻を認め、綺麗に店じまいすることを考えなければなりません。
それまでは、既得権益=天下り先確保のためのツールとして、破綻したまま温存する魂胆のはずです。

選挙の争点となるくらいですから、国民のニーズがあるのはわかっています。
それならばむしろ、民間にビジネスチャンスとして開放するべきです。

それが出来るように、たとえば金融緩和して支払い金をプールするなり、相続制度を代えて、年金の依存率を低めるような努力をする必要がありますが、それなどは法整備で十分であり簡単なことです。

つまり、何度も言いますが、社会保障制度維持のための、税金投入は最悪の手法であり、それをこれからも認めていくならば、日本は永遠に増税できる権限を、政府に与え続けることとなります。

今取り立たされ、語られている日本の諸問題。
これらは今、増税するためのツールとして使われているのです。

むしろ、現代日本は好材料が多くあります。
放っておけば、GDPは2倍近くになるはずです。

財務官僚は、朝焼けを夕焼けと称して、国民を不安にさせて、税を取ろうとしています。
増税すれば、景気は確実に冷え、好景気が来ないからです。

好景気が来ると、ほぼ固定給である官僚は、相対的貧者となり、天下り先も確保できず、退職後の生活が不安だからです。
ですから彼らにって日本の経済は、落ち込みはさせないが、浮上もさせないのがベストセレクトなのです。

この作戦は、バブル崩壊以降、実に上手く行っているはずです。
でなければ、20年間も経済成長しないというような、経済的離れ業ができるはずはありません。

正に、江戸の三大改革と同じメカニズムです。

日本国民の皆様、今はもう21世紀ですよね。
いつまで、江戸時代をお続けになるおつもりですか?




信長流、原理主義的天下布武の限界 

2013-10-03 09:29:55 | 歴史の読み方

土佐のくじらです。

さて、破竹の勢いで全国制覇向かう信長。

明智光秀の顔繋ぎで、後に将軍となる足利義昭と出会います。
そして信長は、義昭の将軍後見人になりますから、それまでの室町的価値観なら、それで最上級の出世を果たすわけです。

しかし信長は、将軍を京都より追い出し、室町幕府を終わらせてしまいます。
信長には将軍家など、無駄な存在にしか見えなかったでしょう。
否、天下布武を邪魔する存在として、彼には写っていた可能性が高いです。

なぜなら、征夷大将軍には、今の内閣総理大臣に解散権があると同じく、大義のための戦をする権限が、朝廷より与えられていたからです。

つまり、将軍義昭が存在する限り、将軍義昭の都合による戦が行われることを意味します。
信長がもし、将軍に反する者という烙印を押されたら、信長は永遠に戦わなければなりません。

さて、これまで述べてきたように、無敵に見える信長の天下布武政策ですが、信長の晩年には、彼の方法論の限界が来ていたと私は思います。

領地が広くなり、銭本位制だけでは、さすがに統治できなくなってきていたと推測されます。
明智光秀や羽柴秀吉など、側近の家臣たちを、次々と大名に抜擢し始めました。
これは、古来の土地本位制なのですね。

今で言うならば、大臣を任命する・・・みたいな感覚でしょうかね。
ただ、同盟国の徳川家康以外は、10万石程度の小大名に過ぎなかったので、その家臣たちのよる、分割統治制度は緒に付いたばかりであった・・・と思われます。

何せ、東は山梨・長野~西は岡山に至るまでの国境沿いで、全方位で戦をしており、信長の本拠地を守るのは、信長の親衛隊と、子供たちの家臣、そして明智光秀軍のみ・・・という、極端な中身すっからかんの布陣でありました。

戦前の、ABCD包囲網の戦国版が、信長の晩年です。
信長の戦い方は、いわゆる撫で斬り殲滅作戦でしたから、鉄砲などの最新軍備を備え、幹部を出世競争させてのモチベーションの高い軍ではありましたが、手薄な自前軍による、全方位戦はきつかったと思います。

戦力の集中・・・ということが、最後にはできていませんでした。
これは信長に、焦りがあったのかも知れません。

戦国版ABCD包囲網状態であったからこそ、本能寺の変は成功してしまったのですね。
結局、広大な領地の統治を任せられる人材排出と、その方法論の確立が、まだ十分ではなかったと思われるのですね。

裏を返せば信長は、それだけ明智光秀という家臣を、信用していたわけです。
信長を守るのは、実質上、光秀ただ一人なのですから。

なのになぜ、光秀は信長を裏切ったのか?
陰謀説など色々諸説あり、真相は私にわかるはずもありません。

しかし、光秀は元々、最後の将軍義昭の従者ですし、良識ある保守派として、室町幕府の再興や、古きよき時代の国家体制を望んでいた節があります。

しかし信長は、古い政治体制を壊すことしかやりませんでした。
時代の破壊者、魔王と化した信長を、将軍後見人として世に出したのは光秀ですから、その責任を取った・・・ということが言えるのではないかと、私は考えます。

さて、次回からは、豊臣秀吉の時代に移っていく予定であります。
秀吉では、現実主義的天下布武と、朝鮮征伐がメインテーマです。
                                      (続く)