釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

我が家のベルギー・シェパード(ベルジアン・タービュレン)が逝った

2017-07-03 19:10:15 | 文化
昨日の朝、飼っていたベルギー・シェパード(ベルジアン・タービュレン)が息を引き取った。朝、6時半には穏やかな呼吸をしていた。1時間後も変わりなかったが、8時前に呼吸が止まっていた。昨年秋に旧居から新居に引っ越す頃には元気にしていて、手伝いに来ていた娘とも遊んでいた。しかし、年末頃から後ろ足の動きが悪くなった。今年に入り、その傾向が強まり、2月にはもう歩けなくなってしまった。この犬種はとても繊細で、綺麗好きなため、シート上の排泄にとてもためらい、思うように動けない自分に苛立ちを感じていたようだ。そんな毎日に結局は胃潰瘍を発病させた。空腹となる夜間に痛みが強かったようだ。便色が黒くなって初めて気付かされた。薬を飲ませたが、気付くのに遅れてしまった。先週金曜の夜は哀れな声で鳴き続け、こちらも2時間しか眠れなかった。声が大きいので、玄関の中に入れてやった。しかし、朝になるとその痛みも消失したのか、悲痛な声で泣くことはなくなった。前日の夕方は少量しか食べなかったが、土曜の朝は全く食欲が失せてしまった。さらに午後には口に含んでやった水分さえも飲み込まなくなった。老衰に潰瘍が拍車をかけて衰弱させたようだ。それでも意識だけはしっかりしていて、そばに寄ると、目でこちらを追って来る。排泄をしたくなると、声は出ないが、吠えるような仕草をする。腰と肩の2箇所に歩行補助ハーネスを付けているので、それで体を持ち上げてやると、排泄をする。すぐに下のシートを取り替え、体の位置を変えてやる。土曜の夜にはもう泣くことはなく、荒い呼吸だけが目立った。時折、吠える仕草をした時に、体を持ち上げてやったが、わずかしか排泄出来なくなった。日曜の朝の7時半にはまだ目だけはこちらに向けていた。午後1時に、4年ほど前に亡くなったドイツ・シェパードと同じお寺に運び、和尚の読経とともに火葬された。読経が始まると、何故か自然に涙が流れ始めた。繊細な性格故に人に近い存在だったのかも知れない。一人取り残されたような気持ちになってしまった。人の死と同じく、その不在の感覚にはまだ慣れていないことに気付かされる。
道端に咲いていた桜草