「東濃リニア通信」    <東濃リニアを考える会>

国土交通省がJR東海のリニア中央新幹線計画を認可しました。このとんでもない暴挙は、必ず歴史が証明します。

リニア計画は環境・景観・生態系の破壊だ!

2013年09月11日 05時42分37秒 | 日記
 おはようございます。JR東海の環境影響方法書に対する意見に戻ります。残り5頁です。
 「中央新幹線(東京都・名古屋市間)」「環境影響方法書についての意見の概要」【岐阜県】について抜粋し、貼り付けます。

「自然環境(動物・植物・生態系)」について
●開発工事に伴って失われる生物の総数(量)をどのように見積もっているのか。微生物、植物の喪失による地球環境への影響をどのよう評価し、その代償をどのように行うつもりか。

事業計画地及びその周辺には、遊水池が多く存在し、湿地特有のサギソウ、シラタマホシクサ、ムラサキミミカキグサ、ヒメヒカゲ、ヒメタイコウチなどの希少植物が生息しているため、このような湧水湿地は原則として改変地域から除くことが望ましい。また、湧水湿地は、地下水の流れが変化に伴い消失する可能性があり、再生も難しい。地盤、地下水環境について十分な調査、予測を行い、湿地を保全することが望ましい。

●重要湿地及び地域を特徴づける生態系を評価項目としているが、その選定基準が明示されていない。多治見市では、予定路線範囲内に、小名田等のハナノキやシデコブシの自生地、金山池のシデコブシ自生地、市内最大と言われる北小木の湿地などがあり、これらは「地域を特徴づける生態系」である。これらをトンネルで通過する場合、基盤となっている土岐砂磯層や陶土層の地層中を通過する場合は、これらの自生地や湿地への影響が大きい。

建設機械の稼働に伴う排ガス、悪臭、騒音・振動による「動物」、「植物」、「生態系」への影響も対象に、調査、予測・評価を行う必要がある。

●動植物の現状把握(特に、動植物のリスト)は、方法書の基礎的な作業を欠いているため、作成しなおすべきである。ほうほうしょに記載された種は、もれが多く、問題が大きい。通常は、自然環境基礎調査、各都県のレッドリスト、市町村誌、博物館等の作成したリストなど、公表されているリストから、該当地域に生育・生息していると考えられる種を網羅しリストを作成するものである。意図的に少ない生息・生育種の記載に留めようとしているとしか受け取れない。

動植物や生態系において、、南アルプスはわが国でも屈指の宝庫である。ここに手を付ければ必然的に大きなダメージを与えざるを得ない。必要に応じて事後調査を行うとしているが、相当な悪影響が生じると分かった場合、工事を中止、変更するのか。また、事後調査で、種の絶滅その他の重大な結果を招いたことが分かった場合、どのように責任を取るのか。

 <コメント>
 9月4日の中日新聞に、「リニア車両基地候補」「中津川の農研支所一帯」という見出しで、一面トップ記事が掲載されました。
 記事によりますと「車両基地の建設地として、岐阜県中津川市の県中山間農業研究所支所(県農研支所)と、その周辺が有力候補地として浮上していることが分かった。」、「車両基地は、リニアノ車体検査と車内整備をする。JR東海の想定では、長さ2.5km、最大幅500mで、約70ヘクタールの規模になる。」と伝えています。
 この辺りは、畑や田んぼが点在し、山林もあるのどかな風景の場所です。「県農研支所」付近は丘の上にありますが、少し坂本駅よりは谷になっており、車両基地は丘を削り、谷を埋めて平地にする必要があり、大規模な工事になることが想定できます。そうすれば、建設機械による排ガス、悪臭、粉塵、騒音・振動と動植物・生態系への影響は避けられません。
 リニアの建設工事が始まれば、いたるところで環境・景観破壊、動植物・生態系への計り知れない影響が起きることは間違いありません。
 この暴挙を許さないために、「環境影響評価準備書」が出された段階で、JR東海はもちろん、環境省、関係都県、関係市町村への働きかけを行うことが求められます。
                                                          以  上

     
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