「東濃リニア通信」    <東濃リニアを考える会>

国土交通省がJR東海のリニア中央新幹線計画を認可しました。このとんでもない暴挙は、必ず歴史が証明します。

「絵に描いた餅」リニア中央新幹線!

2013年04月30日 07時33分27秒 | 日記
 今日も続きです。第2章で述べている特徴的な論調を簡単にまとめ、それに踏まえた「提言」を紹介します。
 製造業は海外立地が進み(空洞化)、国内でモノをの生産を伸ばすことは期待できない。しかも少子高齢化が進行し、労働人口の減少は顕著なものとなるだろう。そこで考えられるのが、高付加価値産業にシフトしていくことである。付加価値の高い知識集約型の産業である。
 付加価値を高め、国際競争力を強化するためには、人と人との交流がますます重要となり、ITによる情報通信技術だけでは不十分で、高速の移動手段が必要となる。
 リニア中央新幹線によって移動時間が1時間になった場合は、東京から大阪までの間に、通勤・通学や買い物、レクリエーションなど、市民の普段の生活が行われる巨大な生活圏が形成されるのである。
 リニア中央新幹線によって生まれる巨大都市エリアに機能を分散させ、東京一極集中のデメリットを是正する。そして、三大都市圏が一体化した非常に競争力のある巨大都市エリアの創出するのである。
 この本の中で、「東海道新幹線を建設した当時と同じような政治経済状況だからリニア中央新幹線を建設すれば日本は立ち直れる」という旨の記述がありましたが、当時の東海道線の輸送能力は需要に応えられない状況でありましたが、現在の東海道新幹線は、平均乗車率が60%程度であり、輸送力に十分余裕があり、これから少子高齢化時代に向けて、需要の上がる見込みはなく、リニア中央新幹線に莫大な投資をして建設すれば、JR東海が経営破綻する可能性が非常に高いと思われます。
 この「中央新幹線沿線学者会議」の人達の構想は正に絵に描いた餅の典型ではないでしょうか? 
 平成7年10月6日の「中央新幹線の整備による゜『中央国土軸』の形成に関する提言」と平成8年5月の二十一世紀の国土づくりに向けての提言」を貼り付けます。

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二十一世紀の日本におけるリニア中央新幹線の役割?!

2013年04月29日 08時04分30秒 | 日記
 今日も続きですこの本の言いたいことは「序章」で、ほぼ解かると思います。「第1章」は「東海道新幹線が果たしてきた役割」ですので飛ばして、「第2章」「二十一世紀の日本におけるリニア中央新幹線の役割」については、この本のメインで、54頁あります。序章の述べたことに「尾ひれ」をつけています。
 第2章「二十一世紀の日本におけるリニア中央新幹線の役割」
 1.人と人との交流をさらに活発にする
 2.より広大な市場をつくりあげる
 3.日本の技術力向上に大きく寄与する
 4.災害に強い安全な国土形成への寄

 5.エネルギー・地球環境への対応
 目次の項目は、この5項目です。
 序章の中で、述べているメインテーマは①国際的な大競争時代における経済社会発展への寄与 ②災害に強い安全な国土形成への寄 ③エネルギー・地球環境への対応の3点です。これを第2章では詳しく述べているわけであります。
 すべて紹介するには長すぎますので、文中に「提言」や「column」(コラム)がありますので紹介します。
 この本が出版されたのは2001年ですから、今から12年前でバブル経済の崩壊で先の見えない政治経済状況であったと思います。それから12年を経た現在も大きく変わりがないと思います。
 この本は、なぜバブル崩壊に至ったのかとか、地方の過疎化がなぜ起きるのか、日本経済の破綻・国家財政の危機的状況はなぜ生まれたかという視点が全く欠如し、社会資本の整備=公共投資を続けて日本を再生すれば新しい産業も芽生え、国民生活が豊かになるという発想であると思います。
 ②のテーマにしても、リニア中央新幹線は大地震でも影響がないことを前提とした考え方であります。南アルプスを貫通するトンネルは中央構造線を切り取り、大崩落地帯を通過するわけであり、地震の影響がないなどと考えることはあり得ません。
 また③のテーマにしても、膨大な電力を消費し、推進・浮上コイルと誘導集電のために地上コイルを全線にわたって敷き詰める必要があり、その量は莫大です。これは地球環境の破壊であり、エネルギー・資源の浪費であります。
 平成7年(1995年)5月31日に出された「災害に強い国土形成に向けての提言」「中央新幹線の早期実現」を貼り付けます


 
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今こそ リニア中央新幹線を実現すべき?!

2013年04月28日 06時49分44秒 | 日記
 昨日の続きです。序章の最後の2項目について紹介します。 【今こそリニア中央新幹線を実現すべき】(特徴的な部分を抜粋します。)
 「確かに今の日本は財政難であり、少子化・高齢化にともない今後も投資余力の減少が進行すると見込まれている。しかし、社会経済的な総合効果でなく、交通事業者の採算性だけにとらわれた萎縮した公共投資に終始しているならば、日本の将来の発展はない。」
 「リニア中央新幹線は日本の基軸であり、その影響は全国土に及ぶことになる。また、その国民経済への波及効果はきわめて大きい。現在の常識だけで判断するのではなく、冷静に将来を見つめれば、リニア中央新幹線が二十一世紀の国づくりに不可欠な社会基盤であることが明らかであろう。」
 「リニア中央新幹線ができれば、時速500キロという二十一世紀にふさわしいスピードで新世紀のビジネスを支えるとともに、国民生活を生きがいのある豊かなものにして国土を活性化させる。」
 「『歴史は繰り返す』と言われている。東海道新幹線によって経済大国を実現した過去の成功を思い出し、この行き詰ったムードわ打開して、日本人に再び自信を取り戻すために、二十一世紀の国家プロジェクトとしてリニア中央新幹線の建設を決断すべきである。」
 この文章を読んでどのように感じますか? 私は、リニア教の教祖が信者を洗脳しているような感じに受け止めました。
 「今こそリニア中央新幹線を実現すべき」と「本書について」を貼り付けます。縦書きなので読みづらいと思いますが、ご容赦ください。


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【リニア中央新幹線で日本は変わる】という本について!?

2013年04月27日 07時14分21秒 | 日記
 今日から何日かにわたって、「リニア中央新幹線で日本は変わる」と題する本について紹介します。著者は「中央新幹線沿線学者会議」で2001年8月30日に発刊されています。内容は、序章から第4章まであり、200頁です。
 この学者会議のメンバーと果たしてきた役割などについては以前にも簡単に紹介しました。(3月12日のブログを参照下さい。)
 200頁全部は出来ませんが特徴的なところに触れてみたいと思います。
 なぜ推進派の本をと思われるかもしれませんが、この本の中で展開されている内容が、「交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会・中央線小委員会」の答申に反映されている思われるからであります。

 序章 「リニア中央新幹線とは」
   ●リニア中央新幹線とは何か
   ●中央新幹線沿線学者会議とは  
   ●リニア中央新幹線に期待される役割とは
   ●今こそリニア中央新幹線を実現すべき
   ●本書について
 目次はこのようになっています。

 「リニア中央新幹線に期待される役割とは」の中で、「この中央新幹線沿線学者会議における10年に及ぶ議論の結果、リニア中央新幹線の持つ意義・役割とは、およそ次の三点に集約される。」と述べられています。
 1.国際的な大競争時代における経済社会発展への寄与
 2.災害に強い安全な国土形成への寄与
 3.エネルギー・地球環境問題への対応

 今日はコメントはしません。皆さん読んでみてください。
 「中央新幹線沿線学者会議とは」と「リニア中央新幹線に期待される役割とは」を貼り付けます。


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大鹿村は大崩壊地帯! 大井川上流域が危ない!

2013年04月26日 06時40分17秒 | 日記
 松島信幸さんの論文の最後です。特徴的な部分を抜粋してみます。
 リニアが長野県側に抜ける大鹿村の釜沢地区には、絶滅危惧種の「イヌワシ」も生息する豊かな自然が残された地域です。大鹿村は南北に中央構造線が通っています。
 三六(昭和36年)災害最大の出来事は大鹿村西山の大崩壊で、一瞬にして42名の命を奪うわが国災害史上でも稀な大参事でした。
 大井川上流域が危ない
 大井川は源流から駿河湾まで全流域が静岡県内を流れる下る。その源流域には、聖岳・赤石岳・荒川岳・悪沢岳・塩見岳・農鳥岳・間ノ岳があり、南アルプスの誕生とともに大井川の歴史がある。
 トンネルを東西から掘り進めるのは勿論だが、大井川上流部から斜坑を掘削し、そこからも東西へ掘り進む計画だ。すでに静岡県からも了解を得ている。
 トンネルは東海道新幹線より1.5倍の断面を必要とする。加えて避難管理用トンネル(先進導坑)や斜坑などから掘削される大量の排土が出る。
 JR東海による環境影響調査のための方法書では「排土は有効利用する」と書かれているだけで何ら具体的に書かれていない厳しい環境下に盛られてしまう排土の山は、将来の土石流予備軍になっていく。
 トンネル計画は南アルプスの主稜線の一番標高の低い場所をねらっている。一番軟弱な地質体を選んでいる。だから山が低くなっている。
 南アルプスは、プレート運動の影響を強く受けて我が国最大の隆起速度を持っている。JR東海によれば、隆起速度は心配ないというが、そんなことはない
 今日も論文と資料を各2頁を貼り付けます。

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地山圧力への対応は! 水源の攪乱と枯渇は孫子の代まで続く!

2013年04月25日 06時57分56秒 | 日記
 今日も松島さんの論文の続きです。特徴的な部分を抜粋してみます。 「中央道恵那山トンネル」掘削時に「熱水変質帯」の影響で<盤ぶくれ>(岩盤膨れ:じわじわとトンネルが潰れる現)が発生し、トンネルガ完全に潰されたことがありました。
 長野県大鹿村「釜沢」と山梨県「新倉」間をトンネルで抜いた場合の排土は東京ドーム1.5倍以上に相当します。河川沿いに土砂を積み上げたり、沢を埋めたりすると、「土石流予備軍」となり、残土問題は遠い将来まで引きづります
 深刻な地下水の攪乱と枯渇が子々孫々まで負の遺産として残ります。近傍の集落はもとより、遠方の集落まで水が枯れるという死活問題が起きるでしょう。地下水異変に対する対策は確立していないのが現状です
 将来にわたる水の重金属汚染があります。南アルプス地域の場合残土からヒ素の発生が心配です。大鹿村釜沢地区には小日影鉱山があって鉱害が発生しています。
 中山間地から盆地部では、人間生活に欠かせない灌漑用水・上水道・生活用水など見えない形で長く人の生活や健康に影響を与えます。トンネルから流出する地下水には重金属などが含まれてしまう可能性があります。それらは岩石中から溶出してきます。
 昭和36年の大水害では、天龍川筋で泥流の海が出現し、扇状地や段丘上では土石流におそわれ、丘陵部や山地では斜面崩壊が一面に発生し、それによる死者は136人にのぼりました。
 論文と資料を2頁づつ貼り付けます。

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南アルプスの「世界自然遺産」登録とリニア計画は矛盾する!

2013年04月24日 06時44分31秒 | 日記
 昨日の続きです。今日の特徴的な内容です。 リニア計画は、南アルプスのど真ん中を横切るトンネル掘削、関連の土木工事、それに伴う膨大な排土処理、地下水の攪乱、水質汚染、山岳地帯での斜面崩壊、などの大規模土木改変が予測されます。これは「世界自然遺産」を目指す事業と矛盾します。
 リニアであったら東海沖大地震にも安全であるとは間違いです。ミリ単位の変形でもトンネル断面を支えるためには大量の鋼材が要する上に「東海大地震」への安全をクリアしなければなりません。
 南アルプスは今も隆起しています。地すべり・崩壊による災害が多数発生しています。地震崩れが起きると地震ダムにより上流域の水没やダム決壊による氾濫が発生します。
 リニア中央新幹線プロジェクトの根拠となっている「中央新幹線 東京-大阪 地形地質等 調査報告書(平成20年度)」の内容も、地形地質等の一般論の概論について記述しているに過ぎません。
 山梨実験線のときにも「JR東海はボーリング調査実施した証拠を明らかにせず、ただ実施したとと主張していた。」事がありました。この「地形地質等調査報告書」も胡散臭いですね。
 内容が濃いので、今日も2頁づつ貼り付けます。
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自然・環境への影響! 南アルプスが危ない!

2013年04月23日 07時17分28秒 | 日記
 今日は、「リニア・市民ネット」が昨年1月に発刊した「夢から覚めたリニア」に松島信幸さんが寄稿された論文を紹介します。昨日までは講演と発言でしたが、今回は寄稿文でありますのでまとまっています。16頁ありますが、後の8頁は、講演会で使用した説明用の資料ですので、8頁です。(論文と資料を2頁貼り付けます。見づらいところがありますので、ご容赦下さい。)
 南アルプスのトンネルルートは、山梨県南巨摩郡早川町「新倉(あらくら)」から、長野県下伊那郡大鹿村「釜沢(かまつさわ)」を結ぶと想定される。どちらもボーリング調査が行われている。
 全線の掘削に関わる期間と費用は発表された計画の2倍とみるべきです。 と述べられています。
 



    「お知らせ」
 「リニア中央新幹線沿線住民ネットワーク」では、6月7日(金)に、院内集会・国交省交渉・署名提出を計画中です。
 院内集会の講師には「松島信幸さん」が予定されています。 
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山は水がめ!残土は土石流予備軍!?

2013年04月22日 06時54分25秒 | 日記
 今日も続きです。
 「南アルプスブロックは中央アルブスブロックの根本に突っ込んで、中央アルブスは大きく隆起している。日本列島で一番起伏の激しい、一番活動的な場所です。」
 「しかし、さらに下に深層地下水といって、これは動きはゆっくりです。山の重力で被圧されていますから。これが水がめの中の一番の本体です。もしここのところへトンネルを掘ったときには、一番問題になるのは深層地下水だと思います。」
 「トンネルを掘れば、必ず要らなくなった土砂が発生します、その残土は土石流予備軍なのです。」
 「大規模土木工事にり生態系が攪乱され、いったん壊された生態系は元には戻りません、いったん壊れた水脈も元には戻らないのです。」
 「夢の超特急をPRする下敷きを小学生に配っている。」「今の義務教育はまさに私たちが受けた神風教育と同じことをやっている。」
 松島信幸さんの講演の特徴的な部分を抜き出してみました。長年にわたり南アルプスの山々を踏査された松島さんの思いが伝わってきます。
 この貴重な自然を人間に壊す権利があるのだろうか?
 この環境破壊に手を貸すことは絶対に拒否します。!
 残りの2頁を貼り付けます。



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釜沢集落のボーリングは突然始まった!

2013年04月21日 07時06分20秒 | 日記
 昨日の続きです。
 日本でも最奥にあることで有名な集落で、平成20年3月に土木工事が突然始まりました。その釜沢集落の人達はなんで始まったのか分からなくて、役場に聞いても良くわからない。
 いろいろ聞いているうちに、JR東海がボーリングをするという事が分かりました。
 この昼夜を問わない工事の騒音で、子供が夜眠れなくなり、2戸の住人が引っ越しをしてしまいました。
 中央アルプスの下を通ってきたトンネルの出口となる、中津川市の山口地区でも試掘などの工事が何ケ所か行われています。この場合も地元には詳しい説明はなく、隠密に行われています。
 JR東海の対応に納得できず試掘を拒否している地主もいます。

 南アルプス周辺では過去に大きな地震による土砂崩壊で何回も甚大な被害が出ているとのことであります

 このように美しい自然の残る山々に穴を開けるという暴挙は許されるのでしょうか。
 今日は、「(3)さらに問題点がある」を貼り付けます。昨日貼り付けた13頁から17頁までです。



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