おはようございます。
リニア中央新幹線計画では明かり区間では、「防音防災フード」で覆えば「微気圧波・低周波音」などの騒音を低減できるとしていますが、計画では各所の明かり区間に「防音壁区間」という事で、「防音防災フード」で覆わないところがあります。
そして「住宅対策」などと称して、「二重窓」にしないと基準値がクリァーできない場合があるということです。現実に山梨実験線でも住宅の二重窓化が施されているそうです。
明かり区間を「防音防災フード」で覆わなければ、積雪を解かすための設備も必要になるし、風などで飛来物があれば大事故の原因となります。なのに敢えて「防音防災フード」で覆わないのでしょうか。
それは、完全に明かり区間を密閉すると、物凄い空気抵抗でリニアモーターカーを走らせなければならなくなるからだと推測されます。そのために各所に「空気抜き区間」を設ける必要があるのです。
可児市の久々利地区や大鹿村の明かり区間を沿線自治体が、トンネルにするように求めていましたが、一切応じません。これは色々理由を付けていますが、一番の理由は「空気抜き」だと思われます。
「空気抜き」は明かり区間だけでなく、「非常口」も空気抜きのための施設です。だから「換気のためとか乗客の非難のため」などといっていますが、一番の目的は「空気抜き」だと思います。「非常口は空気の通る一定の面積が必要」であるとJR総研の論文でも述べられています。
一年前の拙著ブログを参照して下さい。
「昨年1月29日の拙著ブログ」 以 上
リニア中央新幹線計画では明かり区間では、「防音防災フード」で覆えば「微気圧波・低周波音」などの騒音を低減できるとしていますが、計画では各所の明かり区間に「防音壁区間」という事で、「防音防災フード」で覆わないところがあります。
そして「住宅対策」などと称して、「二重窓」にしないと基準値がクリァーできない場合があるということです。現実に山梨実験線でも住宅の二重窓化が施されているそうです。
明かり区間を「防音防災フード」で覆わなければ、積雪を解かすための設備も必要になるし、風などで飛来物があれば大事故の原因となります。なのに敢えて「防音防災フード」で覆わないのでしょうか。
それは、完全に明かり区間を密閉すると、物凄い空気抵抗でリニアモーターカーを走らせなければならなくなるからだと推測されます。そのために各所に「空気抜き区間」を設ける必要があるのです。
可児市の久々利地区や大鹿村の明かり区間を沿線自治体が、トンネルにするように求めていましたが、一切応じません。これは色々理由を付けていますが、一番の理由は「空気抜き」だと思われます。
「空気抜き」は明かり区間だけでなく、「非常口」も空気抜きのための施設です。だから「換気のためとか乗客の非難のため」などといっていますが、一番の目的は「空気抜き」だと思います。「非常口は空気の通る一定の面積が必要」であるとJR総研の論文でも述べられています。
一年前の拙著ブログを参照して下さい。
「昨年1月29日の拙著ブログ」 以 上
おはようございます。
◆ 山梨県立リニア見学センターのホームページに、リニア実験線のトンネルの写真が公開されています。
「山梨県立リニア見学センター」
この写真はいつ撮影されたものかは分かりません。注目したのはガイドウェイの床面に、「誘導集電方式」のための「ループコイル」が設置されていないことです。
また、最小小回り半径が、8000mと言われていますが、曲線は小さく感じます。最大勾配40/1000となっています。急勾配が確認できます。
◆ 繰り返しになりますが、誘導集電方式についての拙著ブログをリンクします。
一年前のブログです。 以 上
◆ 山梨県立リニア見学センターのホームページに、リニア実験線のトンネルの写真が公開されています。
「山梨県立リニア見学センター」
この写真はいつ撮影されたものかは分かりません。注目したのはガイドウェイの床面に、「誘導集電方式」のための「ループコイル」が設置されていないことです。
また、最小小回り半径が、8000mと言われていますが、曲線は小さく感じます。最大勾配40/1000となっています。急勾配が確認できます。
◆ 繰り返しになりますが、誘導集電方式についての拙著ブログをリンクします。
一年前のブログです。 以 上
おはようございます。
すでに皆さんはご存知かもしれませんが、JR東海の工事実施計画書の線路平面図と停車場平面図をリンクしてみました。
◆「中央新幹線品川・名古屋間工事実施計画(その1)の認可申請について」の中の「添附図書」「全幹法第9条第2項に基ずく添附図書」の「停車場平面図」です。
品川から名古屋までの駅と二つの車両基地の細部が確認できます。(拡大した図は、印刷できません。)
http://company.jr-central.co.jp/company/others/construction/_pdf/9-2-3.pdf
◆ 同じく「全幹法第9条第1項に基ずく添附図書」の「線路平面図」です。
この図も拡大しての印刷は出来ないようです。
http://company.jr-central.co.jp/company/others/construction/_pdf/9-1-1.pdf
◆ リニア中央新幹線詳細ルート地図(2013.9.18発表)グーグル
これは準備書段階の「ルート地図」です。(拡大しても印刷できます。)
https://mapsengine.google.com/map/viewer?mid=zlFNj6ps-fKk.ki9mlLyOTDz0
以 上
すでに皆さんはご存知かもしれませんが、JR東海の工事実施計画書の線路平面図と停車場平面図をリンクしてみました。
◆「中央新幹線品川・名古屋間工事実施計画(その1)の認可申請について」の中の「添附図書」「全幹法第9条第2項に基ずく添附図書」の「停車場平面図」です。
品川から名古屋までの駅と二つの車両基地の細部が確認できます。(拡大した図は、印刷できません。)
http://company.jr-central.co.jp/company/others/construction/_pdf/9-2-3.pdf
◆ 同じく「全幹法第9条第1項に基ずく添附図書」の「線路平面図」です。
この図も拡大しての印刷は出来ないようです。
http://company.jr-central.co.jp/company/others/construction/_pdf/9-1-1.pdf
◆ リニア中央新幹線詳細ルート地図(2013.9.18発表)グーグル
これは準備書段階の「ルート地図」です。(拡大しても印刷できます。)
https://mapsengine.google.com/map/viewer?mid=zlFNj6ps-fKk.ki9mlLyOTDz0
以 上
おはようございます。
17日18日と東京でリニア新幹線沿線住民ネットワーク主催の合宿会議がありました。運賃の高い新幹線には乗れませんので、中央高速バスのため早朝に出発し昨夜の帰りは午後10時でした。大変有意義な会議でした。
◆いつもの松尾さんに送って戴いたリニア関連記事です。
1月12日「全国商工新聞」の岐阜大学名誉教授「中須賀徳行さん」の投稿記事です。
「視点」「動き出すリニア新幹線」
「電力浪費し安全性に不安、自然壊して採算も度外視」
1月13日の「しんぶん赤旗」です。
「科学者会議が学習討論会」 「リニア 採算は 水源は 残土は」
◆この会議に参加した会員から、プログラムとレジュメをいただきました。
「リニア中央新幹線問題に関する学習討論会」のプログラムです。
プログラムには載っていませんが、「柘植新さん」「JR東海の『単独事業』なるものについて」、「野口俊邦さん」「長野県におけるリニア建設問題への対応」というレジュメもあります。
JR東海の事業説明会等で、答えに窮すると「中央線小委員会で十分に審議されています。」あるいは「技術評価委員会で安全が確認されています。」などと逃げます。「日本科学者会議」におかれましては、是非これらの審議会・技術委員会に関わった御用学者たちの見解を論破していただきたいです。
◆沿線住民ネットワークの仲間から送っていただきました。
1月16日の「しんぶん赤旗」の記事です。
「リニア調査費に1000万円」 「15年度予算案 大阪まで延伸想定」
2015.1.4 産経ニュース
「リニア大阪延伸 国費で調査 政府、来年度予算に初計上へ」
http://www.sankei.com/economy/news/150104/ecn1501040003-n1.html 以 上
17日18日と東京でリニア新幹線沿線住民ネットワーク主催の合宿会議がありました。運賃の高い新幹線には乗れませんので、中央高速バスのため早朝に出発し昨夜の帰りは午後10時でした。大変有意義な会議でした。
◆いつもの松尾さんに送って戴いたリニア関連記事です。
1月12日「全国商工新聞」の岐阜大学名誉教授「中須賀徳行さん」の投稿記事です。
「視点」「動き出すリニア新幹線」
「電力浪費し安全性に不安、自然壊して採算も度外視」
1月13日の「しんぶん赤旗」です。
「科学者会議が学習討論会」 「リニア 採算は 水源は 残土は」
◆この会議に参加した会員から、プログラムとレジュメをいただきました。
「リニア中央新幹線問題に関する学習討論会」のプログラムです。
プログラムには載っていませんが、「柘植新さん」「JR東海の『単独事業』なるものについて」、「野口俊邦さん」「長野県におけるリニア建設問題への対応」というレジュメもあります。
JR東海の事業説明会等で、答えに窮すると「中央線小委員会で十分に審議されています。」あるいは「技術評価委員会で安全が確認されています。」などと逃げます。「日本科学者会議」におかれましては、是非これらの審議会・技術委員会に関わった御用学者たちの見解を論破していただきたいです。
◆沿線住民ネットワークの仲間から送っていただきました。
1月16日の「しんぶん赤旗」の記事です。
「リニア調査費に1000万円」 「15年度予算案 大阪まで延伸想定」
2015.1.4 産経ニュース
「リニア大阪延伸 国費で調査 政府、来年度予算に初計上へ」
http://www.sankei.com/economy/news/150104/ecn1501040003-n1.html 以 上
おはようございます。
ネット上で公開されている「リニア関連」のホームページです。次のような項目となっています。リニア推進論者とリニア疑問論者が紹介されています。
「山梨リニア実験線 アメリカのリニア アメリカの高速鉄道 新聞に見るリニアと高速鉄道 疑惑のリニア 超電導磁石 橋山禮治郎 天野光三 篠原武司 尾関雅則 京谷好泰 角本良平 葛西敬之 野沢太三 技術評価 1 技術評価 2 HOME」
http://ktymtskz.my.coocan.jp/linia/yamanasi.htm
この中の「篠原武司のリニア疑問論」の部分を引用させて頂きます。
○ リニア構想に求められる冷静な判断
しかし、篠原武司は、リニア構想については次のような疑問を呈する。
まず第一に、リニアが安全な技術かどうかということである。
リニアはまだ完成された技術ではなく、特に強い磁気が人体に短期的あるいは長期的にどのような影響を与えるのか未知の部分が大きい。それは磁気遮蔽の技術の進歩が今後斯待できるとしてもかなり障害となりそうである。
また、速度が大きく出せることは望ましいことではあるが、超高速の物体が空気中、それも地表付近の濃い大気中を移動するとき生じる周辺への影響や、移動する車に乗る乗客への影響についても未知のところがある。
マイナスの影響を避けるため、リニア路線のすべてを地下化しないとならないことになる可能性もある。
篠原武司は語る。
――リニアモークーカーの研究は自分が鉄道研究所所長だったとき(昭32年)、所員に研究をやりたいという者がいて始めたものだが、トンネルに出入りするときの風圧の問題をまったく考えていない。
トンネルを出入りするときの衝撃をどうするつもりなのか。
まさか全線地下化するわけにもいかないだろうし、まったく解せない。
そもそも地上を超高速で走ればすごい風が起こる。リニアでは時速500キロを目指すとしているが、時速500キロは秒速に直せば秒速129メートルということだ。今年の最大級台風だって、最大風速は秒速50メートルなんだ。
トンネルの多い日本では地上を走る輸送機関としては時速250キロから300キロを限度とすべきだ。それ以上の高速度が欲しければ飛行機を使えばいい。鉄道輸送の限度をわきまえるべきだ――
――フランスでは確かに時速500キロを出したケースもあるが、あれは下り勾配でトンネルのないところで出したもので、あくまで宣伝用、常時そのスピードで運行しているわけではない――
――自分はそのことを機会があるごとに、方々で言っている。なのに後輩たちが自分の申し送りを聞こうとしないのだ――
――僕のことを鉄道万能屋のようにいう人もいるが、それは違う。
自分は、全国新幹線網を構想したとき、北海道については函館から南回りで札幌に出るのではなく北回りにしたほうがいいと思った。
それはその方が距離が短くて済むし、火山も避けられる。また将来、札幌から先に路線を仲ばすときは、南回りだと札幌で列車進行の向きを変えなければならないといった理由もある。
そして北回りにして距離が短くなった分だけ、札幌から千歳空港へ路線を延ばす経費にあてられると考えた。
僕は航空機と鉄道、鉄道と船、鉄道と自動車とは結びつけるものと最初から思っている。
四国鉄道管理局長だったころ(昭和25年)、松山から大阪へ列車ごと連絡船に乗せて時間を短くした急行列車を考えたのもそうした考えからだ。
鉄道だけでいい交通システムが出来ると考えるのは間違いだ。けれど、後輩たちはそのことがわかっていない――
――山梨県を通る中央新幹線は必要だ。
中央新幹線をはやく作って開業し、東海道新幹線をしばらく休ませ、補修工事をやる必要がある。
そしてそのあとは中央新幹線に「のぞみ」、東海道新幹線に「こだま」を運行するようにするといい。
それと中央新幹線を作ったら、富士五湖近くに国会を移転すれば東京一局集中も緩和できる。
アメリカでも経済の中心ニューヨークと政治の中心ワシントンは別だ。日本もぜひそうすべきだ――
また、リニアシステムは高速性に富み、騒音・振動も少ない優れたシステムではあるが現行の新幹線システムと比べ、乗客一人当たり約3倍の電力を消費することも将来の地球の資源消費や環境保全上問題になるかもしれない(乗客一人当たりの消費電力量は現在の新幹線の40倍とする人もいる)。
さらに、運行の安全性についても技術的に未知な部分が大きい。
新幹線は長年の車両・線路・動力・指令情報等の分野での技術の集積の上に立って作られた自動列車制御装置(ATC)がミスを絶対的に防ぐシステムとなっており、それをベテランの運転士の人間的な判断が補強している。
それが開業以来25年間乗客の死傷事故をゼロにしている原動力ともなっている。
リニアにはその蓄積がないし、システム的にもすべて中央で運転コントロールをしなければならないシステムであり、運転士を必要とせず、そのため、運転してみて異常が発見されるということが期待できない。
すべて機械まかせである。また、非常ブレーキがどの程度きくかも未知である。
また次のような点も大きな問題である。
つまり中央リニア構想は、東京-名古屋-大阪の3巨大都市を単線的に結ぶことしか考えていず、リニア路線が在来線や現在の新幹線といっしょになって、日本の交通の骨格をつくっていくというビジョンに欠けている。
つまり、作ってもっとも利益のありそうな、東京-名古屋-大阪に、航空輸送にも勝るとも劣らない閉鎖的な、それだけの地上型輸送型システムをつくる計画にとどまっているということである。
氏がこれまで主張してきたのは、新幹線網を骨格とした全国的な鉄道の便利な利用形態の実現、それも地方から東京に出るのが便利なだけではなく、むしろ地方と地方とが結びつくのに便利な交通システムの確立と、大都市圈の居住性を高める放射・環状の新幹線網の建設である。
この考え方は東京への過度の集中にブレーキをかけ、かつ東京圈の居住性も高めるものである。
それに対し、中央リニア構想は、東京-名古屋-大阪間だけで可能なプランであり、そこから先へは中々広げることのできない計画であるように思われる。
とすると、中央リニアは東京・名古屋・大阪だけの利便性のみをますます高め、巨大都市への集中を加速する方向に作用するだろう。
篠原武司は語る。
――新幹線を在来線の活性化に十分結びつけられなかったことが今でも悔やまれる。
その結果、多くの在来線が過去の遺物のようになってしまった。
その轍を中央リニア新幹線構想が踏まねばよいと思う。残念ながらその恐れはなくはないようだ。
例えば中央リニアが出来ると、現在の東海道新幹線の乗客は半分に減るだろう。
いや実際には大部分の客はリニアに移行するのではないだろうか。
その結果、現在の東海道新幹線も在来線と同じく、遺物になってしまうおそれがある。
東海道新幹線は山陽新幹線と直通しているし、東北・上越新幹線とも結びつき、日本の鉄道輸送の骨格となるにふさわしい。リニアでは延長や結びつきがどの程度はかれるのだろうか。――
つまりリニアでは2地点間を結ぶ交通システムにとどまってしまうおそれが大きいわけである。
それよりも、現在の東海道新幹線の輸送力が限界なら、もう1本、新幹線を作っていくほうが全国的な循環型交通ネットワーク網の整備や通勤者向けニーズに応えていく上ではより望ましい選択になる。
篠原武司は続ける。
――東海道新幹線はスクラップにしてしまうのはいかにも惜しい。
昭和32年のころ新幹線を構想したのは当時、既に自動車輸送や航空輸送に対抗できなくなりつつあった在来線型の鉄道輸送に代わるものとして、鉄道の持っている長所を時代の要請の中で再生させようとして提案したものだった。
現在の新幹線システムは改善の余地があるにせよ、航空輸送、自動車輸送と比べ、有用性が高い交通システムとして認められ、現に多くの乗客を運んでいる――
――もちろん、東海道新幹線は大幅な手直しが必要だ。中でも複々線化が一番待望される。
現在は同じレールの上を、のぞみ、ひかり、こだまを混合させて走らせねばならないため、列車間の間を詰めることが難しいが、複々線化すれば、のぞみとひかり、こだまを別々な線を走らせほぼ数分おきにダイヤを組めることになる。
そうすると大幅な輸送力アップが可能になる。
複々線化工事は、現在の新幹線の老朽部分の取り換え工事と併行して進めることもできる――
――そのほかにも現在の新幹線でもやるべきことがいっぱいある。
新幹線と在来線の結びつきの強化、大都市周辺(東京・名古屋)等で、騒音・振動対策のために、大幅なスピードダウンを強いられている現状を構造的に解決していく取り組み、フランスなどに大きく遅れをとっているスピードの現行よりの大幅アップ、快適性の大幅な増進など、取り組むべき課題は多いのではないか――
――僕のこのような考え方に対し、リニア構想をかっての東海道新幹線建設構想といっしょのものとして考える考え方もあるが、それは違うと思う。
当時の東海道線はどうやっても航空機輸送や自動車輸送に対抗できなかった。
いまの新幹線はそうではない。十分な対抗パワーをもったシステムだ――
――また、東海道新幹線は技術的に必ず出来ると確信を持って提案もしている。
確かにリニアの実現は夢ではあるし、いずれは、実現をはかっていくべきものであろう。
しかし今は、新幹線それ自体のスピードアップ、グレードアップをこそはかっていくほうが必要と思うんだが、君はどう思うかね――
筆者は氏にお会いしてお話をきく前は、篠原武司氏はその経歴からみても、大規模プロジェクトなら何でも推進の旗を振る人かと思っていた。しかし違った。
氏はむやみと大規模プロジェクトを推進すべしとはまったく思っていない。
氏が推進しようとしてきたプロジェクトは、すべてそこに一本、全国新幹線網こそが、国土の基本的な交通インフラストラクチャーであるべきであるという信念の筋が通っていた。
以 上
ネット上で公開されている「リニア関連」のホームページです。次のような項目となっています。リニア推進論者とリニア疑問論者が紹介されています。
「山梨リニア実験線 アメリカのリニア アメリカの高速鉄道 新聞に見るリニアと高速鉄道 疑惑のリニア 超電導磁石 橋山禮治郎 天野光三 篠原武司 尾関雅則 京谷好泰 角本良平 葛西敬之 野沢太三 技術評価 1 技術評価 2 HOME」
http://ktymtskz.my.coocan.jp/linia/yamanasi.htm
この中の「篠原武司のリニア疑問論」の部分を引用させて頂きます。
○ リニア構想に求められる冷静な判断
しかし、篠原武司は、リニア構想については次のような疑問を呈する。
まず第一に、リニアが安全な技術かどうかということである。
リニアはまだ完成された技術ではなく、特に強い磁気が人体に短期的あるいは長期的にどのような影響を与えるのか未知の部分が大きい。それは磁気遮蔽の技術の進歩が今後斯待できるとしてもかなり障害となりそうである。
また、速度が大きく出せることは望ましいことではあるが、超高速の物体が空気中、それも地表付近の濃い大気中を移動するとき生じる周辺への影響や、移動する車に乗る乗客への影響についても未知のところがある。
マイナスの影響を避けるため、リニア路線のすべてを地下化しないとならないことになる可能性もある。
篠原武司は語る。
――リニアモークーカーの研究は自分が鉄道研究所所長だったとき(昭32年)、所員に研究をやりたいという者がいて始めたものだが、トンネルに出入りするときの風圧の問題をまったく考えていない。
トンネルを出入りするときの衝撃をどうするつもりなのか。
まさか全線地下化するわけにもいかないだろうし、まったく解せない。
そもそも地上を超高速で走ればすごい風が起こる。リニアでは時速500キロを目指すとしているが、時速500キロは秒速に直せば秒速129メートルということだ。今年の最大級台風だって、最大風速は秒速50メートルなんだ。
トンネルの多い日本では地上を走る輸送機関としては時速250キロから300キロを限度とすべきだ。それ以上の高速度が欲しければ飛行機を使えばいい。鉄道輸送の限度をわきまえるべきだ――
――フランスでは確かに時速500キロを出したケースもあるが、あれは下り勾配でトンネルのないところで出したもので、あくまで宣伝用、常時そのスピードで運行しているわけではない――
――自分はそのことを機会があるごとに、方々で言っている。なのに後輩たちが自分の申し送りを聞こうとしないのだ――
――僕のことを鉄道万能屋のようにいう人もいるが、それは違う。
自分は、全国新幹線網を構想したとき、北海道については函館から南回りで札幌に出るのではなく北回りにしたほうがいいと思った。
それはその方が距離が短くて済むし、火山も避けられる。また将来、札幌から先に路線を仲ばすときは、南回りだと札幌で列車進行の向きを変えなければならないといった理由もある。
そして北回りにして距離が短くなった分だけ、札幌から千歳空港へ路線を延ばす経費にあてられると考えた。
僕は航空機と鉄道、鉄道と船、鉄道と自動車とは結びつけるものと最初から思っている。
四国鉄道管理局長だったころ(昭和25年)、松山から大阪へ列車ごと連絡船に乗せて時間を短くした急行列車を考えたのもそうした考えからだ。
鉄道だけでいい交通システムが出来ると考えるのは間違いだ。けれど、後輩たちはそのことがわかっていない――
――山梨県を通る中央新幹線は必要だ。
中央新幹線をはやく作って開業し、東海道新幹線をしばらく休ませ、補修工事をやる必要がある。
そしてそのあとは中央新幹線に「のぞみ」、東海道新幹線に「こだま」を運行するようにするといい。
それと中央新幹線を作ったら、富士五湖近くに国会を移転すれば東京一局集中も緩和できる。
アメリカでも経済の中心ニューヨークと政治の中心ワシントンは別だ。日本もぜひそうすべきだ――
また、リニアシステムは高速性に富み、騒音・振動も少ない優れたシステムではあるが現行の新幹線システムと比べ、乗客一人当たり約3倍の電力を消費することも将来の地球の資源消費や環境保全上問題になるかもしれない(乗客一人当たりの消費電力量は現在の新幹線の40倍とする人もいる)。
さらに、運行の安全性についても技術的に未知な部分が大きい。
新幹線は長年の車両・線路・動力・指令情報等の分野での技術の集積の上に立って作られた自動列車制御装置(ATC)がミスを絶対的に防ぐシステムとなっており、それをベテランの運転士の人間的な判断が補強している。
それが開業以来25年間乗客の死傷事故をゼロにしている原動力ともなっている。
リニアにはその蓄積がないし、システム的にもすべて中央で運転コントロールをしなければならないシステムであり、運転士を必要とせず、そのため、運転してみて異常が発見されるということが期待できない。
すべて機械まかせである。また、非常ブレーキがどの程度きくかも未知である。
また次のような点も大きな問題である。
つまり中央リニア構想は、東京-名古屋-大阪の3巨大都市を単線的に結ぶことしか考えていず、リニア路線が在来線や現在の新幹線といっしょになって、日本の交通の骨格をつくっていくというビジョンに欠けている。
つまり、作ってもっとも利益のありそうな、東京-名古屋-大阪に、航空輸送にも勝るとも劣らない閉鎖的な、それだけの地上型輸送型システムをつくる計画にとどまっているということである。
氏がこれまで主張してきたのは、新幹線網を骨格とした全国的な鉄道の便利な利用形態の実現、それも地方から東京に出るのが便利なだけではなく、むしろ地方と地方とが結びつくのに便利な交通システムの確立と、大都市圈の居住性を高める放射・環状の新幹線網の建設である。
この考え方は東京への過度の集中にブレーキをかけ、かつ東京圈の居住性も高めるものである。
それに対し、中央リニア構想は、東京-名古屋-大阪間だけで可能なプランであり、そこから先へは中々広げることのできない計画であるように思われる。
とすると、中央リニアは東京・名古屋・大阪だけの利便性のみをますます高め、巨大都市への集中を加速する方向に作用するだろう。
篠原武司は語る。
――新幹線を在来線の活性化に十分結びつけられなかったことが今でも悔やまれる。
その結果、多くの在来線が過去の遺物のようになってしまった。
その轍を中央リニア新幹線構想が踏まねばよいと思う。残念ながらその恐れはなくはないようだ。
例えば中央リニアが出来ると、現在の東海道新幹線の乗客は半分に減るだろう。
いや実際には大部分の客はリニアに移行するのではないだろうか。
その結果、現在の東海道新幹線も在来線と同じく、遺物になってしまうおそれがある。
東海道新幹線は山陽新幹線と直通しているし、東北・上越新幹線とも結びつき、日本の鉄道輸送の骨格となるにふさわしい。リニアでは延長や結びつきがどの程度はかれるのだろうか。――
つまりリニアでは2地点間を結ぶ交通システムにとどまってしまうおそれが大きいわけである。
それよりも、現在の東海道新幹線の輸送力が限界なら、もう1本、新幹線を作っていくほうが全国的な循環型交通ネットワーク網の整備や通勤者向けニーズに応えていく上ではより望ましい選択になる。
篠原武司は続ける。
――東海道新幹線はスクラップにしてしまうのはいかにも惜しい。
昭和32年のころ新幹線を構想したのは当時、既に自動車輸送や航空輸送に対抗できなくなりつつあった在来線型の鉄道輸送に代わるものとして、鉄道の持っている長所を時代の要請の中で再生させようとして提案したものだった。
現在の新幹線システムは改善の余地があるにせよ、航空輸送、自動車輸送と比べ、有用性が高い交通システムとして認められ、現に多くの乗客を運んでいる――
――もちろん、東海道新幹線は大幅な手直しが必要だ。中でも複々線化が一番待望される。
現在は同じレールの上を、のぞみ、ひかり、こだまを混合させて走らせねばならないため、列車間の間を詰めることが難しいが、複々線化すれば、のぞみとひかり、こだまを別々な線を走らせほぼ数分おきにダイヤを組めることになる。
そうすると大幅な輸送力アップが可能になる。
複々線化工事は、現在の新幹線の老朽部分の取り換え工事と併行して進めることもできる――
――そのほかにも現在の新幹線でもやるべきことがいっぱいある。
新幹線と在来線の結びつきの強化、大都市周辺(東京・名古屋)等で、騒音・振動対策のために、大幅なスピードダウンを強いられている現状を構造的に解決していく取り組み、フランスなどに大きく遅れをとっているスピードの現行よりの大幅アップ、快適性の大幅な増進など、取り組むべき課題は多いのではないか――
――僕のこのような考え方に対し、リニア構想をかっての東海道新幹線建設構想といっしょのものとして考える考え方もあるが、それは違うと思う。
当時の東海道線はどうやっても航空機輸送や自動車輸送に対抗できなかった。
いまの新幹線はそうではない。十分な対抗パワーをもったシステムだ――
――また、東海道新幹線は技術的に必ず出来ると確信を持って提案もしている。
確かにリニアの実現は夢ではあるし、いずれは、実現をはかっていくべきものであろう。
しかし今は、新幹線それ自体のスピードアップ、グレードアップをこそはかっていくほうが必要と思うんだが、君はどう思うかね――
筆者は氏にお会いしてお話をきく前は、篠原武司氏はその経歴からみても、大規模プロジェクトなら何でも推進の旗を振る人かと思っていた。しかし違った。
氏はむやみと大規模プロジェクトを推進すべしとはまったく思っていない。
氏が推進しようとしてきたプロジェクトは、すべてそこに一本、全国新幹線網こそが、国土の基本的な交通インフラストラクチャーであるべきであるという信念の筋が通っていた。
以 上
こんばんは。
パソコンの入院と風邪をひきまして、リニア新幹線沿線住民ネットワークの仲間からの情報が溜まってました。紹介します。
◆2015.01.10 神奈川新聞(相模原県央)
[リニアは今] 「事業推進に問題提起」
「相模原で市民グループ 経済効果や環境影響のチラシ配布」
(配布のチラシ)
◆1月11日朝日新聞 「リニア工事 モット対話を」
◆天野共同代表からの期成同盟会主催の講演会報告です。
「高齢者はリニアに乗って山梨の農作業の手伝いを」
◆ジャーナリスト樫田秀樹さんのリニア掲載記事を紹介します。
★リニア掲載記事
1.月刊「世界」2月号(岩波書店)1/8発売
http://www.iwanami.co.jp/sekai/
<対談> 討議なき巨大事業の無理と無謀──『悪夢の超特急 リニア中央新幹線』をめぐって
斎藤貴男 (ジャーナリスト)、樫田秀樹 (ジャーナリスト)
2.週刊プレイボーイ電子版の記事 2015年1月8日
http://wpb.shueisha.co.jp/2015/01/08/41742/
「リニア報道に圧力が?メディアは不都合な真実をなぜ伝えられないのか!」
(取材・文/樫田秀樹) 以 上
パソコンの入院と風邪をひきまして、リニア新幹線沿線住民ネットワークの仲間からの情報が溜まってました。紹介します。
◆2015.01.10 神奈川新聞(相模原県央)
[リニアは今] 「事業推進に問題提起」
「相模原で市民グループ 経済効果や環境影響のチラシ配布」
(配布のチラシ)
◆1月11日朝日新聞 「リニア工事 モット対話を」
◆天野共同代表からの期成同盟会主催の講演会報告です。
「高齢者はリニアに乗って山梨の農作業の手伝いを」
◆ジャーナリスト樫田秀樹さんのリニア掲載記事を紹介します。
★リニア掲載記事
1.月刊「世界」2月号(岩波書店)1/8発売
http://www.iwanami.co.jp/sekai/
<対談> 討議なき巨大事業の無理と無謀──『悪夢の超特急 リニア中央新幹線』をめぐって
斎藤貴男 (ジャーナリスト)、樫田秀樹 (ジャーナリスト)
2.週刊プレイボーイ電子版の記事 2015年1月8日
http://wpb.shueisha.co.jp/2015/01/08/41742/
「リニア報道に圧力が?メディアは不都合な真実をなぜ伝えられないのか!」
(取材・文/樫田秀樹) 以 上
おはようございます。
「リニアはいらん」さんのブログから「区分地上権」について取り上げているので紹介し検討したいと思います。このブログの中で、拙著ブログと「桜ヶ丘9条の会」のブログがリンクされています。
JR東海の「区分地上権」についての見解は、「5mから30mの土被りについては区分地上権を設定する」と言っています。古賀哲夫さん(法学博士)は、法律的には区分地上権の範囲は定められていないということです。
昨年、リニア新幹線沿線住民ネットワーク主催の省庁交渉で国交省に確かめたところ、 「整備新幹線などでは、5mから30mの範囲で区分地上権を設定している」とのことでありました。だからJR東海もそれにならい、山梨実験線の場合も同じ扱いをしているそうであります。
12月10日の飯田市上郷公民館でのJR東海の事業説明会で" 「深度の深いトンネル部分は中心線測量をしない」と見解を述べたそうです。ということは、本来は地下深くまで地主の権利が及ぶと言われているのに、30m以下のトンネル部分は中心線測量もしないで、JR東海は勝手にトンネルを掘るという事になるのでしょうか。
大深度法の適用を受ける。品川から相模原までの約35キロと名古屋から春日井までの約20キロ区間以外のトンネル区間では、30m以下のトンネル部分には、岐阜県の可児市の住宅地の下も通りますし、神奈川県の相模原でも大深度法適用外の所があります。このような場所でも30m以下なら、中心線測量も行わないということでしょうか。
大深度法の適用を受けるには手続きが必要ですが、それ以外の部分では30m以下なら国交省の事業認可を受けたから勝手に掘ってよいという事ならば、とんでもないことであります。
(「リニアはいらん」さんブログ)
「トンネル用地の区分地上権について」
「深度の深いトンネル部分は中心線測量をしない」
(リニア工事実施計画申請書の路線縦断面図:JR東海)
「リニア事業実施計画申請書の線路縦断面図」 以 上
「リニアはいらん」さんのブログから「区分地上権」について取り上げているので紹介し検討したいと思います。このブログの中で、拙著ブログと「桜ヶ丘9条の会」のブログがリンクされています。
JR東海の「区分地上権」についての見解は、「5mから30mの土被りについては区分地上権を設定する」と言っています。古賀哲夫さん(法学博士)は、法律的には区分地上権の範囲は定められていないということです。
昨年、リニア新幹線沿線住民ネットワーク主催の省庁交渉で国交省に確かめたところ、 「整備新幹線などでは、5mから30mの範囲で区分地上権を設定している」とのことでありました。だからJR東海もそれにならい、山梨実験線の場合も同じ扱いをしているそうであります。
12月10日の飯田市上郷公民館でのJR東海の事業説明会で" 「深度の深いトンネル部分は中心線測量をしない」と見解を述べたそうです。ということは、本来は地下深くまで地主の権利が及ぶと言われているのに、30m以下のトンネル部分は中心線測量もしないで、JR東海は勝手にトンネルを掘るという事になるのでしょうか。
大深度法の適用を受ける。品川から相模原までの約35キロと名古屋から春日井までの約20キロ区間以外のトンネル区間では、30m以下のトンネル部分には、岐阜県の可児市の住宅地の下も通りますし、神奈川県の相模原でも大深度法適用外の所があります。このような場所でも30m以下なら、中心線測量も行わないということでしょうか。
大深度法の適用を受けるには手続きが必要ですが、それ以外の部分では30m以下なら国交省の事業認可を受けたから勝手に掘ってよいという事ならば、とんでもないことであります。
(「リニアはいらん」さんブログ)
「トンネル用地の区分地上権について」
「深度の深いトンネル部分は中心線測量をしない」
(リニア工事実施計画申請書の路線縦断面図:JR東海)
「リニア事業実施計画申請書の線路縦断面図」 以 上