温泉にゃんこのネコ散歩

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今年の柿に思う…

2011-10-17 20:15:00 | ノンジャンル
うちの庭には、1本の大きな柿の木がある。目の前の実家にも、2本の大木。樹齢40年以上のこの木は、子供の頃よく遊んでいただいた「畑のおじさん」の形見だ。

「女の子がいるなら、なり果物がいいだろ」と言って植えてくれた3本の柿の木。農作業の最中に、チョコチョコと近づいてくる他所の子供を、トラクターに乗せたり、麦踏みを一緒にやってくれたり、自転車の乗り方を教えてくれたり…今思えば、仕事の最中にさぞかし邪魔をしていたに違いない。

       

畑のおじさんは、20年以上前に不慮の事故で亡くなってしまったが、形見の柿は今年もたわわに実っている。柿の実が色づくと、柿の葉はハラハラと庭に落ちる。
毎年母に、「庭の落ち葉くらい掃きなさい!」と怒られるが、
「だってこのままのほうが、腐葉土になって柿の栄養になるんじゃない?」
と、放置しておくのだが、今回初めて集めてゴミに出した。一度掃いただけで、大きな袋3つ分。できれば例年通り自然のままにしたかったのだが、枯葉に放射能がたまると聞いたので、怖くなって片づけたというわけだ。

       

毎年GW頃、ツヤツヤの柿の新緑を見上げて、
「これ、柿の葉寿司にできるなぁ」とか「自家製柿の葉茶を作ろうか?」とか、
いろいろ思っているのだが、いつも面倒で実行に移していなかった。3.11が起こって、そんなことも実行できなくなってしまった。これからは毎年こうやって落ち葉をまとめてゴミに出さなければならないのか?

       

放射能量は、ただちに健康に害を及ぼす値では無いとは言うが、それが安全というわけではない。もういい歳だから、そう気にすることも無いと思ったりするが、祖母のように100歳まで生きるとすると、あと50年以上ある。その間、放射能はどんな影響を及ぼすのか…。もしかしたら、日本人の寿命は短くなっていくかもしれないとも思ったり…。

       

鮮やかな柿の色を見上げても、心から秋を享受することができなくなってしまった。そんな環境の中でも、変わらずにたくさん実った柿。明日、味わってみようと思う。
       
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