11月15日(日)
当日の行程:【旧乃木邸】 → 【高橋是清翁記念公園】 → 【豊川稲荷東京別院】 → 【「虎屋・寅年・虎づくし」展(虎屋ギャラリー)】 → 【圓通寺】 → 【鈴降稲荷神社】 → 【浄土寺】 → 【激動の明治国家建設〔特別展〕(衆議院憲政記念館)】 → 【藤本能道 命の残照のなかで(菊池寛実記念 智美術館)】 → 【特別展 根来(大倉集古館)】 → 【特別展 幻の京焼 京都瓢池園(泉屋博古館分館)】

根来塗の展覧会、そう聞いて、飛びつく人はどのくらいいるのだろうか?
私自身はというと、根来寺に行っていなかったら、興味を持ったかどうか疑問だ。
根来寺のあの気持ちのよい緑と風を思い出し ― ちょうど5月の連休に訪れたので、それはそれは爽やかだったのだ ― 懐かしい気持ちいっぱいで、大倉集古館を訪れた。
意外なくらいに、賑わっていた。

練行衆盤(鎌倉時代)

足付盤(平安時代)
写真がなかったのだけれど、展示室には、室町時代のものがたくさん並んでいる。
根来塗は、室町時代に根来寺の山内でつくられた古根来が素晴らしいと聞いている。
それ以後のものとは、全く違うのだそうだ。
どれもこれも古いものばかりなので比べてみることはできなかったが、じっと見詰めていると、不思議な高まりが心の中に生じてくるのが分かる。
日常品として用いられるものだけあって、その形は極めて単純だ。
使い込まれるに従って、朱が擦れ、黒地が露われる。
室町時代につくられたこのものは、いま目の前にあるこのものとは同じであって同じではない。
塗師だけではなく、使う者も作り手なのだ。
どれだけの時間、何人の手を経て、ここにあるのだろう、と思う。
当日の行程:【旧乃木邸】 → 【高橋是清翁記念公園】 → 【豊川稲荷東京別院】 → 【「虎屋・寅年・虎づくし」展(虎屋ギャラリー)】 → 【圓通寺】 → 【鈴降稲荷神社】 → 【浄土寺】 → 【激動の明治国家建設〔特別展〕(衆議院憲政記念館)】 → 【藤本能道 命の残照のなかで(菊池寛実記念 智美術館)】 → 【特別展 根来(大倉集古館)】 → 【特別展 幻の京焼 京都瓢池園(泉屋博古館分館)】

根来塗の展覧会、そう聞いて、飛びつく人はどのくらいいるのだろうか?
私自身はというと、根来寺に行っていなかったら、興味を持ったかどうか疑問だ。
根来寺のあの気持ちのよい緑と風を思い出し ― ちょうど5月の連休に訪れたので、それはそれは爽やかだったのだ ― 懐かしい気持ちいっぱいで、大倉集古館を訪れた。
意外なくらいに、賑わっていた。

練行衆盤(鎌倉時代)

足付盤(平安時代)
写真がなかったのだけれど、展示室には、室町時代のものがたくさん並んでいる。
根来塗は、室町時代に根来寺の山内でつくられた古根来が素晴らしいと聞いている。
それ以後のものとは、全く違うのだそうだ。
どれもこれも古いものばかりなので比べてみることはできなかったが、じっと見詰めていると、不思議な高まりが心の中に生じてくるのが分かる。
日常品として用いられるものだけあって、その形は極めて単純だ。
使い込まれるに従って、朱が擦れ、黒地が露われる。
室町時代につくられたこのものは、いま目の前にあるこのものとは同じであって同じではない。
塗師だけではなく、使う者も作り手なのだ。
どれだけの時間、何人の手を経て、ここにあるのだろう、と思う。