大倉草紙

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【東京】 新美術館開館記念特別展 速水御舟-日本画への挑戦- (山種美術館)

2009年11月26日 21時00分00秒 | 美術館・博物館・記念館・資料館
11月25日(水)


昨日、速水御舟展を観に新しい山種美術館へ出かけた。
HPには、恵比寿駅から徒歩10分とある。
ひとりだと私は歩くのが速いので何人か追い越して行ったのだが、みんな、山種美術館の地図を手に握りしめている。
おかしく思えてくるくらい、みんな、だ。
みんなが向かう山種美術館は、大混雑。
とても平日だとは思えない。


『炎舞』(1925)
チラシにもなっているこちらの作品、妖しい魅力がある。
観ている者も蛾のように、炎に惹き込まれていきそうだ。
遠くから、近くから、何度も観る。




『翠苔緑芝』(1928)
隣に下絵も展示されている。
下絵にいた白猫ちゃんがいなくなっちゃったけれど、黒猫だけのほうが絵が引き締まっていいのだろうな。
ウサギの寛ぐさまは、我が家の猫のようだ、と思いつつ観る。
アジサイの花びらと、枇杷の色がよかった。


『名樹散椿』(1929)
これは、京都の地蔵院の椿を描いたのだとか。
地蔵院の椿は、加藤清正が朝鮮から持ち帰って秀吉に献上したものだという。
もっとも、その椿はもう枯れてしまっていて、今ある椿も御舟が描いた椿も、2代目であるのだが。
さぞかし美しく立派な椿なのだろう、と思いを馳せる。
椿というと、今までは、その花にしか興味がなかったのだが、椿の枝ぶりを見るのもいいものだな、と思う。


『墨牡丹』(1934)
これを描いた翌年に、40歳で御舟はこの世を去っている。
ああ、なんて惜しいことよ。

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