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画像・詩シリーズ #10 木の剪定をする

2023年12月01日 | 画像・詩シリーズ
 木の剪定をする
 
今は亡き父が畑に植えていた
真木の木が伸び過ぎている
放っていてもいいだろうけど・・・
(現在と将来のこと いろいろ思い考えて)
ともかく剪定することにした
 
真木の木を剪定する
下の方には枝葉がほとんどない木も
頭頂部を伐る
(枯れてしまうことはないだろうか・・・)
脚立と自分の高さと木の切断部
うまくやらないと危うい
ノコギリで切り進めて
頭頂部が離れるあたり
(うっ と集中する)
ぼくの体の横をずずずっと滑り落ちていく
 
いくつもやっていると
要領がわかってくる
昔の人みたいに
木を伐る時
木につぶやくことはない
けれど単なる〈もの〉とも思えない
ただ 木を剪定して
幹や枝を切り落とし
適当なところに積み重ねる
(どこか 人の散髪みたいかな)
(木々の間の木は 少しすっきりするのだろうか わからない)
 
そこには他にもいろんな木がある
名前は知らない
〈その木〉〈この木〉〈あの木〉
と思う
遙か 〈木〉と名付けられる以前
のことばの人を思う
〈お おお いおい・・・〉
(途方もない時が流れ 流れる)
色んな名の木が生まれる
そうして次には
時間の川から抽出されて
〈木〉がそびえ立つ
それから〈その木〉〈この木〉〈あの木〉が動き出す
 
・・・不明の時を経て
時間の川原 今ここに
木があり ぼくがいる



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