画像・詩シリーズ
#16
梅に会う
#16
梅に会う
スイカ畑の下の方の隅に
梅の花が今年も咲いている
(もう春か)
梅の花が少し揺れている
(風が少しあるからだろう)
梅の花たちが
何やら
(言葉とは言えないが)
交わし合っているように見える
そんな風に見える
のはことばの人の
人間だけか?
取りあえずわからない
わからなくても
そんな感じの中に浸かっている
今まで
何度梅に出会ったことか
童話的でもなく
過剰な思い入れもなく
中性的に
ただ景色の一部として
出会ってきたような気がする
思えば
無雑作に引かれた線にも
人は生命(いのち)の足跡や足取りを
感じてしまう
今年の梅には
少しそんな風に出会った気がする
