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ひとり考え続けていることを公開しています。また、文学的な作品もあります。

短歌味体Ⅲ 3299-3301 なんとなくシリーズ・続

2019年05月20日 | 短歌味体Ⅲ-5
[短歌味体 Ⅲ] なんとなくシリーズ・続



3299
続けて農に出て
気がつくと
同じ姿勢に腰の痛むよ



3300
腰痛め靴下うまく
は、け、な、い、ぞ
たったこれだけが貴重に見える日



3301
圏外に居るならば
圏内の
ささいなことは「にぎわう祭り」

短歌味体Ⅲ 3295-3298 なんとなくシリーズ・続

2019年05月19日 | 短歌味体Ⅲ-5
[短歌味体 Ⅲ] なんとなくシリーズ・続


3295
もえている 燃えているか
もえている
萌えているのか いや言葉がもえている



3296
若い言葉は無茶をする
橋上の人
言葉のからだがダイブする



3297
水の固さが粉々に
言葉を砕き
後悔の一瞬に浸かる



3298
橋上の老いた言葉は
ぼんやりと
ただ見つめるばかり 圏外の言葉

短歌味体Ⅲ 3292-3294 なんとなくシリーズ・続

2019年05月18日 | 短歌味体Ⅲ-5
[短歌味体 Ⅲ] なんとなくシリーズ・続


3292
ゆっくりと言葉の足が
「それでも」と
言葉の通路を曲がって行く


3293
「それでも」を「そ」「れ」「で」「も」と切り
離してみても
それぞれに足跡がついている。


3294
縁日のにぎわいの裏道を
「それでも」が
ひっそりと抜けて行く 落日

短歌味体Ⅲ 3283-3285 「、」「。」シリーズ・続

2019年05月15日 | 短歌味体Ⅲ-5
[短歌味体 Ⅲ] 「、」「。」シリーズ・続



3283
置く、置く、奥。積む積む積む、
置く、積む、奥。
置積奥、置積奥、置積奥、置積奥。



3284
積み上がったものは、もう、もう
元には
戻らない。ただ、重みに耐える。



3285
前に進む、ほかないんだよね。
現場の風。
吹いている、流れて、いるね。

短歌味体Ⅲ 3276-3279 「、」「。」シリーズ・続

2019年05月13日 | 短歌味体Ⅲ-5
[短歌味体 Ⅲ] 「、」「。」シリーズ・続



3276
気がつくとじっと息止めて、
見ている。
それは気楽なまなざしに遠い。



3277
ふと自分の呼吸に気づく、
そこから
道は二手に分かれている。



3278
空想活劇の扉は
閉まっていて、
さて、きみの一歩はどうするか。



3279
狭く窮屈な通路を
通って、
行かねばならぬ、行かねばあならぬぞ。

短歌味体Ⅲ 3270-3272 「、」「。」シリーズ・続

2019年05月11日 | 短歌味体Ⅲ-5
[短歌味体 Ⅲ] 「、」「。」シリーズ・続



3270
あくばかり、はくはくはく。
灰汁ばかり
吐く吐く吐く、気分良くはならないな。



3271
あくは否定の通路から、
灰汁厭悪と
モビルスーツで疾走していく。



3272
あくにも、もと、もと、もとは、
理想の
かすかな明かり点(とも)っていたか。