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ひとり考え続けていることを公開しています。また、文学的な作品もあります。

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5785-5788

2024年01月31日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5785
人は、桃源郷や小国寡民、ユートピアなど
みどり葉の理想の世界を願い描いてきた
そうして意識的な革命の物語を実践した



5786
小は企業爆破から大は中露の革命まで
ことごとく血塗られて
密告暗黒強制収容所と無惨な失敗に終わった



5787
終わったんだ 人類の〈革命〉は 今や
『猿の惑星』の
自由の女神像の残骸みたいに横たわっている



5788
それならば薄暗い舞台裏で暗躍する国家社会の渦中
ひとりひとりの無言の〈かくめい〉と権力の内省が
揺さぶり居住まいを正させる自然に任せる外ないのか?


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5781-5784

2024年01月30日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5781
言葉は 言葉で他の言葉を追い落とし
ギュウギュウと
ねじ伏せようとする



5782
勝ち組やら負け組やらが
言葉によって浮上する
けれど言葉の存立を決めるのは〈人間の本性〉だ



5783
確かに言葉は自由だ 恣意的だ
何でもありだ
4回転アクセルのアクロバットもお手のもの



5784
それでも長く生き残る言葉は
主流を流れる
〈人間の本性〉通りを通って来るはずだ


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5777-5780

2024年01月29日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5777
言葉通りはにぎやかだ
表通りは やさしく 無権力で
映像や音楽を駆使してもてなしてくる?



5778
言葉通りはにぎやかだ
中通りは 忙しく 時間に追われて
価値の階段を日々上り下りする



5779
言葉通りはにぎやかだ
バーチャル通りは 国家社会に憑かれて
くまモンみたいに威勢がいい



5780
言葉通りはひっそりしている
裏通りは ひとりサイズ
世界の網からこぼれて黙々している


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5773-5776

2024年01月28日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5773
この列島の温和と呼ばれた言葉たちも
SNSの匿名舞台ができて
言いたい放題やけんか腰の言葉もにぎわっている



5774
「温和」な精神の遺伝子でも
例えば戦争になると 鬼畜米英 欲しがりません勝つまでは 
恋愛禁止 などなど古い回路が流れ出す



5775
状況はひとりを蹴飛ばし言葉場を制御する
状況言葉は制御され さすれば
裏金通りを歩いているのに平気で人の徳目を説く



5776
不毛に思えても言いたいことは
きちんと言った方がいいさ
(温和を脱けて 一滴)クソッタレ!


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5769-5772

2024年01月27日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5769
ことばの人が言葉通りを歩く
言葉通りに入るぞ
と意識しなくても入っていることがあり



5770
ふく気付くと無意識のように
自然に
内語をつぶやいている



5771
ことばの人は どこかで挨拶を述べる
正式書類を書く
そんな意識的振る舞い以外が多い



5772
言葉通りでつぶやく内語以前もあり
アカルイ クライ
カルイ オモイ 言葉の水溜まりを踏んでいく


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5765-5768

2024年01月26日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5765
歳のせいや病気のせいによって
いつもはすっと通り過ぎていた草花が
やわらかに内に花開いてくることがあり



5766
木の葉の緑が
雨の後でもないのに
みどりにつやつやかに見え



5767
生きてる実感の椅子に
ゆったりと
腰を下ろすことがある



5768
人間界の今の急な流れから
ちょっと身を引けば
それだけでもう しっとりみどりの景色が浮上する


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5761-5764

2024年01月25日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5761
もうなんにも言わなくていい
内なる丘陵地に
日が差しやわらかな風が流れている



5762
そんな時には少し固い言葉の椅子ではなく
やわらかな風の椅子
の方に座り続ける



5763
砂場で砂の家や町並みを作る
黙々とした心の手には
言葉が要らないように



5764
(ああ いい天気だ
風も優しい)
と無言のことばの肌で感じている


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5757-5760

2024年01月24日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5757
人通りの少ない道で
知らない人とすれ違うとき
あいさつされることがあり



5758
あいさつされたらこちらも
あいさつする
小さく波面が揺れて静まっていった



5759
同じ地域に暮らしている
縁からか
ともかく自然に流れ出して来る



5760
外国の知らない人々にも
小さく波立つことがあり
心が焦ってつんのめることもある


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5753-5756

2024年01月23日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5753
キライから好きになる
命あるものでなければ
可能かもしれない



5754
命あるものは動く
かく乱したり増幅したりする
とキライは感じるのかもしれない



5755
キライからせめて中性へ
行く長く困難な道は
ありそうに思える



5756
個や集団などの抜け出る道がないなら
いろんなレベルの戦争が
終わることはないことになる


最近のツイートや覚書など2024年1月 ①

2024年01月22日 | 覚書
 最近のツイートや覚書など2024年1月 ①


2024/01/02
RT
鴻上尚史@KOKAMIShoji
「体育館は雪の中のテントより寒い 」5年前の記事ですが、その数十年も前から何も変わっていません。自然災害の多発国で、どうしてなんの対策もないのでしょう→ざこ寝、プライバシーなし……「避難所の劣悪な環境」なぜ変わらないのか - Yahoo!ニュース

1932年(昭和7年)生まれの桶谷秀昭の『昭和精神史』の中だったと思うが、アメリカの戦闘機の作りと比べて零戦は搭乗する人間(個人)を大事にしない作りなっていたそうだが、そんな零戦に賛意を寄せていたように思う。桶谷の批評は伊東静雄論などマトモで感動し、初期には愛読したが、

ヘンになってからはほとんど読まなくなった。様子見に読んでみた『昭和精神史』だった。こんな避難所のシステムについても、相変わらずそんな零戦の設計思想と通じる、この国の個人を大事にしない発想から来ているように感じられる。



2024/01/08
最近、「もやもやする」という言葉に何度か出会った。検索のAI 搭載のBing によると、「何かがスッキリしない、気持ちが晴れない、といった感情を表現する言葉です。この言葉がよく使われるようになったのは、2010年代以降のことです。」とある。

それ以前の、略語由来の「うざい」や「きしょい」や「きもい」と同じ内臓感覚から来る感情表現ではあるが、それらと比べてあまり他者への攻撃性は無く、自分の感情への批評性の言葉となっている。これが他者に向かう時は、よくわからない、納得できない、というやんわりした批評性の言葉になっている。



2024/01/09
まず、各地に一人一人の住民がいる。地方の行政も県や市や町村等と層があるが一つと見る。それらは消防や医療などたくさんの組織や機関に指示命令や依頼できる接続網や権限を持たされている。更に、この社会の最上層には地方よりずっと強力な諸機関を携えて行政を担当する国家がある。この三層において、

現在の民主制の政治理念からも最優先されるべきは、住民の具体的な生活の有り様(よう)である。そこから、今何ができて何ができていないか、なぜ現状なのか、など二つのレベルの行政への批判(それは自分の地域の場合にもあり得るから)と、住民への支援の気持ちは、同じ列島の住民として当然で自然なことだと思う。

(なんで、こんなことを自己確認しなくてはならんのか?ヘンな人がウヨウヨいるよなあ。)

付け加えると、ヘンな人に限らず「自衛隊」に、なんか特別視があるような気がする。それは、昔のヘイタイさんに対する普通の住民の意識や感情(私は戦争世代じゃないから実感的ではないが)みたいなもののように感じている。災害救助は自衛隊の仕事であるから、こちらが恐縮したり何らへりくだる必要はない。

ただし、自分が、災害に遭って自衛隊の具体的な人々に助けられたら、一般に助けてくれた他人にそうするようにたぶんその人たちには感謝するだろうけど。



2024/01/10
近現代短歌bot
蝌蚪(くわと)生(あ)れし/水のよろこび/水の面(も)に/触れてかがやく/風のよろこび
 雨宮雅子 『秘法』


釈迦入滅時 生き物たちも集まって来て、その死を悼(いた)んだという(涅槃図)。それは死の場面であるが、反転させると誕生の場面となる。オタマジャクシの誕生を水も風も、もの皆全てが祝福しているように感受

され擬人的に描写されている。こういう人間世界内の表現理解を超えて、ビミョウな言い方をしてみる。沈黙する大いなる自然の側から見ると、その自然の一部の存在である人間の言葉を借りて大いなる自然の内省を表現しているとも言えそうな気がする。

なぜなら、生き物たちも人間もその大いなる自然の一部なんだから。ちょっとめまいを感じそう。



2024/01/12
RT
「1日1000円のみ支給」等、数々の違法が発覚した桐生市福祉事務所について新証言。申請したいと言ったら「家計簿をつけてください」。数日後、家計簿を見せると「生活保護を受けている人で最低金額の人は1日800円で生活している。その人を見習って」と言い、追い返し。保護率半減の背景がわかります。


【独自】桐生市生活保護課の水際・恫喝・ハラスメント「9年が経ちやっと話せる」女性の告白
(小林美穂子「週刊女性PRIME」)

戦争が人間の残虐さを引き出し増長させるように、「生活保護」という制度悪が担当部署の人々の残酷さを引き出している。早く改廃すべき制度と思うが、まだまだ機が熟していない状況か。例えばAIの深化・普及が社会構造や諸制度に改変を促す状況まで待たねばならないのか。



2024/01/14
RT
WIRED.jp@wired_jp
化学療法や放射線療法を含むCAR-T細胞療法以前のがん治療が、患者が新たに発症したT細胞がんに関与しているという説明もある。

病と治癒行為、そんなリニアーな単純な関係ではなく、うーん、複雑だ。まだまだ人の体内の機構はよくわかっていないところがある。