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画像・詩シリーズ  #12 お茶を摘む

2024年04月30日 | 画像・詩シリーズ
#12


 お茶を摘む
 
畑の際にお茶の木がある
現在からの視線では
ふしぎに見えるかもしれない
内からの 降り積もった時間の視線では
それは自然なこと
 
それぞれの家の敷地には
柿の木などがあり
山林があれば
杉や檜が植えてあり
家の修理や小屋作りなど
万一に備えた配慮の光景だった
 
高度経済成長が波及する以前には
子どもを連れて近くの川で洗濯したり
自給自足経済が
まだみどりの表情で生きていた
それから
消費経済が増殖し
波及し 波及して
変貌してしまった
現在の表情がある
 
(これらは
善悪を超えた
にんげんの
時間の泳法であるか
・・・
そうなのかもしれない)
 
畑の際に今も残っている
お茶の木
お茶の葉を摘んでいる
わずかばかりだけど
お茶に煎(い)って
飲んでいる
 
昔を懐かしんでいる
わけではない
畑の際にあるから
なぜかここ数年
茶を摘みお茶を作っている
(ああ あの熱い茶葉を揉(も)む
いい匂いがするんだよなあ)






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