[短歌味体な Ⅱ] □:入口論、●:宇宙論、▲:世界論(人界論)、★:起源論
172 ★
ゆらゆらら 踏み出す一歩
後ろ髪
引かれ幻の踏み行く小道
173 ★
あいさつの「はじめまして」は
遙か遠く
出会いの時の踏み均(なら)し秘め
174 ★
名札付く言葉以前の
顔立ちは
すっぴんぴんと微笑むばかり
註.言葉の品詞(名札)ということを思いつつ。
175 ★
風の音の沢沢沢と
吹く時は
葦(あし)も膨らみ言葉もふくらむ
[短歌味体な Ⅱ] リズムシリーズ
169
みずみずみずみずみずみず
ずずみずず
みずみずみずみずみずみずみず
註.短歌形式の中で、何かリズムのはじまりのようなものを思いつつ。
170
たんたんらららたんたんた
んたんらら
らららたんたんらららたんたん
171
みーんみんみんみんみーん
みんみーん
みんみんみんみーんみんみん
吉本さんの見識に基づく消費を控える活動の記録
(2014.8~12)
目 次 (臨時ブログ「回覧板」記事一覧より)
回覧板 | 日付 | |
1 | 回覧板① わたしは、目下ひとりたたかっています―昼寝のすすめ | 2014年08月14日 |
2 | 会社についてのメモ(2011年8月) 旧稿より | 2014年08月16日 |
3 | 日々の感想(2014年1月) 旧稿より | 2014年08月16日 |
4 | 回覧板 ② | 2014年08月17日 |
5 | 経済ということ(2012年2月) 旧稿より | 2014年08月19日 |
6 | 新たなイメージの織り上げ方のために(2012年6月) 旧稿より | 2014年08月21日 |
7 | 個々人の意志が連結・構成されうる可能性(2012年3月) 旧稿より | 2014年08月23日 |
8 | 参考資料―吉本さんの社会分析 | 2014年08月27日 |
9 | わたしの活動のメモ① 2014.9.20 | 2014年09月20日 |
10 | この列島の住民ということ | 2014年10月11日 |
11 | 現政権とそれを取り巻く言説に対して | 2014年10月20日 |
12 | 日々の感想(2013.12月)―現下の道徳教育うんぬんに関して 旧稿より | 2014年10月22日 |
13 | 参考資料―吉本さんの政治に対するイメージ① 付「わたしの註」 | 2014年10月29日 |
14 | わたしたちが平等にかつ自由に現在の社会的な問題について批判しうる根拠について | 2014年11月13日 |
15 | 参考資料―吉本さんの政治に対するイメージ② 付「わたしの註」 | 2014年11月29日 |
16 | 参考資料―吉本さんのレーニンに対するイメージから 付「わたしの註」 | 2014年11月30日 |
17 | わたしの活動のメモ ② 2014.12.1 | 2014年12月01日 |
18 | 参考資料―小沢一郎の言葉より 付「わたしの註」 | 2014年12月06日 |
19 | 参考資料―商の本質、柳田国男より 付「わたしの註」 | 2014年12月07日 |
20 | 人間における「表現」という活動についての考察 | 2014年12月19日 |
21 | 参考資料―「十年やれば誰でも一人前」、鮎川信夫・吉本隆明対談より 付「わたしの註」 | 2014年12月21日 |
22 | 理想のイメージを思い描くということ | 2014年12月23日 |
23 | 選挙考2014.12 | 2014年12月28日 |
24 | ものを考えることについての考察 | 2014年12月30日 |
25 | わたしの理想のイメージ | 2014年12月30日 |
26 | わたしの活動のメモ ③ 2014.12.31 ―「吉本さんの見識に基づく消費を控える活動の記録 (2014.8~12)」の保管先について | 2014年12月31日 |
おもてな詩、他 | 日付 | |
1 | おもてな詩① 今 | 2014年09月02日 |
2 | おもてな詩② 言葉 | 2014年09月03日 |
3 | おもてな詩③ 風の言葉 | 2014年09月06日 |
4 | おもてな詩④ 回覧板 | 2014年09月09日 |
5 | おもてな詩⑤ まぼろしの回覧板 | 2014年09月16日 |
6 | おもてな詩⑥ 草刈りに行く | 2014年09月30日 |
7 | おもてな詩⑦ 今でも | 2014年10月04日 |
8 | おもてな詩⑧ 人は黙々歩む | 2014年10月14日 |
9 | おもてな詩⑨ 二つのまなざしのあわいから | 2014年10月29日 |
10 | おもてな詩⑩ はぶ茶を飲む | 2014年10月30日 |
11 | おもてな詩⑪ はぶ茶の話 | 2014年10月31日 |
12 | 感動ということ①―例えば、桜の花から | 2014年11月02日 |
13 | おもてな詩⑫ 一時(いっとき) | 2014年11月14日 |
14 | 感動ということ②―二首の歌から | 2014年11月15日 |
15 | おもてな詩⑬ ひとつの言葉 | 2014年12月13日 |
16 | ついったあ詩(試作) 二編・・・・・これらは、ツイッターより | 2014年12月13,16日 |
[短歌味体な Ⅱ] □:入口論、●:宇宙論、▲:世界論(人界論)、★:起源論
166 ★
う (みず) (水なのか?)
(ちろちろち)
(きらめいている) う (水なのか・・・)
註.人間の遙かな遠い記憶、瞬間のまぼろしのように。
167 ★
・・・ゆれ・・て・・・・
・ゆ・れ・・
・て・・ゆれてい・・・る・・
168 ★
はじまりは言うに言われぬ
苦労して
この穏やかな海に溶け泡立つ
[短歌味体な Ⅱ] □:入口論、●:宇宙論、▲:世界論(人界論)
163 ●
沈黙の奥の奥まで
すべり落ち
古井戸の底滲み出すものあり
164 □
何もない
と振り返り言うも
何かある
生きてるかぎり
舞台裏は駆動し続ける
165 □
あ お
ああー
あっああー おっおおーー
註.そういえば、小さい頃山遊びなどでそんな声出していたような………。
わたしが食事当番をしているから、わたしが作るのだが、先日タケノコごはんを作った。もう四年以上は毎年作っているから、材料と作り方は自然と覚え身に付いている。一年の今頃の季節ものの料理である。もちろん、今では材料はほぼ年中あるから、いつでも作ることはできる。ただ他の野菜と同様にほぼ年中手に入るようになったとしても、自然に生えてくる旬のものというのが、まだいくらか生き延びている。
わたしの作るタケノコごはんは、タケノコ、ニンジン、こんにゃく、色付きかまぼこ、それぞれを小さく刻んで、砂糖、しょうゆ、酒少々で味付けし、煮る。熱いご飯に砂糖を少し加えた酢をふりつつ混ぜ、それにタケノコなどの煮た具を汁気をきって混ぜると出来上がり。その上に、焼き置いた卵焼きを細切りにして、少々乗せる。焼き海苔を刻んで乗せたりもする。めんどうだけど、年一回は作っている。タケノコの食感がとてもいい。
例えば、作ったカレーをカレーのままやカレーうどんにしたりして、二三日食べ続けることはあるかもしれないが、今では毎日の食事の内容が違うのはほぼ普通になっている。しかし、季節毎に少しずつ変わることはあっても、日々同じようなものを食べ続けて、食事の内容が余り変わり映えのしない段階もあったと思われる。
こういう過去の情景を思い浮かべるとき、わたしたちは無意識的にも現在を認識やイメージの基点にしている。したがって、そこには誤解や誤りが付きまとう。例えば、平安貴族の女性の十二単も、きんきらきんの美的イメージで捉え描くこともあれば、それは汗臭い体臭を防ぐためだったというような捉え方もある。平安貴族の日頃の食事についてはテレビの映像で見たことがある。現在から見てということになるが、わたしたち庶民の食事より慎ましいものだった。食事の記述や資料がいくらか残されているのだと思う。
過去は、わたしたち人類が確かに通過してきたものである。しかし、外側の文明史もそうであるが、特にこまごまとした生活史や精神史はもはや大半が埋もれてしまっている。もちろん、それらの過去は、形あるものとしてや精神的なものとして形を変えて受け継がれているものもたくさんあると思われる。したがって、わたしたちが過去のことを考えたり、イメージしたりする場合には、できるかぎりわたしたちの現在から離陸して、過去の遺物や記録などとの出会いを重ねながら、あるいはわたしたちの内面を振り返りながら想像力を働かせ、過去そのものの有り様を浮かび上がらせようとすることが大切である。
柳田国男の文章を読んでいて、「かて飯」(註.1)という言葉に出会ったことがある。タケノコごはんもその「かて飯」に当たると思う。引用した註によると、「米の消費を抑える目的」とあるが、もちろんそのことも含んで、現在わたしたちが食の工夫をしているのと同様に、もう一つは日々の変わり映えのしない食に彩りを与える工夫として考えられた、粟や稗の頃からのものではないかと想像する。
何年か前、星野道夫の文章を読み漁っていた時、たぶんアラスカのトーテムポールのある島を訪れた文章だったと思うが、夕方、海辺で漁からの夫の帰りを妻が待ち受けるというはるか太古の人々の情景を想像する場面があった。これもまた、アラスカという大地やそこに生きる動植物や人々との数々の体験を潜り抜けた星野道夫の言葉の場所から織り上げられたイメージだと思われる。
註.「かて飯」wikiより
かて飯は、米の消費を抑える目的で、雑穀や野菜など他の廉価な食品を炊きこんで増量した飯である。米に加える食品を「かて」と呼び、その種類によって大根飯、蕪飯、芋飯、南瓜飯、小豆飯、山菜飯、海藻飯と呼び分ける。農業技術や輸送、貨幣経済が未発達時代だった近世以前は、全国的に広く食されていた。米が貴重な離島や寒冷地の山村では、粟や稗など雑穀の飯に野菜類を混ぜ炊きする例も見られた。今日では米の不足を補うためというより、季節の料理として、あるいは食卓に変化を持たせるため、えんどう飯、栗飯、松茸飯などの炊き込みご飯や混ぜご飯として食べられることが多い
[短歌味体な Ⅱ] □:入口論、●:宇宙論、▲:世界論(人界論)
160 ▲
独り言つぶやく人も
無言でも
あれこれそれとカジュアル・トーク
161 ▲
くり返しおさらいしてても
相手には
ビミョウな誤差や屈折生まるる
162 ▲
ひとひとがうまくかみ合う
時あれば
流行歌軽やかに舞う
[短歌味体な Ⅱ] ええっとシリーズ
157
ええっと ええっとね なん
だっけなー
ええっとえーとね (ぐるぐる巡る)
158
ええっと日がねええーとえーと
日が赤と
赤と黄そんでねえーと混ざってね
159
えーとはいわかりました。
いいですよ。
えーとはいその日までには。
[短歌味体な Ⅱ] □:入口論、●:宇宙論、▲:世界論(人界論)
154 ▲
ちょっとした一言なのに
軽くなる
人のこころの飛び交う大空
155 ▲
1g増やしただけで
味ちがう
心模様の変化する境界値(へんげするさかい)
156 ▲
投げ入れてしまった一言
後悔に
荒い波風立つのが見える
[短歌味体な Ⅱ] 数学シリーズ
151
その時の心を微分
探査する
弓形(ゆみなり)集い黙すベクトル場
152
見慣れてる中心近傍
両端の
果ては不明の平行線
153
直感に不審の煙
立つ見ゆれど
補助線なしでは炎が見えぬ