☆ 知新 温 (Arata On) ☆ のお菓子だぁ~い好き!

食空間カメラマン 知新 温 (あらた おん)の日々是修行←話題脱線中
◆ 最近、不定期更新になってます!(詫) ◆

【 オピニオンリーダーが語る 「厨房談義」 第23回 】

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フィルム出来ますか?(3)

2009年01月19日 | ヲタクの館!写真講座

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新しい年の幕開け 。皆様、新たなスタートを切られたと存じます。
私は、新年2日から始動致しまして。早くもヘロヘロな有り様でーす。

さて、皆様におかれましては、たくさんのコメントや年賀状をお送り頂き、
まことにありがとうございました 。 私から年賀状の返事が届かないっ!
という方が、もしいらっしゃいましたら、メールでお知らせ下さいませ

 

それでは、昨年から持ち越しておりました 【フィルム出来ますか?(3)】 。
いっくら何でもー、今日で話の片を付けねばっ!サクサク参りたいと思います。

前回までのお話
デジタル化の波にのまれる写真界。周囲の反対を押し切り、大判を初めとする
銀塩写真を極める修行の旅へ。立ちふさがる様々な関門に、周囲から救いの手
が差し伸べられたのであったのだが・・・

第三の関門 : 『 神経細胞が繋がっていかないのですけど・・・。の巻 』

ワールドワイドに、公言したくはなかったんですけども。どうやら、私。自分で
考えていたより、脳の神経細胞の情報処理速度が、遅いみたいです!(泣)
(↑ぶっちゃけて言いますと、頭が悪かったと。くー、致命的です。こればかりは如何ともし難い。)

(一例) カラーネガプリント暗室での、とある日の会話。
 「どうして、プリントの秒数を伸ばしたの?」
 「あの、その、それはですね・・・。つまり適当です。」
 「適当って!?何か訳があったから、秒数を増やしたんでしょ?」
 「すみません!ごめんなさーい!何にも考えていませんでしたぁ!」
 「それじゃあ、いつまで経ってもプリントが仕上がらないでしょー!!!」
↑私。ふざけすぎです。まさに、いい加減の見本のようでありました・・・。

しかし、このブチギレられてもしょうがない様な状況で、暗室の方が言った一言。
「いいですか?物事には、全て理由があるのだから。」(←いい方ですぅ 。)
衝撃を受ける私。この言葉が、頭の中で何度もリフレインするようになりまして。

この際、理解に時間がかかるのはしょうがない。と、腹をくくってみましたぁ。
心を入れ替えたからでしょうか?ここで、周囲に誰もいないと思われた銀塩砂漠。
どこから現れたんですか?プリンターさん、フィルムメーカーさん、レンズ開発の
方、印画紙メーカーさん、中古カメラ店さんから、救いの手が差しのべられます。

混光によって作りだされた色を、正確に読むとは?フィルムの構造とは?レンズの
性能が一番生かせる絞りとは?印画紙の階調とは?ピントを多面体で捉えるには?
解読まで、時間がかかると覚悟した疑問に、有効な助言を与えて下さいました。

写真界は、写真家だけではない、機材や感光剤その他の道具を研究し、開発して
来られた多くの方に支えられて、今に至っている。この先、学んだ技術が何一つ
使えなかったとしても、それが分かっただけで、無駄ではなかったのだ!と、一人
感傷に浸っておりましたら(←自己陶酔って言うんですか?)、クライアントさんが仰いました。

 『 知新さん、フィルム出来ますか? ポジでお願いしたいのですが。 』
うわーん。間に合ったんですよぉ 。フィルムが無くなってしまうその前に、仕事で
描写力に優れたレンズを使用できるなんて。本当に今だけのことかもしれません。
露出を切りつめるポジ、プリント入稿の出来るネガ。デジタルと並行して写真の
奥深さを体現できるなんて、夢みたいです。よかったぁ!

さて、前々回の記事で長文のコメントを下さった、たくみさん!
デジタル全盛の写真界、現状認識は当たらずとも遠からずですが、一面的です。
写真に限らず、仕事は人が行うものです。人の数だけ違う価値観があるはずです。
そしてそれは、自ら踏み込んで捜さないと見つけられないように思います。

銀塩で作品制作に打ち込んでいる写真家さんも多く、デジタルで新しい可能性を
模索している作家さんもまた然りです。本当に大切なことは、言葉ではなく、写真
が自ずと語り始めるような作品を制作する事です。手段や過程は、現状に左右され
ることなく、自分で選択してこそ、作品に命を吹き込めるのではないでしょうか?

巷にあふれるマニュアル本が、「人生成功の秘訣」を競うように謳っていますが、
刻々と姿を変える環境に、自分がどう対処するのか、その答えはそれぞれの人の
中にあると思います。整理整頓が出来る方や、心の美しい方が、必ずしも社会の
成功者ではありませんしね。(笑)

最後の一人になっても、銀塩カメラの不思議を探しに行こうと決めた時、不安が
なかった訳ではありません。しかし、私が困難に遭遇するたび、助力して下さった
多くの人々がいた。それが自分なりの損得勘定で言えば、最高の得でありました。

この先も、何の保証もない道を選択して歩む訳ですが。挫折があっても傷ついた
事などないような態度で、ベストを尽くしながら進む。それが、受けた恩に対する
唯一の感謝の伝え方だと信じます。年頭に当たり、このことを改めて思いおこし
ながら、新年の抱負に代えさせて頂きましょう!(←話の流れでこうなってしまったぁ!)

たくみさん、当ブログにコメントを下さりありがとうございました。
この先の写真界で、作品を通してお目にかかりましょう!私も、恥ずかしくない
作品が生み出せるよう、努力したいと思います。

 今日の写真は、今年の年賀状です。毎年、被写体を作って撮影してますが、
なぜか和紙人形の評判が良いのです!大きさは、ほぼ等倍で撮影しているので、
目打ちとの闘いになりまして、正直、大変といえば大変です。けど。クラフト中毒
とでも申しましょうか・・・。(←だ ・ か ・ ら、元日に間に合わないんですよー。言い訳です。詫) 

あっ、家庭用の室内照明蛍光灯に、写真電球を組み合わせて撮影しています。 
ストロボを組むのが、めんどくさかっただけなんですけど、蛍光灯は使えますよっ!