☆ 知新 温 (Arata On) ☆ のお菓子だぁ~い好き!

食空間カメラマン 知新 温 (あらた おん)の日々是修行←話題脱線中
◆ 最近、不定期更新になってます!(詫) ◆

【 オピニオンリーダーが語る 「厨房談義」 第23回 】

【オピニオンリーダーが語る「厨房談義」第23回】
2016年1月25日開催、東京ガス様 業務用厨房ショールーム
『「BO!セミナー」料理撮影セミナー 』
~美味しそう!の先へ、魅力を表現する料理写真講座~
の様子を掲載して頂いております!
作例写真も合わせて掲載しておりますので、お時間のある際にご覧下さいませ。

続・写真セミナー報告 【完結!】

2010年07月03日 | ヲタクの館!写真講座

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しまったぁ~!7月になってしまった!
忍耐力養成ブログをご覧の皆様、こんばんは。知新 温 (あらた おん) でございます。
更新を予告したまま、ブログが停止。音沙汰ないとは、まさにこの事でございます。

発熱を甘く見た報いと申しましょうか…。薬の力で一時的に熱が下がったのを幸いと、
静養もせず仕事した結果、 病院送りになってしまいました(←自業自得です。) 
”更新遅すぎ”を、通り過ぎまして。。長らくお待たせしてお詫びの言葉もございません。
急に蒸し暑くなって参りましたので、皆様におかれましてはくれぐれもご自愛下さいませ。

   

さて、それでは、先を急ぎましょう!
◇ 暮らしプラスOneセミナーアンコール企画 ◇  
【 おうちで カフェメニュー撮影に挑戦! 】の解説、第3回(完結編)を
お送りします。時間が経ちすぎて、記憶にないと仰る皆様、ほんとにごめんなさぁ~い

最終回の今日は、総評と併せて、今よりレベルアップする方法について、お話します。

 前回、セミナーに参加して下さった皆様の写真の、ほんの一部をご紹介しました。
ご覧頂いてお分かりの通り、誰一人、他人と似たような写真を撮った方はいませんでした。
これは、大変素晴らしい。講師冥利につきると言うかー、嬉しい結果となりました

同じ被写体を撮って作風が見事にばらけた理由としては、コンデジからデジタル一眼まで
多彩なカメラで撮影されたこと。また、その際、広角レンズでの接写あり、標準レンズの
引きの構図あり、はたまたズームレンズ望遠側で俯瞰撮影あり、と。撮影者によって
画角と撮影方法が、多種多様だったことが挙げられるでしょう。

それに加えて。露出の決定にあたって、『自分が表現したい明るさを決めて欲しい。』と
申し上げましたが、これを皆様が真面目に実行しようとして下さったことも大きいです。

カメラ、画角(レンズ)、アングル、構図、露出。
これだけの組み合わせでも、数学的には、数え切れない写真が出現する計算になります!
今回の講座で、皆様は、以上の 技を繰り出せる準備が出来たことになるんですよー
これらを確実にする、練習法の一例をご紹介します。(←自分に合いそうでしたら、実践して下さい!)

 極意その1 : 撮った写真をプリントして見るべし!

もしかして、撮影した写真をメディアに入れたままにしていませんか?
透過光で映し出されるモニターでは、正確な明るさや色味の判断が難しくなります。
ここは一つ、一度、紙にプリントしてみましょう!大きさは、2L以上がいいと思います。

  正確な露出を理解したい方は、露出を変えて撮影した写真を3枚用意します。
    +、適正、-、と3枚のプリントを比較してみましょう。カメラの導き出す露出
    と、自分が良いと思う露出値の違いをはっきり理解できます。

  ピントが甘いと悩んでいる方は、大きなプリントで被写界深度を確認して下さい。
    自分の癖が分かります。どこからどこまでクリアーに描写するのか?その逆で、
    美しいボケ味とはどんなものなの?こういった事を、よく観察してみましょう。

  *今回の講座で、光源についてお話ししたときに触れた色温度。ホワイトバランスを変えて撮影した写真も、
    プリントして比較検討してみて下さい!きっと、表現の幅が広がるはずです。


 極意その2 : 不得意だと思っている構図やアングルに挑戦するべし!

カメラを構えてシャッターを切るまで、私たちは、頭の中で様々な選択をしています。
選択肢は多い方が良い。知っていて使わないのと、知らないのとでは大きく違います。

  引けない&寄れない~と、悩んでいる方は、自分が得意な写真を撮った後に
    意識して、不得意な構図に挑戦してみて下さい。カメラを単に動かすだけでなく
    全く別の作業を行わないと、収まりが悪いことに気付くはずです。

  一つのレンズしか使ったことがない方は、まずはズームレンズでチャレンジ!
    広角から標準、望遠まで画角を動かしてみて下さい。カメラの目が、人間の目に
    写らない世界をキャッチしているのが分かります。空間を大きくとった料理写真、
    ボリュームのあるブーケ、パースの付いた建物。不思議だけど面白い(笑)

  * 色々な撮り方で撮影された様々なジャンルの写真を観ると驚きがあります。ギャラリーの回し者では
     ありませんが、美しいプリントの中に、パソコンの画面で見るより完成された世界が広がっています。


 極意その3 : 撮りたい物を撮るべし!

よく、写真の勉強や練習というと…。修行僧のようにストイックに写真道を極めようと、
あまり気が進まない被写体を「1日1000カット。」とか!撮っている方を見かけます。

まあ、プロになるために何でも撮れる様にならなければならない、ならば別ですが…。

ここで冷静になって頭を整理してみましょう。なぜ、自分は写真を撮りたいと思ったかを。
そこには、心に響いた何かが存在したからではないでしょうか?流れていく日々の一瞬。
嬉しい、悲しい、美味しい、楽しい、美しい、愛おしい。言葉では、表しきれない気持ち。
わき起こった感情と共に時間を写し止められる。これが、他にはない写真の特性です。

技術は、より自分らしく作品を輝かせる手段に過ぎない。だから、被写体への興味、理解、
これが撮りたいという動機を大切に、自分の速度で、写真を学んでほしいと思っています。

”撮りたい物を自分らしく撮る。” のが、実は、上達の最短距離ではないでしょうか。

それではここで、クイズの答えを発表します!沢山の解答をありがとうございました。

【1】 新じゃがを使ったキッシュ   ISO=200  f=8.0  t=1/15
【2】 初夏のベリー類を使ったホワイトチョコムース   ISO=200  f=7.1  t=1/15
【3】 マカデミアナッツとアーモンドのチョコタルト   ISO=200  f=11  t=1/60

* EOS5DⅡ レンズ=100mmマクロ  光源=家庭用スタンド1本 AWB 三脚不使用  レタッチ&トリミングなし 

全問正解の方々がいらっしゃいました。(←プロじゃん…)モニター越しの画像なので、
ISO感度が違っても、シャッター速度換算で、同じ露出値ならば正解としましょう

最後に。応募頂いた全ての皆様へ感謝を申し上げ、解説を終わります。(↓長いです。)

撮影の仕事で生計を立ててているくせに、今更なにっと思われるかもしれませんが…。
写真講座の講師のお仕事を終えた後には、決まって、
「自分の価値観を押しつけていないかったか?」「受講生の可能性を、摘まなかったか?」
と、自問自答してしまいます。(←受講した方に、実際に聞いた方が、早くて確実かもしれませんが。笑)

真に優れた講師とは、参加者の積み上げてきた経験や独自の視点を、写真から汲み取り、
その方に合った技術的なアプローチや写真的な物の見方を提示出来る、引き出しの多い、
懐の深い人ではないでしょうか。そういった意味で、私は役不足だったと思います。

今、カメラのデジタル化によって、写真界はめまぐるしい変動を続けています。それに伴い
より早く効率的に、必要に特化した写真技術を身に付けたいという要望も高まって来ました。
メーカー側もそれに応えるべく、シーンモード等、簡単きれいな機能を充実させています。

しかし、「文法を学ばずにワンフレーズを暗唱する方法」で応用問題が解けるようになるのか。
それは、本当に新規カメラユーザーの未来のためになっているのだろうか。それらの疑問が
頭から離れなかったため、講座で、流行のオシャレ写真の撮り方を、お伝えしませんでした。

にもかかわらず、毎回、定員を大幅に超える応募をして頂き、ありがとうございました。

受講して下さった皆様は、真面目で意欲的でした。撮影された写真を拝見し、写真に添え
られていた、ご自分の写真について真摯に語るメールの中に込められていた思いの深さに、
強く心打たれました。教えるつもりが、私の方が教えられる格好になった写真講座でした。

限られた時間内で、皆様の熱意に応えきれなかったと思いますので、ブログという場で、
講座の内容を公開致します。今後の作品作りに僅かでも参考になりましたら、幸いです。

写真は間口が広く、奥が深い世界です。カメラを手にした誰にも、扉が開かれています。
ドアの向こうには、セオリーもマニュアルもないけれど、発見する喜びが待っています。

ピンホールカメラ制作でカメラの原理を知り。ポジの撮影でラチチュードの狭さを経験し。
暗室作業で、階調の豊かさに魅了され。スナップ撮影で、画角を動かす表現に驚かされ。
大判カメラで、レンズ性能とフィルムフォーマットの大切さに気づき。スタジオワークを通し
ライティングの不思議さに出会い。書ききれない程、沢山の興奮と喜びを体験してきました。

これからもそれは続いていきます。写真に関することは全てやる!私のモットーです(笑)

写真表現を豊かにする経験を通して、皆様がそれぞれ、数多くの宝物を手にされますことを
心より願っております。

又いつか、皆様とお目にかかれたら、大変嬉しいです。(抽選に外れてしまった皆様ともですー!)
その時は、名前も一言の解説も記されていなくても。「あ、この人が撮った写真だ!」と
分かるような作品を手にして再会しましょう 。末永く、楽しく写真を学んで下さいねっ。

毎度の事ながら、不必要にくどく&長い文章にお付き合い頂き、心より御礼申し上げます。

あっ!一つ書き忘れました~。
コンデジをお使いの方で、画角を極めたい方、宜しければ、こちらこちらを参考になさって
みて下さい。コンデジって、結構使える奴なんですよ~。

 今日の写真は、昨年6月、ロッキー山脈をバックに行われたウエディンセレモニーの
  一こまです。初めてこのブログをお読みになる方は、「?」と思われるでしょうが、
  通称、「忍耐力養成ブログ」。内容に関係のない写真がUPされることも、しばしばです。
  耐えられそうでしたら、また、遊びにいらして下さ~い。さて、仕事のカットとは別に
  現在、このセレモニーの写真集を編集中。病み上がりには、少々きつい作業かと