原子力協定で造反相次ぐ=党内対立を反映-民維
民主党が承認案に賛成したのは、政権時代に原発輸出を推進した事情に加え、同党を支持する電力・電機などの労働組合が原発輸出を推進している事情が大きい。
菅氏の事務所は欠席理由を「体調不良」と説明したが、菅氏は「原発ゼロを目指しながら輸出するのは論理矛盾だ」と党方針を批判していた。また、生方幸夫、近藤昭一両氏も採決前に本会議場を退席。生方氏は「過去の政策が正しかったなら、政権を失うことはなかった」と執行部を批判した。
党幹部は「菅氏を含め厳しい処分が必要」と指摘。今後、原発再稼働などをめぐって党内対立が先鋭化しかねない。
一方、維新の石原氏は散歩中の胸部打撲を理由に欠席を届け出た。石原氏は一時、「私は賛成する」と明言していたが、幹部の必死の説得で欠席にとどまったのが実情だ。松野頼久国会議員団幹事長は「決まったことに従う党の文化ができてきた」と強調したが、石原氏ら旧太陽の党系議員と、橋下徹共同代表に近い大阪系議員との「東西対立」は収まっておらず、混乱の火種は残ったままだ。
このほか、賛成した自民党からも、「脱原発」を主張する秋本真利氏が採決前に退席、石破茂幹事長は処分の可能性を示唆した。
◇原子力協定の採決を欠席・退席した民主、維新両党議員は次の通り。かっこ内はその理由。
【民主党】
欠席=菅直人(体調不良)、辻元清美(同)、篠原孝(同)、福田昭夫(同)、古川元久(出張)、馬淵澄夫(所用)
退席=近藤昭一(賛成できない)、生方幸夫(同)
【日本維新の会】
欠席=石原慎太郎(体調不良)、林原由佳(同)(2014/04/04-21:19)