あの車両を訪ねて

全国の保存・放置車両を訪ねています。

東京都交通局6000形6063、乙1形乙2/神明都電車庫跡公園

2015-08-30 | 東京都
前回から開始した、都電の保存車シリーズ。
今回は、当ブログで初めて、東京都の保存車両をご紹介します。東京都と言うと、敷地の関係などであまり保存車両が無いのではないかと思われることもいるかと思います。しかしながら、実際には東京都にある保存車両はかなり多く、都電の保存車両も都内に集中しています。
それでは、早速。



上野公園脇を通っている不忍通りを、駒込方面へと進むと、程なくして文京区の勤労会館が見えてきます。
茶色く若干古めかしさを感じるその建物の裏手に進むと、「神明都電車庫跡公園」があります。
この公園はその名の通り、都電がまだ走っていた頃に存在した神明町車庫の跡地に位置しています。そしてこの公園には、2両の都電が保存されています。



まず1両目は、6000形6063。6000形と言えば都電を代表する形式であり、この車両以外にも各地で保存されています。
保存されている6063は1978年まで荒川線で活躍していた車両であり、荒川車庫に配置される前は20年以上に亘って神明町車庫に所属していました。
廃車直後から当公園で保存されていますが、35年以上当地にいることになり、既に現役の年数を越えています。2006年には整備が行われ、現在も綺麗な姿を保っています。残念ながら、柵の中には立ち入ることができませんが…。



そして、珍しいのがこちら、乙1形乙2。見ての通り電動貨車であり、現役時は資材輸送などに使われていたそうです。こちらは6063よりも早く1971年には引退し、当地に保存されました。旅客車両の保存車両は多い都電ですが、この様な非営業車の保存車両は大変珍しく、貴重な存在と言えます。

当然といえば当然ですが、土地の限られている中で、東京の街を縦横無尽に走り回った都電の面影を伝えるこれらの車両達が今でも気軽に見ることが出来るのは好ましいことでしょう。
公園に設置されていると言う事で、子ども達が都電の存在を知るきっかけになれば嬉しいですね。

〈物件情報〉
6063、乙2共に
設置場所:東京都文京区 神明都電車庫跡公園
公開時間:通年

撮影:2011年4月10日14時頃

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