あの車両を訪ねて

全国の保存・放置車両を訪ねています。

JR西日本キハ52 156/糸魚川駅 ジオステーション ジオパル

2020-10-25 | 新潟県


毎回「お久しぶりです」と書かないといけない程記事の投稿ペースが遅くて申し訳ありません…言う気持ちがなかなかついて来ない所ではありますが、今後もゆったりと更新して行ければと思いますのでどうぞ気長にお待ち頂ければ幸いです。

さて、今回ご紹介するのは、JR大糸線で2010年まで活躍し、その後も沿線で大切に保存されているキハ52 156です。



キハ52 156は、JR大糸線で最後まで活躍していたキハ52形の内の1両です。3両の内115は津山駅脇の津山まなびの鉄道館、125は皆さんご存知いすみ鉄道で現役で運行されています。
156は現役末期には首都圏色となっていましたが、こちらに設置される際に糸魚川市民を対象にアンケートを実施し、現在の国鉄気動車一般色への変更が決定しました。その後お色直しを行い、北陸新幹線延伸開業を控えた2015年2月にジオステーション ジオパル内のキハ52 待合室として開館しました。

元々活躍していた路線の始発駅と言う縁の深い場所に安住の地を得た同車ですが、更に特筆すべき点として、車両を移動し屋外で展示することが出来る、と言う特徴があります。

月に1~2回屋外の展示が行われる同車。実は、本日はその公開日という事で、タイミングを合わせて訪問して来ました。



駅前広場に伸びたレールの上で日差しを受けるキハ52 156。普段は屋内に居る為非常に美しく、太陽光の下ではツヤツヤに輝いています。



ちゃんと日の当たる時間を計算して臨んだので、前面から側面まで満遍なく美しく光が降り注いでいました。



待合室と銘打ってるだけあり、車内に入ることもできます。自然光の入る車内はさながら現役の車両のよう。営業時に使用していた機器なども綺麗にそのまま残されており、私も一度だけ乗車した時の思い出が蘇りました。



新幹線の停車駅となったことで非常に巨大な駅となった糸魚川駅舎と共にパチリ。あまり見えませんが、糸魚川駅名物であったホーム横の煉瓦車庫も一部が移設されており、キハ52はその内の1線から出て来ています。現役時代も煉瓦車庫をネグラにしていた同車、一体で保存が叶ったのは嬉しい限りですね。



ちなみに反対側はこんな感じ。キハ52の前にいるのが押し出しと引き込みの際に使われるアントです。こちらも一応保存車と言うことになるんでしょうか。

この後本来の保存場所であるジオパル内へのアントによる引き込みを見学しました。その際の動画はツイッターに載せています。こちらからどうぞ(大きな音が出ます。ご注意ください)。

こうして、屋外で展示されたキハ52 156の見学を終えたのでした。

縁の深い場所にてとても大切にされている様子のキハ52 156。展示スペースに隣接したジオラマステーションには、鉄道模型のレイアウトやプラレールのジオラマがあり、糸魚川にちなんだ車両が走行しています。また、スタッフの方々は気さくな方ばかりで、Nゲージを走らせていると話しかけてくださり、ついでに様々な資料も見せて頂きました。鉄道好きとしては一日いても全く飽きのこない施設となっているので、ご覧の皆様も是非訪れてみてはいかがでしょうか。

最後に、まだ高校生の私が撮影した2009年末、引退約3ヶ月前のキハ52 156の姿をお届けして終わりたいと思います。



ご観覧ありがとうございました。

〈物件データ〉
設置場所:JR西日本/えちごトキめき鉄道糸魚川駅アルプス口駅舎内 ジオステーション ジオパル
公開時間:8時半~19時(夏季のみ19時半まで)、屋外展示は月に1~2回程度、10時~16時まで、次回は11/8の予定。

撮影データ:10月25日13時半頃