前記事で紹介した「ブルートレインたらぎ」が設置されている多良木駅。この駅を通るくま川鉄道では、2014年からKT-500形「田園シンフォニー」を導入し、在来車を置き換えました。
それまで使用されていたKT-100形・200形・31形は順次解体されましたが、一部は現在も沿線で保存されています。今回は、そんな貴重な車両達をご紹介します。
多良木駅から人吉温泉方に3つ先の駅、あさぎり駅。交換設備を持ち比較的規模の大きい同駅の側線に、2016年まで活躍していたKT-100形103「KUMA2」とKT-200形203「KUMA1」が留置されています。
2両は人吉方からKT-203+KT-103の順に留置されており、観光列車「田園シンフォニー」が停車している間は車内が公開される…らしいです。笑
KT-203はKUMA1として竣工しています。見ての通り、そのデザインは水戸岡鋭治氏によるもの。ちなみに、現在運行されているKT-500形も同氏の手がけたデザインを採用しています。
湯前方に留置されている「KUMA2」ことKT-103。
KT-100形とKT-200形は100形がセミクロスシート、200形がオールロングシートの違いがあり、100形は4両、200形は3両が製造されました。ですが、現存するのはこのKUMAに改造された2両と、製造元である新潟トランシスに里帰りしたKT-102以外の車両は全て解体されており、今でも湯前線沿線で見ることのできるこれら2両は貴重な存在と言えるでしょう。
〈物件データ〉
設置場所:熊本県あさぎり町 あさぎり駅構内
公開時間:駅の開放時間に準ずる(公道からも視認可)
撮影データ:2018年12月18日10時頃