あの車両を訪ねて

全国の保存・放置車両を訪ねています。

JR西日本0系21-7038/カワサキワールド

2018-01-30 | 兵庫県


神戸の街の海沿いに、「メリケンパーク」と呼ばれる公園が広がっています。有名な神戸ポートタワーや震災メモリアルパークなどがあるので、神戸の観光地としては非常に有名ですね。
そんなメリケンパークの中には、神戸海洋博物館と呼ばれる博物館が設置されています。その名の通り海にまつわる博物館ですが、海の生き物がいると言う訳ではなく、主に船舶や港湾の歴史について扱っています。
そしてこの海洋博物館の一角に入居している川崎重工業のテーマパーク、「カワサキワールド」に、今回ご紹介する保存車両がいます。



そこに設置されているのは、1/3にカットされた0系新幹線。なんだ、0系ならいくらでもいるじゃないかと思われるかもしれませんが、この車両には保存されている0系の中で唯一の特徴があります。
もうお分かりですね。「ウエストひかり」塗装のまま保存されているんです。



「ウエストひかり」をご存知ない方に説明を少し。
国鉄が分割民営化された際、山陽新幹線を引き継いだJR西日本が、当時対抗していた飛行機への切り札として世に送り出したのが、「ウエストひかり」でした。
しかしながら、JR西日本は0系に対しアコモ改善工事を行っており、その過程で「ウエストひかり」と同じ塗装に変更された編成がいました。この21-7038はR18編成の博多方先頭車であり、主に「こだま」として使用されたそうです。



車内は2列+3列のままですが、3列側も回転できる様になっているのがアコモ改善車の特徴です。1/3になっているので、客室部分は狭いですが。



車番プレートもしっかり残っています。運転台も自由に出入りできました。

神戸の名の知れた博物館の一角で、製造メーカーの顔として展示される0系。実に誇らしい姿であると、そう感じました。

〈物件データ〉
設置場所:神戸市中央区 カワサキワールド展示室内
公開時間:10時~17時(毎週月曜日は休館)

撮影データ:2017年12月23日15時頃







【消滅】営団地下鉄5000系5833/新砂あゆみ公園

2018-01-01 | 消滅した保存・放置車両


さて、新年一発目の記事は、新たな試みとして、解体により現在は消滅してしまった車両を紹介してみたいと思います。
とは言え、消滅してしまうこと自体は不本意であり、また自らの記録してきた中で消滅した物件は多くはないことから、そんなに回数は重ねないと思います。おそらく。

と言うことで消滅した保存・放置車両の第一回は、新砂あゆみ公園にて保存されていた営団地下鉄5000系5833です。



営団5000系は、東西線と千代田線で活躍していた車両です。東西線では2007年まで、千代田線(北綾瀬支線)では2014年まで活躍しましたが、現在は全車が営業運転からは外れ、北綾瀬支線で活躍していた5951Fのみが残されています。
そんな5000系ですが、東西線南砂町駅近くにある「新砂あゆみ公園」にて保存された車両がいました。東西線で2001年まで活躍した83編成の西船橋方先頭車であった5833号車です。



2002年の新砂あゆみ公園の開園と同時に公開が開始されました。
車体を1/3ほどにカットされ、下回りも無く、「保存」と言うよりかは公園内の遊具の一つの様な扱いではありましたが、地域住民から親しまれた5833号車。その一方で破壊行為も後を経たず、状態は最悪でした。



そんな折、新砂あゆみ公園はリニューアル工事が行われることとなり、状態の悪かった5833号車は他の遊具と共に撤去されることに。設置から11年と言う短い期間で撤去されてしまったのは、非常に残念でなりません。
ちなみにこの車両の撤去と同時に5000系ステンレス車が国内から消滅し、また長年活躍した東西線での塗装を纏った車両も消滅しました。

〈物件データ〉
設置場所:東京都江東区 新砂あゆみ公園内
撤去時期:2013年9月

撮影データ:2011年8月29日13時頃



新年明けましておめでとうございます。

2018-01-01 | お知らせ
皆様、明けましておめでとうございます。

2017年は、急に更新頻度が上がったり、と思ったら更新しなかったりと非常にまちまちな状態でした。待って頂いていた方がいたら申し訳ないです。

まだまだ紹介していない物件がたくさんありますので、今後もまったりと更新して行ければと思います。どうぞよろしくお願いします。

この後、本年一発目の記事をアップして行きたいと思いますので、期待せずにお待ちください。

                                                2018年元日
                                                管理人 みどあず