ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

生き抜いて

2019-07-03 | アジア・中華・香港
香港のことが気になって、
なんとなく気もそぞろ。
ネットを見るたび、
ついニュースをクリック。
と書いたのは2014年10月


あれから5年近い歳月を経て、
香港が中国に返還されてから
22年を迎えた今月1日、
一部の暴徒化した若者が
立法会(いわば国会)に乱入
するという事態に。


事の発端は犯罪者の身柄を
中国本土に引き渡すことを
可能にする法改正への反対
でしたが、香港政府トップの
辞任要求デモなど問題は拡大の
一途で収拾がつかないよう。


14年暮らした心から愛する
香港

30年前の天安門事件のとき
私もデモに参加しました。
200万人デモとも言われたので、
身動きできる人の2人に1人は
参加していた計算か。


天安門事件を知らない若者が
今度は香港で同じことを
繰り返している
と誰もが思うことでしょう。


事の発端は違っても
民主化を求めるというのは同じ。


しかも当時と違い、今は監視社会。
街中に防犯カメラがあり、顔認証
だのなんだの技術が駆使されており、
デモでケガをしても病院に行けない、
公共交通機関のプリペイドカード
「オクトパス」(ほぼ日本のスイカ)を
使うと行動が追跡できるので、
1回1回切符を買うという話も聞き、
背筋が寒くなりました。


日本は生みの親
香港は育ての親


とずっと思っている私が
なによりも香港で学んだのは、


どんな状況下でも生き抜くこと
したたかに、しなやかに
現状と渡り合いながら
その中で少しでも前へ
という機関車のように強い
逞しさと前向きさでした


さらにその過程を笑い飛ばせる
底抜けの明るさも学びました。
笑う門には福が来ます。


香港はすでに中国に返還され
一国両制で残された時間は27年。
この事実は動かせません。


どうかこの一件が第二の
天安門事件になりませんように

という5年前の願いは今一段と強く、
息子たちと変わらぬ若者たちが
香港らしく強く逞しく前向きに
そして何よりも明るく
生き抜いていくことを
祈るばかりです。




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